『通り名の数え歌』 京都 [2006年04月26日(水)]
![]() 京都には『通り名の数え歌』がある。京都のわらべ歌の1つである。メロディーはインターネットで聴くことが出来る。 ほかにも「まるたけえべす」「坊さん頭は丸太町」などがあり、いずれも京都の主要な町名を詠みあげているわらべ歌だ。 地元の人しか知らない、観光客寄せなどのためではない健全な「ご当地ソング」の最たるものともいえよう。 「この歌で、京都のわらしべは道に迷わへんけど、いつでけたかって? わからへんな」と多年、親しくさせていただいている磯辺としこ寿子市議会前議長は嬉しそうに微笑む。 歌詞を紹介しよう。 まるたけえべすにおしおいけ(丸太町、竹屋町、夷川、二条、押小路、御池) あねさんろっかくたこにしき(姉小路、三条、六角、蛸薬師、錦) しあやぶったかまつまんごじょう(四条、綾小路、仏光寺、高辻、松原、万寿寺、五条) せったちゃらちゃら魚の棚(魚の棚) ろくじょうさんてつとおりすぎ(六条、三哲) ひっちょうこえればはっくじょう(七条、八条、九条) じゅうじょうとうじでとどめさす(十条、東寺) 地域がその歴史と文化を大切にしてこうした歌を広め歌い継いでいるように、私たちは家庭で、社会で、国でまた世界の人々とともに、かつてのように、もっと歌に親しんでいいのではないだろうか。 家庭や街から子守唄やわらべ歌が消えるということは、日本の家庭から文化の一部が消滅することである。家庭には昔話が伝わり、絵本があり、童話の読み聞かせが行われ、家族でもっと童謡が歌われていいのである。 小欄ではさきに今の大学生がさっぱり唱歌・童謡を知らないと嘆いたが、先年、都内のある私立大学の女子学生と話していたら、『一寸法師』の歌はおろか、物語まで私よりはるかによく知っていて話してくれた。 訊けば、幼児に、母親がよく読み聞かせをし、絵本を与え、外国の物語のテープも聴かせてくれたとのこと。「今は横浜市の混声合唱団に入って世界の歌に挑戦しています。演奏会を聞きに来て下さい」と誇らしげだった。 「燃ゆる山」の挿画は、石田良介画伯のご厚意で掲載させていただいております。禁無断転載。 |





