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安倍新首相と国旗 [2006年09月28日(Thu)]










 安倍新政権になって、新しい人事が行なわれ、永田町では引継ぎや申し送りのさまざまな行事や業務が行なわれている。

 官邸でも、内閣官房の交代行事が行なわれた。塩崎新官房長官、そして新旧の両副長官が主役。

 その交代の様子を見た、若い友人のジャーナリストS氏からこんなメールをいただいた。

 S氏は、「塩崎長官も、私個人は立派なステイツマンだと思いますが、ホールに集合した官邸スタッフの雰囲気は、昨年の安倍長官の時とは何となく違っていたような感じがありました」とまず書いています。私も同感ですが、さて、すぐ「次」という人ではないように思う。安倍さんとはそこの違いがあるようだ。安倍さんのあの広さ、大きさを人気の秘密だろう。

 続けて、S記者は、会場の国旗について次のように述べている。重要な指摘だと思うので、小欄でご紹介したい。S記者は防衛も担当したことがあり、安全保障には一家言を持っており、私が尊敬するジャーナリストの一人である。


 ☆━━━━…‥・  ☆━━━━…‥・


 
自衛隊の行事では、このような場合、ほぼ例外なく壇が作られ、背壁に国旗が掲揚されます。
従って、登壇する人は、視野の正面に国旗が入りますので、自然と敬礼する形になります。
官邸や内閣官房の諸行事では、挨拶される方だけのために、1m四方程度のお立ち台が置かれています。

その左斜め後方に国旗が置かれていました。挨拶に立たれた5名の方は、どなたも国旗に敬意を表されることはありませんでした。

新旧官房副長官4名の方々、塩崎新長官には会釈されてから登壇されるものの、国旗の前は素通りなのです。

これでは、東京都の教職員に、起立を強制することなど絵空事ではありませんか。

私は、場の設定上、国旗に対する敬礼(気をつけの姿勢で、30度程度に頭を下げること)をすることはむしろ不自然だと思いました。しかしながら、国旗の前を通る際、「姿勢を正す」ことによって敬意を表することはできたと思います。

私が取材したとき、自衛隊ではいつもそうでしたが、「姿勢を正す」(自衛隊用語では、「不動の姿勢を取る」)ことだけで、立派な「敬礼」です。問題の本質が、「国旗、国歌に対する敬意」の表し方が、あまりにも形式的になっていることにあると感じた次第です。メディアでも、学校の卒業式だけが議論の対象になっています。

他方、内閣官房では、いちばん偉い方々が、国旗の前を素通りしているのです。

国旗・国歌への敬意の表し方は、状況に応じて異なって良いはずです。学校の卒業式で起立することも必要でしょう。しかし、卒業式でなければ、何もしなくても良い、というのはおかしい。挙手の敬礼をすることから黙礼、或いは姿勢を正すのみまで、様々な敬意の表し方があるのでしょうが、その場に応じた最適の行為をするだけで良いと思うのです。「敬意」は、あくまでも「心の中」にあると思うのです。


  ☆━━━━…‥・  ☆━━━━…‥・

 私は、「国旗国歌法」が衆議院で審議されたとき(1999年)、参考人として呼ばれ、「まずこの議場に掲げられよ」と申し上げた。同法成立後、それが実現した。

 明日は新総理の所信表明演説、さて、国旗にどう敬意を表するか、しかと見届けたい。
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