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FoE事務所冬の省エネ対策〜窓に断熱材を貼る〜 [2014年12月08日(Mon)]

サポーターの鈴木 国夫です。

12/2 FoE事務所の窓断熱を田中さんと行いました。

1 ベランダ出入り口は全面プチプチ.jpg
梱包用プチプチは片面が凸凹ですが、断熱用プチプチは3層構造で両面が平らです。つまりサンドイッチされた全部が断熱空気層となります。
値段もきわめて安価です。

2 水スプレーだけで接着するので楽.jpg
水スプレーだけで乾けば結構接着力が出ます。両面テープを貼るより断然ラクな施工でした。

3 事務机前は上部の視界を少し残してみた.jpg
北側の窓は上を少し開けて見晴らしを確保しました。
南窓は網入りガラスだったので、断熱は断念しました。
日射の強い時に高温となり、ガラス端のワイヤが起点となり
熱割れを起こすことがあるため避けるべしとなっています。

4 網戸を断熱してスライドすれば昼間は視界確保もできる.jpg
そこで網戸と障子を断熱して代替としました。網戸をスライド
させれば視界確保もできます。

小竹向原徒歩5分の事務へ見学にお越しください。
5 障子にも断熱材を貼る.jpg
「地域共同節電所」をつくろう!〜節電所のしくみと実践〜開催報告 [2014年12月08日(Mon)]

image.jpgFoE Japan
11月末からインターンをしている青柳です。11月29日、関西学院大学総合政策学部教授の朴勝俊先生による、セミナーに参加しました。震災以降注目度が高まり続ける「節電所」について、これからの日本とエネルギーのあり方について考えました。
 
「節電」という単語を耳にして、皆さんが最初に感じることはどんなことでしょう。
私は、明かりはこまめに消すこと、エアコンを点けたままにしない、そのようなことしか、頭に浮かびませんでした。しかし、今回のお話を通して「節電」に対する考え方が大きく変化しました。
 冒頭に朴先生は、「日本での原子力発電は、ロシアンルーレットを続けるようなものだ」と強烈な一言で始まりました。私たちは原発の危険性を身近に感じたはずです。それでも何故、原発を続けるのか。何故、原発を再稼働するのか。問題の根底にあるもっとも見えやすいものとして「埋没費用(sunk cost)の呪縛」があります。つまり、政府が原子力につぎ込んだ金額があまりにも大きく(たとえば、もんじゅに1兆円)引くに引けない状態になっている、また引き返すためにもコストが非常に大きいということです。しかし、再稼働の理由として経済的な判断があるとするならば、事故が起こった場合の社会的・経済的リスクも莫大になるということは容易に想像できるはずです。
 では、日本がこれから原発なしでどうすればいいのでしょうか。中々、思いつきません。
しかし、日本でも2011年8月に「再生可能エネルギー特別措置法」が成立し、2012年7月からすでに施行されています。私たちにとってまだまだ馴染みが深いものではありませんがモデルケースであるドイツではどうでしょうか。
実は、ドイツでは発電量の実に30%近く(2014年)を再生エネルギーが占めており、15.4%の原子力発電を大きく上回っているのです。

でも、再生エネルギーと聞いて、代表的な風力発電や太陽光パネルについて、風が吹いていないと発電できない、天気のいい日しか発電できない、と思われる方も少なくないと思います。私自身、再生エネルギーは不安定なものであるという認識は根深いものでした。しかし朴先生は、それは古い考え方であると言います。スペインや欧州では、電力市場と国際電力取引、揚水発電所などで需要と供給を調整し、再生可能エネルギーを「ベースロード電源」として使っているのです。

本題に戻ると、原発の再稼働は真に我々にとって必要なのでしょうか。朴先生はエイモリー・ロビンズのソフトエネルギー・パス(1977)についてお話しくださいました。空調や冷凍機器で使用される中温・低温熱需要を石油や原子力で満たすのは「バターを切るのに電気鋸を利用するようなものである」、つまり私たちが使用する電力を効率化し、整理することで「ソフト技術」に代替えしていくという考えです。IEA(国際エネルギー機関)が本命とする温暖化対策もまた、「省エネ」であり、「省エネ」により創り出されるエネルギー量は原子力+再生エネより規模が大きいと予測されています。

