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女郎花、秋です [2006年09月11日(月)]




 女郎花、いうまでもなく「おみなえし」と読む。秋の七草の1つ。
「万葉集」には、大伴家持の

  女郎花 秋萩凌ぎ さを鹿の
    露分け鳴かむ 高円の野そ

の歌が知られている。ほかにも

  手にとれば 袖さへ匂ふ 女郎花
    この白露に 散らまく惜しも

も、私は好きだ。「おみなえし」を「女郎花」と書くのはその時代から行なわれていたということか。
 
「古今集」には女郎花を詠った歌は18首ある。平安のころ、女郎花が咲き乱れていたであろう静かな野辺が思い浮かぶ。

  秋ならで あふことかたき 女郎花
    天の河原に 生ひぬものゆゑ 
           藤原定方朝臣

  人の見る ことやくるしき 女郎花
     秋霧にのみ立ちかくるらむ
           壬生忠岑

 21世紀の今、店頭には世界中から色々な花が輸入され、色美しい花が折り重なって見える時、女郎花の花がこれほど歌人の心をとらえることができるだろうかと、ふと思うがいかがか。

 野辺に咲く秋の花が風に吹かれて咲いているのが一番美しいのだと、この二人は確信しているかのように思う。人知れず咲く花の姿を見つけ、思わず微笑が浮んできたのでもあろうか。


 以下は、www.hana300.com/ominae.html による(写真も)。

・女郎花(おみなえし)科。
・学名 Patrinia scabiosaefolia
Patrinia : オミナエシ属
scabiosaefolia : マツムシソウ属のような葉の
Patrinia(パトリニア)は、18世紀のフランスの
鉱山学者「Patrin さん」の名前にちなむ。

・開花時期は、 7/25頃〜10/10頃。
・黄色い清楚な花。山野に生える。
・「おみな」は「女」の意、
「えし」は古語の「へし(圧)」で、
美女を圧倒する美しさから名づけられた。
また、もち米でたくごはん(おこわ)のことを
「男飯」といったのに対し、「粟(あわ)ごはん」
のことを「女飯」といっていたが、
花が粟つぶのように黄色くつぶつぶしていることから
「女飯」→「おみなめし」→「おみなえし」となった、との説もある。
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