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百人一首とサクラ [2007年04月08日(日)]






  舞鶴市はなかなかのサクラの名所。今年もこんな写真をお送りいただいた。




 なんだか、今年は花が長く持っているように思う。開花後、寒い日が続いたからなのか、嵐がなかったからか。それでも東京ではサクラがピークを過ぎた。しかし、全国各地ではまだまだこれからというところも多い。

「小町伝説」を残し、「秋田こまち」を誇るわがふるさと秋田も「まだこれから」組のはずだ。

   花の色は うつりにけりな いたづらに
    わが身世にふる ながめせしまに

『百人一首』のこの歌は、作者・小野小町が「絶世の美女」であるからこそ「わが身世にふるながめ」が生きてくる。『古今集』が原典。

『百人一首』には、梅を詠んだ歌は、紀貫之の「人はいさ・・・花ぞ昔の」だけだが、サクラを詠んだ歌は3首ある。

   いにしえへの奈良の都の八重桜
    けふ九重ににほひけるかな

 11世紀前半、一条天皇の中宮彰子に仕えた伊勢大輔(たいふ)の作。『詞花集』の詞書によれば、一条院が奈良からサクラが献上されたとき、「その花をたまひて、歌詠めと仰せられければ、詠める」とある。花の受け取り役を仰せつかったとき、即座に詠んだというのだから「昔の人はえらかった」というほかない。

 しかも、上の句と下の句で「いにしへ」と「けふ」が、「八重」と「九重」が照応・連鎖し、御世を称揚しているあたり、なかなかの傑作といえよう。

   もろともにあはれとおもへ山桜
    花よりほかに知る人もなし

 天台宗座主(ざす)大僧正になった作者が、まだ、大和の大峰で修験道の修行をしていたとき、思いがけずサクラに出会って共感を感じて詠みあげたもの。『金葉集』から藤原定家が撰んだもの。

 きょうは大分暖かいようだし、散りかけているサクラも残っている。今夜は散歩がてらに花見が出来そうだ。


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