朴先生は「節電所は発電所と同じ価値を持つ」ということをくり返し強調しました。最初、私にはあまり実感のわかないものでした。しかし、節電所の語源であるネガワット(*)についての考え方は現代のエネルギー問題について実に合理的な考え方だとわかりました。

例えば、消費電力200Wの冷蔵庫を、同じ性能で100Wの冷蔵庫に買い替えると、100Wの「節電所」を建設したことになる。この100Wの節電所を1000万世帯が導入すると100万kWの巨大節電所となる。この例えは、非常にわかりやすいものです。
 では、その節電所はこれからどんな形で作ることが出来るでしょうか。
例えば米国では、電力の需要に合わせて価格を調整し、価格が上がれば需要は減るというしくみによって停電を防止しています。この需要応答(デマンドレスポンス)という方法で、必要な場所に必要な量だけの取引ができるようにしているのです。米国には現在、家庭から大規模事業所まで合わせて原発50基分(約50GW)の「節電所」が存在しているということです。

 お話の最後に、私たち市民が主体となるエネルギーサービスの社会像をお聞きしました。現在、環境ふくい推進協議会「エコプランふくい」さんが「福井市民共同節電ファンド」という取り組みを行っています。ファンドという言葉からわかるように、出資を集い省エネ設備で生まれた「利益」(節約費)によって返済するシステムです。福井市内にある商店街では、電球をLEDライトに転換することでかかる費用500万円を一口15万円で出資を募り、電気料金削減分によって5年間で回収、返還します。つまり、初期投資を必要とせずに社会的な設備節電システムを促進することが可能なのです。これからエネルギー問題と対面し続ける私たちが、理想としなければいけない形なのかもしれません。
朴 勝俊先生改めて御講義有難うございました。

「青柳 喜大」
<参考>
*ヘニッケ/ザイフリート、朴勝俊訳『ネガワット 発想の転換から生まれる次世代エネルギー』省エネルギーセンター(2001)http://urx2.nu/eZuF
*朴さんが「活弁」しているお勧めの映画
映画『エネルギーシフトを生きる』前編http://www.youtube.com/watch?v=YukMcIbNXnM
後編http://www.youtube.com/watch?v=Wdp3207YuSQ
*「脱原発のための節電所 朴 勝俊」http://urx2.nu/eZx1
*セミナー案内はこちらhttp://urx2.nu/eZxS
スリランカ・気候変動調査報告 Part2 [2014年11月30日(Sun)]

●化学肥料や農薬の影響も大きい
ホリヴィラという村で、アーユルヴェーダの医師に話を聞きました。
DSCF6904.jpg

「われわれはもともと大規模産業とは無縁の暮らしをしていた。
しかし今は、森林を伐採し、農薬や科学肥料を使い、固有種ではなくターミネーター種子や外来種子を買わざるを得ない。雨水も汚染され、飲むことができない。」

そのような状況で、人々の健康にも大きな影響が出ている。化学物質や食生活の変化で腎臓病や成人病、妊娠率の低下なども起こっています。

また、こうした変化が気候変動ももたらしていると言います。
近年雨がへり、農業に影響を与えている。人々は仕事を求めて村を去り、女性は中東に出ているそうです。
「われわれは、適切な技術を使う伝統的生活に戻らなければならない。」彼は強調しました。
DSCF6921.jpg

その後、近くのため池へ。
このポールの上の部分まで、本来雨季には水がきているそうです。それが現在、ポールがほとんど水上に出てしまっています。
DSCF6934.jpg

