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民謡の宝庫・秋田 [2008年04月29日(火)]

































 秋田・佐竹藩の久保田城址である千秋(せんしゅう)公園は、秋田市民にとって最高の憩いの場。先週末から連休にかけては桜が満開。

 特に、本丸から二の丸にかけてがボクは好きだ。小さいときから何度、このこんもりとした高台に登ったことか。あるときは広場で昆虫採集もし、また東屋で受験勉強もした。

 学生時代には、なんと、衣冠束帯をつけて杓を持ち、八幡神社で初詣客の応接をするというお手伝いをしたこともある。

 久保田城造営にあたっては、もともと天守閣と石垣は幕府に禁じられていたし、城郭はすべて消失して多少土台が残っている程度だが、先年、近代工法で造った櫓がなくとも、全国各地の城跡に引けをとらない、当時の立派な城郭の様子が想像できる。

 本丸から遠望する太平山も好きだが、そこから見下ろす二の丸もいい。おりから、家族連れが集っていた。当時は青いビニ−ルシートではなく、茣蓙だったが、なんだかボクもその中に座っているような幻想を抱いてしまう。

 二の丸には仮説舞台ができ、「名人」たちが全国からやってきて自慢のノドを聞かせていた。秋田は民謡の宝庫、「秋田おばこ」「生保内(おぼない)節」「ドンパン節」「秋田音頭」「本荘追分」「船かた節」・・・。とおりすがりの客でも民謡にはうるさい。舞台裏で、舞台衣装のままそっと練習しているカップルがいた。

 昔は、詰め将棋、手品、的矢、猿回し、犬の博士などという芸もあったが、いまは、焼きソバ、金魚すくい、綿飴、タコ焼き、風船売り・・・といった全国どこにいってもという感じの平準化が、この業界でも進んでいるらしい。

 あるとき、中学生の4兄が、手品師の仕掛けを見破って大声でバラしたため、睨みつけられ、二人で大坂という入り口の坂を駆け降りて逃げ帰ったことがある。1年半前に亡くなったその兄は、学生時代に初代の引田天功と親しくなり、後に手品師になった。

「ふるさとは遠くにありて・・・」と言った人は、きっとさまざまな事情があったのだろう。私もそういう時期があった。

しかし、今では、厳粛さを失わないまま、7月末の姉の法事に行くつもりだが、また、この千秋公園をかならず散策したい。
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