セミナー「ペンギンから考える南極の環境問題」の報告 [2013年10月21日(Mon)]
インターンの大木です。
10月17日、「ペンギンから考える南極の環境問題」セミナーを開催しました。 前回(10月4日)のセミナーでは「南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)」の年次会合開催を前に、ロバート・ニコル氏が南極のロス海や東岸海域の保護の必要性を語ってくださいました。 今回は「ペンギン」を軸に、南極の生態系や南極における環境問題について、ペンギン会議研究員の上田一生氏が分かりやすく解説してくださいました。 「世界一寒く、乾燥し、風が強い大陸」 このような厳しい環境にも関わらず、南極には多くの生物が生息しています。高緯度の南極にはプランクトンが豊富に存在するため、生物の個体数が多い地域となっています。特に、ペンギンは南極において数多くのつがいが確認されています。 しかし、このような豊かな生態系を有する南極が環境問題に脅かされています。 気候変動により、沿岸部気象の劇症化や海水温の上昇(底面融解)に伴う棚氷流出・消失が起こっています。また、漁業や観光といった人間活動による影響も大きく、南極の生態系に影響を及ぼしています。 上田氏によれば、既に南極ペンギンへの影響が見られ、餌生物の減少やペンギンの個体数減少が問題となっています。 FoE Japanでは、南極海に少しでも広い海洋保護区の設置をCCAMLR・各国政府代表団・事務局に提案すべく、オンライン署名を集めています。ご賛同いただける方は、ぜひご署名とメッセージをお願いいたします! 「署名とメッセージを送って南極海ウォッチへ参加しよう」 (大木) |