周囲には水田がありますが、この水位では、水を入れることができず、作業を開始できないでいます。
DSCF6930.jpg

よく晴れて暑いその日の午後、かなり水が少なく浅くなったその湖で、住民たちが水浴びや洗濯をしていました。

●突然の雨で被害を受けるたまねぎ農家
たまねぎの仕分け作業をする女性たちのところを通りかかりました。
DSCF6936.jpg

たまねぎは、収穫後に数日畑で乾燥させる必要がありますが、その間に雨が降ってしまうと腐りやすくなり、商品として販売できなくなってしまいます。
今年の夏も、乾季の時期に突然の雨がふり、多くのたまねぎ農家がダメージを受けました。
ダメージを受けたたまねぎは、自家消費するしかなく、収入にも大きな打撃です。
この女性たちは、被害を受けたたまねぎの中でも、食べられるものと捨てるものとをより分け、茎の部分を切ってきれいにする作業をしていました。
彼女たちもやはり、気候の変化があると語ります。

売れなくなったたまねぎの山。別の農家にて。
DSCF6858.jpg

ーつづくー
(吉田 明子)
スリランカ・気候変動影響調査報告 Part1 [2014年11月17日(Mon)]

10月7〜9日、スリランカ・キャンディでの会議につづいて、気候変動の影響についていくつかの村を訪問して聞き取り調査を行いました。訪問したのは、スリランカ北東部州のPolonnaruwa地方です。
612px-Polonnaruwa_district_svg.png

農村地帯で、稲作を中心に様々な野菜を育て、近郊の町に供給しています。

●「大規模開発プロジェクトで気候が変化」
DSCF6843.jpg
まず訪れたのは、Dambullaという町の、農民組織のリーダー、Pahara W.B.W.Aさん(スリランカ人の名前は長いことが多く、このように略すそう)です。

スリランカでは、大きくわけて二つの季節がある。9月15日から翌年3月15日までがMahaと呼ばれる雨季、3月15日から9月15日までがYaleと呼ばれる乾季です。
通常、9月15日ごろから雨が降り始め、11月15日ごろには大雨が降る。これにあわせて米の作付けをするとのこと。

しかし、ここ2年ほど、雨季には雨が非常に少なく、一方で3月15日以降も雨が降るなど、雨の降り方が異常となっているとのこと。
以前は、雨季が近づくと虫が土から出てきたり、鳥が地面近くに降りてきたり、パターンがはっきりとしてその前兆もあったそうです。

それが、10〜20年ほどで変わり、特にこの2年は異常だとのこと。
政府によって緊急のため池が作られたそうですが、今後も増設をしてほしいと言います。
DSCF6846.jpg
彼は続けます
40年前、このあたりには大森林があったが、大規模開発プロジェクト(バナナ、コーンなど)のおかげで伐採され、それによって水の流れが変わってしまった。 

さらに、今は化学肥料を使うようになったり、賃金の上昇で、経営は厳しくなっているとのことでした。
DSCF6850.jpg
ため池を背景に。

●「父なる空と母なる大地」
続いて訪れたのは、Sigiriyaという町のアーユルヴェーダ医師、Karashuri.R.G. Wijerathanaさんです。地域でも長老的な存在の彼の元には、内外から人々が治療に訪れます。
哲学者、アーティストでもある彼の自宅には、自分で彫ったという仏像や木像が置かれています。
DSCF6866.jpg

1940年代から60年代ごろまでは、季節にしたがって、農作をしていた。そのころは、村には25軒の農家があり、一部の場所で互いに協力しながら幸せに暮らしていた。
それが、外国資本がやってきて森林を伐採し、経済システムを変えたことで、変わってしまった。
戦後、開発が進められよういうときに気候変動などの影響を当時の総理大臣に警告したが、聞き入れられなかったそうです。

気候変動は人為的な災害だと彼は言います。
「空は父であり、大地は母である。われわれはその間で生かされていることを忘れてはならない」

●「4キロ先まで水を買いに」
通りかかったとうもろこし農家でも、お話を聞くことができました。
3人の男の子のいる家族です。
男の子たちはとても人なつこく、きれいな花を拾っては、私たちに渡してくれました。
DSCF6903.jpg

