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落語の「寝床」と同じです [2006年01月29日(Sun)]
 昨年の4月以来、私は松田トシ先生に声楽を習っています。女性の年齢を紹介するのはいくつになられたもある種のためらいを感じますが、ずばり92歳です。上野の音楽学校(現・東京藝術大學音楽学部)を卒業され、歌手として戦前から活躍しておられましたが、なんといっても、松田先生を世間に知らしめたのは、毎朝8時45分からの「NHKうたのおばさん」というラジオ番組でした。後に参議院議員になった安西愛子さんとともに続けられた長寿番組で、当時の子供である私の世代から団塊の世代の人たちは、夢中になってこの番組に耳を傾けたものでした。
 松田先生に弟子入りを勧めてくれたのは畏友・河合弘之弁護士です。東京財団の虎ノ門DOJO(道場)でも「弁護士という職業」という題でお話していただいたことがあります。また、千人を超える中国残留孤児の日本国籍取得に献身し、いままた、戦前にフィリピンに渡った人やその家族の国籍確認のボランティア活動を、文字通り、寝食を忘れてやっておられます。
 先日行なわれた松田門下生による「松の実会発表会」で、新人門下生である私はもちろん最初に登壇。皮切りは大変だろうということで、河合さんは「被告に付き添う弁護士の如く」、一緒に「浜辺の歌」を歌ってくれました。結果は、ふたりともカチンカチンのコチンコチン。私に至っては、手足の震えが止まりませんでした。
  それでも,「自称・人気者」は悦に入ってました。親切なことに、慈愛あふれる、10代から50代までの“ガールフレンド”8人が、一本ずつバラを下さいました。持つべきものはよき友です。
  そして、一人おいて今度はソロで「初恋」と「落葉松」を歌わせていただいたところ、やさしい松田先生から、身に余るお言葉を頂戴しました。かくして、うぬぼれ易いわれら二人は、5月に、迷惑を省みず、友人を総動員して「デュオ」をします。(本当のことをいうと、これが3回目。前回は「お耳直し」として「松の実」トップの右京万里さんにアリアをうたっていただき、寿司やのオヤジに出張してもらい、「お口なおし」もしていただきました。)それでも、当然ながら入場無料で全費用を負担したところ、オヒネリが50万円超。難民を助ける会に寄付させていただきました。似たような話がありましたね。落語の「寝床」の世界です。おのおのがた、気を悪くなさらないでください。
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