2/16セミナー「未来と地球の救い方〜100Wの挑戦」 [2013年03月01日(Fri)]
こんにちは、インターンの浅森です。
2月16日にセミナー「未来と地球の救い方〜100Wの挑戦」のスタッフとして名古屋へ行ってきました。名古屋のみなさん、大変お世話になりました。 今回、講演をされた方々はバラエティに富んでいて、名古屋大学 地球環境学研究科の高野雅夫准教授をはじめ、気候変動の国際交渉に詳しいFoE Japanの小野寺ゆうりさん、名古屋大学大学院生からはタンザニアでの水力発電のプロジェクトの話、それから名古屋地域での取り組み事例の紹介をいろいろな方にして話していただくなど、様々な方と出会えた貴重な時間でした。 <スタッフ含めて60名以上が参加。高校生も!> 初めに小野寺さんから、気候変動と原発事故の現状について話しました。日本では2011年震災以降は火力発電が増えているため日本の数値目標である6%削減というのは難しくなってきているそうです。その排出源は150からなる大規模事業所であり、その半分が発電所なのです。こういう大規模システムからの脱却が、今後は大きなカギになってくるでしょう。それから、原発事故に関して、福島第一原発事故の被害の全容や原因は未だ明らかにはなっていません。昨年の、エネルギー選択肢のパブリックコメントでは約8万人人々が脱原発の意思表示をしました。FoE Japanは他の団体とeシフトというネットワークを立ち上げ、今後も脱原発を強く訴えていくという力強い意志で話されました。 次の高野先生の講演は、2011年3月11日2時47分、その日を境に日本の社会が大きく変わったということからお話が始まりました。3・11以降、原発から脱原発へと日本国民の意識もシフトし、不十分ではあれ、政府も2030年代には停止を決めたというのは画期的な宣言だったと話されました(それが無視されてはなりません)。震災以降は、再生可能エネルギーに着目する企業が増えメガソーラー発電所も日本各地でいくつかできました。ただ、太陽光を少しでも多く得るために土地は砂利敷きにして雑草が生えないようにしているのなど、エコロジーから少し逸脱しているのでは、とも付け加えられました。 日本は戦後に高度経済成長を遂げ、大量需要があり、またそれを大量消費、大量廃棄していく時代がありました。これでは地球に存在する地下資源を無駄使いし、いずれは枯渇につなげてしまうまさに悪循環です。このような持続不可能な社会は20世紀までのこと。今後は地球に負担を与えない持続可能な社会システムに移行する必要があり、高野先生は「1000年持続社会」という言葉で表現されています。 <高野雅夫さん> 高野先生の講演の中で私がもっとも興味を持ったのは、愛知県豊田市にある「里山くらし体験館 すげの里」という公共施設です。エネルギー自給率102%の実績、夏はエアコン無し、冬は薪ストーブ、薪ボイラー、床暖房、周辺にはミニミニ水車で発電したり、バイオガス装置があるそうです。エアコン無しというのがポイントであり建物構造上、地中熱を利用できるようになっており、夏でも26〜27℃で過ごせるそうです。今現在でも都会から農村に移り住む若者が増えつつあり、今後少子化が進めば都会で暮らすという価値観から農村で暮らす方が幸せという価値観に移行してくるのかもしれません。 その他にも大学院生、岡村鉄平さんのタンザニアでのピコ水力発電導入の事例紹介や青年海外協力隊愛知県OB会の池田直樹さん、中部エネルギー市民会議の萩原喜之さん、電気をカエル計画の石井伸弘さんから活発な市民の取組みについてお話をいただきました。 <最後に、8人くらいのグループでディスカッション。感想と、これから具体的にやりたいアイディアなどを共有しました> 今後は少しでもそれらを活かしてエネルギー使用の低減、節電を目指していきたいと思います。 (浅森 一哉) >プログラムと資料はこちら http://www.foejapan.org/energy/evt/130216.html |