この15日ほど雨が降っておらず、作付けを開始できない、今年は旱魃で農業ができずに、収入もなくなっているとのこと。政府からはジャガイモ10キロと水を汲むためのポリタンクの支給はあったそうですが、飲料水は4キロ先まで買いにいかなければならないそうです。

家には地下水が引かれていますが、飲用ではなく、生活用水に少し使える程度とのこと。
お父さんは松葉杖をついていますが、数日前に作業をしていて木から落ちてしまったとのこと・・!

厳しい状況ながらも、子どもたちの無邪気な笑顔が印象的な家族でした。

ーつづくー
(吉田 明子)
IPCC横浜報告 その2 [2014年03月29日(Sat)]

こんにちは、横浜から再び小野寺です。

桜が満開となった横浜で開かれている気候変動に関する国連科学者機関IPCCの第2作業部会は最終日の5日目を迎え、各国政府向けの指針となる「政策決定者向けサマリー」の採択へ向け連日深夜まで作業を続けています。FoE Japanは横浜に集まった日本や海外のNGO数十人とともに議論を見守ってきました。

IMG_0729.jpeg


サマリーづくりは、2,000ページを超え30章からなる膨大な第2作業部会報告本文から、鍵となる情報を約40ページ弱にまとめた後、一行ずつ初めから終わりまで精査して、合意するという手続きを必要とするもので、根気と忍耐を試される作業です。

国連気候変動交渉では各国の利害がぶつかり合い、しばしば困難な妥協を強いられますが、IPCCはそうした政府間の国際政治とは一線を画し、本報告の各章をリードした科学者たちが、壇上から科学的知見に沿った助言を与え文章を採択して行きます。

興味深いのは通常国連交渉において欧州連合EUは、内部で意見調整して欧州委員会のみが発言するのですが、ここではドイツ、イギリス、ベルギー、そしてスウェーデンまで自由に発言して、空気がだいぶ異なります。

前日までに気候変動のリスク、これまでの影響の評価、将来の影響予測と進み、本日午後は、影響やリスクを減らす対応策に関するサマリーの最後の章に着手します。またサマリーでは、洪水や嵐、海面上昇や温暖化の程度を示す(若干)かわいげな温度計などのグラフィックなシンボルを使って読みやすくする努力がなされています。極地、海洋、小島諸島からアフリカ、アジアなどまで世界を9つの地域に分けカラフルなシンボルが散らばった世界地図ができています。

今日までの作業で文面の多くが随分すっきりとしてきました。不完全な情報をもとに誤った認識が広がらないよう、31日にサマリーが発表されるまで、参加している科学者、政府、マスコミからNGOまで、内容を外に漏らすことは出来ません。

科学者の成果を分かりやすく市民に伝えて行くというのがFoE他、市民団体の大切な仕事であり、それはこの会議が終わるときに始まります。
IPCC横浜報告! [2014年03月27日(Thu)]

こんにちは、横浜から小野寺です。

国連の気候変動に関する科学者機関IPCC(気候変動政府間パネル)の会合が、3月25日から29日まで横浜で開催されています。世界中から科学者が日本に集うなか、FoEJapanもオブザーバーとして参加し、その内容を見守っています。

IMG_0735.jpeg

IPCCは最新の気候変動に関する知見を集めた評価報告書を過去4回発表しており、今回は4部からなる第5次評価報告書の2番目となる第2作業部会の報告書が3月31日に正式発表されます。

「政府間」という名前の通り、出される報告書の「政策決定者向け要約」は参加する政府の合意文書となる点が他の科学者機関の報告と異なる所です。とりわけ2015年パリで将来枠組の合意を目指す国連交渉が進むなかで、この第5次評価報告が担う役割はとても重要なものです。

