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COP19報告会 [2013年12月26日(Thu)]

こんにちは。FoE Japanインターンの佐々木です。

12月18日、日比谷コンベンションホールにて 「COP19・COP/MOP9報告会〜NGOはワルシャワ会議をどう見たか 日本はどうするべきか〜」 が行われました。ワルシャワ会議に参加した4つのNGOから5人のスピーカーが報告を行いました。
200人が定員の会場はほぼ満席で、この議題に対する一般の関心の高さが伺えました。
プログラムは、1人目に気候ネットワークの伊与田様から、「気候変動交渉の経緯」について。2人目のWWFジャパンの小西様から、「ダーバンプラットホーム特別作業部会」について。3人目の気候ネットワークの平田様からは、「日本の削減目標に対する反応、コメント」について。4人目はFoE Japan顧問の小野寺から「損失と損害、気候資金」について。5人目はコンサベーション・インターナショナル・ジャパン山下様から「COP19Redd+交渉」についてでした。

最初に伊与田様からは、紆余曲折を経ながらも着実に前進をしてきている、京都議定書からワルシャワ会議までの経緯をお話頂きました。京都議定書が合意に至るまでにかかった交渉や対立、採択から発行への年月を知り、合意に至り採決が効力を得るまでにかかる労力が多大なものであることが分かりました。温室効果ガスへの見方を変えた、という点では歴史的な合意となった京都議定書から、さらに課題が見えてきています。特に今回も話し合われている、途上国と先進国間の排出量のギャップを埋める事について等、排出削減努力を高めると共に交渉の加速が求められる課題が多くある現状をご報告いただきました。

お二人目の小西様からはダーバンプラットホーム特別作業部会の結果についてご報告いただきました。「2020年までの取り組みをどうやって強化していくか?」と「2020年以降の取り組み」に関する2つのワークストリームがある中、交渉は対立が相次ぎ難航したというお話がありました。現状として、伝統的対立体系であった先進国VS途上国という形から、現在では途上国同士の対立が発生するという交渉ダイナミズムに変化が起きています。LMDC諸国(同士途上国)からは排出目標の提示についての反対意見が強く、作業計画、国別目標案はその提出期限において決定が弱められました。ブラジル提案などにも見られるよう、元々交渉に積極的であった途上国は、先進国との間に公平性を求めています。このような流れから、先進国の努力の上で途上国との交渉が動いていくのでは、と感じました。

次の平田様には、日本の提示した新目標への各国からの反応とコメントをご報告いただきました。前政権で25%削減をうたっていた所からのゼロベースへの転換、排出量で比較してみても京都議定書から大幅増加で、各国から批判の相次ぐものでした。政府が野心的、と表現する外交戦略ACE(攻めの地球温暖化外交戦略)や二国間オフセットなども、野心的と受け止められる事は少なかったようです。日本の目標発表と同日にイギリス、EU、AOSIS等70カ国以上にも及ぶ国々から遺憾の意が公式声明として発表され、いかに日本の向かおうとしている方向が、世界の気候変動に対する姿勢と逆行しているものかを浮き彫りにしていました。今後の日本には本当の野心的目標・具体的内容の検討・政治的意思や国内態勢の構築等、取り組むべき重要な課題が多くあることが伺えました。

4人目のFoEの小野寺からは、損失と損害、気候資金に関して報告しました。途上国からは近年増加し続ける異常気象・気温上昇等の緩慢な気候変動などに対応するための長期的資金が必要とされています。資金メカニズムとしては緑の気候基金(GCF)が設置され、将来の気候資金として来年度末までの運用開始を目指しています。また、現在は資金規模のみならず、資金調達の在り方も議論されています。これまで公的資金で賄われてきた支援に民間資金が運用されて来つつあり脚光を浴びています。
気候変動影響への適応に関するしくみづくりは、これまでの交渉の中でアップグレードされて来ており、COP19では損失と損害のメカニズムが採択されました。今後このメカニズムが実際的実施能力を持ったものか?どれほど力のあるメカニズムなのか?といった疑問が出てきます。途上国側からは、これまでの「適応」とは別枠での扱いを求める声が多く出ていたそうで、これがCOP19での合意の難航につながりました。しかしCOP22では全ての制度の見直しをすることを含んで合意に至ることができ、今回COP19での大きな前進と評価されています。

最後に山下様からはREDD+交渉についてご報告いただきました。森林減少に関しての交渉であるREDD+。林業や農業等、土地利用セクターからの温室効果ガス排出が、特に途上国では大部分を占めていることから、対策の必要性があり行われている交渉です。前回のCOP18では初めて交渉が難航・決裂し進展が得られない会議となってしまいました。今回は以前の結果を踏まえ、資金問題を解決しない限り技術問題の解決には至らないという予測を立て、結果、「技術的課題、支援と資金」をパッケージ化し合意に至るという奇跡的な会議となりました。また、技術的議題は内容の再検討が必要であり、社会的環境的配慮は来年度以降、交渉が詰められていく事となっています。国際法的拘束力がある行動としては初の、COP交渉と熱帯雨林の違法伐採をつなげる行動が進んでいます。

5名のスピーカーの報告は2時間半では足りないほど、内容の凝縮されたものでした。報告終了後、会場からは「化石燃料の採掘に上限を設ける必要はないのか?」「国際交渉の場での途上国の積極的原発導入はどう評価されているのか?」「炭素税はどのような見方をされているか?」「困難に見える目標達成がクリアできない時、CCSや気候工学に関してどのような交渉があるか?NGOではそれは話題になるか?」等、活発な質問や提案が一般参加者からも行われました。
これに対して、スピーカーの意見・返答が行われ、イベント終了後も質問を続ける参加者の姿が多く見られました。ここからもまた、今回のCOP19報告会への関心の高さが伺えたのと同時に、参加者も企業関係者やNGO関係者、一般の方、マスコミ関係者等様々で、この気候変動枠組み交渉の動向に多くの分野の方が興味を持っていることが見えました。

来年2月5日(水)にはFoE Japan主催で、気候交渉の中でも今後議論が本格化する、国際炭素市場やカーボンオフセットに関する議論や国際動向に焦点を当てた国際セミナー「国連気候変動対策の将来と市場メカニズム」を開催します。ぜひご参加ください。
詳細:http://www.foejapan.org/climate/doc/evt_140205.html
(佐々木友恵)

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