昨年9月にストックホルムでその第1部である気候変動の科学編が採択され、国連で合意された目標である、今世紀末までの平均気温上昇を2℃未満に抑えるには、あと数十年しかないことや、地球環境を人為的に操作する地球工学的な対策が取り上げられ議論を呼びました。

横浜で採択予定の第2部は気候変動の過去と将来の影響の評価がテーマで、第1部で予測される規模の気候変動が、農業や食糧生産など世界的にどういった影響をもたらすか、またアジア、アフリカなど地域別にどういった影響が予測されるかなど、より身近な内容を取り上げています。

日本政府は来年初めを目処に日本への影響をまとめ、来年夏には国家適応計画を閣議決定する予定でいますが、本会合二日目の26日には環境省が中心になり、シンポジウムとそれに合わせた低炭素社会を目指すキャンペーンの立ち上げを発表します。

予測される影響を低減するため、遅れている温室効果ガス排出削減対策の重要性を示すため、FoE Japanは国内外の市民団体と協力してこの会合の知見をアピールして行くべく活動しています。
みらい館大明で「電気代カット大作戦」実施 [2014年03月03日(Mon)]

3月1日、豊島区の生涯学習施設「みらい館大明」で、省エネイベント「電気代カット大作戦」を開催しました。元小学校の建物で、サークル活動やイベント、撮影などに、部屋や体育館を貸しています。年に何回かお祭りも開催し、地域の人や子どもたちが集まる場にもなっており、2013年9月から、ここで「としまでエネルギーを考える会」を開催、FoE Japanも参加しています。

サポーターの鈴木さんから、「古い白熱球をLEDに変えると?」「空気をかき回すと、暖房の効果はどう変わる?」などの省エネクイズを出題。
会場で実際にサーキュレーターを回してみると、部屋の足元の温度がすぐに上がってきて、暖かく感じられるようになりました。

その後、「みらい館大明」でどのような省エネができるか、みんなで館内をあるいてディスカッションしました。施設での悩みは、例えばエアコンの暖房設定を、28℃や30℃にしてしまう利用者さんがいること。
どうしたら伝えられるか、また、暖かく感じてもらう工夫は?色んなアイディアが出ました。

としまでエネルギーを考える会は、月に1〜2回集まり、豊島区周辺での省エネ、市民エネルギーを考えていきます。
COP19報告会 [2013年12月26日(Thu)]

こんにちは。FoE Japanインターンの佐々木です。

12月18日、日比谷コンベンションホールにて 「COP19・COP/MOP9報告会〜NGOはワルシャワ会議をどう見たか 日本はどうするべきか〜」 が行われました。ワルシャワ会議に参加した4つのNGOから5人のスピーカーが報告を行いました。
200人が定員の会場はほぼ満席で、この議題に対する一般の関心の高さが伺えました。
プログラムは、1人目に気候ネットワークの伊与田様から、「気候変動交渉の経緯」について。2人目のWWFジャパンの小西様から、「ダーバンプラットホーム特別作業部会」について。3人目の気候ネットワークの平田様からは、「日本の削減目標に対する反応、コメント」について。4人目はFoE Japan顧問の小野寺から「損失と損害、気候資金」について。5人目はコンサベーション・インターナショナル・ジャパン山下様から「COP19Redd+交渉」についてでした。

最初に伊与田様からは、紆余曲折を経ながらも着実に前進をしてきている、京都議定書からワルシャワ会議までの経緯をお話頂きました。京都議定書が合意に至るまでにかかった交渉や対立、採択から発行への年月を知り、合意に至り採決が効力を得るまでにかかる労力が多大なものであることが分かりました。温室効果ガスへの見方を変えた、という点では歴史的な合意となった京都議定書から、さらに課題が見えてきています。特に今回も話し合われている、途上国と先進国間の排出量のギャップを埋める事について等、排出削減努力を高めると共に交渉の加速が求められる課題が多くある現状をご報告いただきました。

お二人目の小西様からはダーバンプラットホーム特別作業部会の結果についてご報告いただきました。「2020年までの取り組みをどうやって強化していくか?」と「2020年以降の取り組み」に関する2つのワークストリームがある中、交渉は対立が相次ぎ難航したというお話がありました。現状として、伝統的対立体系であった先進国VS途上国という形から、現在では途上国同士の対立が発生するという交渉ダイナミズムに変化が起きています。LMDC諸国(同士途上国)からは排出目標の提示についての反対意見が強く、作業計画、国別目標案はその提出期限において決定が弱められました。ブラジル提案などにも見られるよう、元々交渉に積極的であった途上国は、先進国との間に公平性を求めています。このような流れから、先進国の努力の上で途上国との交渉が動いていくのでは、と感じました。

次の平田様には、日本の提示した新目標への各国からの反応とコメントをご報告いただきました。前政権で25%削減をうたっていた所からのゼロベースへの転換、排出量で比較してみても京都議定書から大幅増加で、各国から批判の相次ぐものでした。政府が野心的、と表現する外交戦略ACE(攻めの地球温暖化外交戦略)や二国間オフセットなども、野心的と受け止められる事は少なかったようです。日本の目標発表と同日にイギリス、EU、AOSIS等70カ国以上にも及ぶ国々から遺憾の意が公式声明として発表され、いかに日本の向かおうとしている方向が、世界の気候変動に対する姿勢と逆行しているものかを浮き彫りにしていました。今後の日本には本当の野心的目標・具体的内容の検討・政治的意思や国内態勢の構築等、取り組むべき重要な課題が多くあることが伺えました。

4人目のFoEの小野寺からは、損失と損害、気候資金に関して報告しました。途上国からは近年増加し続ける異常気象・気温上昇等の緩慢な気候変動などに対応するための長期的資金が必要とされています。資金メカニズムとしては緑の気候基金(GCF)が設置され、将来の気候資金として来年度末までの運用開始を目指しています。また、現在は資金規模のみならず、資金調達の在り方も議論されています。これまで公的資金で賄われてきた支援に民間資金が運用されて来つつあり脚光を浴びています。
気候変動影響への適応に関するしくみづくりは、これまでの交渉の中でアップグレードされて来ており、COP19では損失と損害のメカニズムが採択されました。今後このメカニズムが実際的実施能力を持ったものか?どれほど力のあるメカニズムなのか?といった疑問が出てきます。途上国側からは、これまでの「適応」とは別枠での扱いを求める声が多く出ていたそうで、これがCOP19での合意の難航につながりました。しかしCOP22では全ての制度の見直しをすることを含んで合意に至ることができ、今回COP19での大きな前進と評価されています。

最後に山下様からはREDD+交渉についてご報告いただきました。森林減少に関しての交渉であるREDD+。林業や農業等、土地利用セクターからの温室効果ガス排出が、特に途上国では大部分を占めていることから、対策の必要性があり行われている交渉です。前回のCOP18では初めて交渉が難航・決裂し進展が得られない会議となってしまいました。今回は以前の結果を踏まえ、資金問題を解決しない限り技術問題の解決には至らないという予測を立て、結果、「技術的課題、支援と資金」をパッケージ化し合意に至るという奇跡的な会議となりました。また、技術的議題は内容の再検討が必要であり、社会的環境的配慮は来年度以降、交渉が詰められていく事となっています。国際法的拘束力がある行動としては初の、COP交渉と熱帯雨林の違法伐採をつなげる行動が進んでいます。

5名のスピーカーの報告は2時間半では足りないほど、内容の凝縮されたものでした。報告終了後、会場からは「化石燃料の採掘に上限を設ける必要はないのか?」「国際交渉の場での途上国の積極的原発導入はどう評価されているのか?」「炭素税はどのような見方をされているか?」「困難に見える目標達成がクリアできない時、CCSや気候工学に関してどのような交渉があるか?NGOではそれは話題になるか?」等、活発な質問や提案が一般参加者からも行われました。
これに対して、スピーカーの意見・返答が行われ、イベント終了後も質問を続ける参加者の姿が多く見られました。ここからもまた、今回のCOP19報告会への関心の高さが伺えたのと同時に、参加者も企業関係者やNGO関係者、一般の方、マスコミ関係者等様々で、この気候変動枠組み交渉の動向に多くの分野の方が興味を持っていることが見えました。

来年2月5日(水)にはFoE Japan主催で、気候交渉の中でも今後議論が本格化する、国際炭素市場やカーボンオフセットに関する議論や国際動向に焦点を当てた国際セミナー「国連気候変動対策の将来と市場メカニズム」を開催します。ぜひご参加ください。
詳細:http://www.foejapan.org/climate/doc/evt_140205.html
(佐々木友恵)

セミナー「ペンギンから考える南極の環境問題」の報告 [2013年10月21日(Mon)]

インターンの大木です。
10月17日、「ペンギンから考える南極の環境問題」セミナーを開催しました。

前回(10月4日)のセミナーでは「南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)」の年次会合開催を前に、ロバート・ニコル氏が南極のロス海や東岸海域の保護の必要性を語ってくださいました。

10月17日セミナー写真.JPG

今回は「ペンギン」を軸に、南極の生態系や南極における環境問題について、ペンギン会議研究員の上田一生氏が分かりやすく解説してくださいました。

「世界一寒く、乾燥し、風が強い大陸」
このような厳しい環境にも関わらず、南極には多くの生物が生息しています。高緯度の南極にはプランクトンが豊富に存在するため、生物の個体数が多い地域となっています。特に、ペンギンは南極において数多くのつがいが確認されています。

しかし、このような豊かな生態系を有する南極が環境問題に脅かされています。
気候変動により、沿岸部気象の劇症化や海水温の上昇(底面融解)に伴う棚氷流出・消失が起こっています。また、漁業や観光といった人間活動による影響も大きく、南極の生態系に影響を及ぼしています。

上田氏によれば、既に南極ペンギンへの影響が見られ、餌生物の減少やペンギンの個体数減少が問題となっています。

FoE Japanでは、南極海に少しでも広い海洋保護区の設置をCCAMLR・各国政府代表団・事務局に提案すべく、オンライン署名を集めています。ご賛同いただける方は、ぜひご署名とメッセージをお願いいたします!

「署名とメッセージを送って南極海ウォッチへ参加しよう」

(大木)
緊急セミナー「南極海を守れ!国際合意を求めて」の報告 [2013年10月10日(Thu)]

今月オーストラリアのホバードで開催される「南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)」の年次会合でを前に、南極海保全を求めるNGOの国際ネットワークである南極海連盟(AOA)からロバート・ニコル氏が緊急来日しました。
10月4日の緊急セミナーでは、南極海海洋保護区を巡る議論の論点や同委員会の加盟国である日本の立場等についてわかりやすく解説してくれました。

ニコル氏は、南極海の生態系の豊かさを紹介し、南極海の中でも特に手つかずの自然を残すロス海と南極東岸海域の保護の必要性を語りました。
現在、この二つの海域に海洋保護区を設置することが国際社会で議論されており、今年のCCAMLR会合での合意が期待されています。
しかし、CCAMLR加盟国の一部には必ずしも保護に積極的でない国もあり、漁業国、資源消費国としての日本が保護に前向きになることは合意に向けた交渉の中で非常に重要です。

10.05南極海セミナー.JPG

ニコル氏は、私たち日本の市民にも参加できる、南極海保護へのオンライン署名、メッセージの送付を紹介しています。
http://www.foejapan.org/climate/antarctica/petition.html


10月17日(木)19:00〜20:30には、地球環境パートナープラザ(GEOC)にて、テレビ等でも活躍するペンギン会議の上田一生氏から南極の生態系についてわかりやすいお話が聞ける
セミナー「ペンギンから考える南極の環境問題」を開催します。
http://www.foejapan.org/climate/antarctica/evt_201310.html

ぜひ皆様のご参加をお待ちしています!
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