NPO法人と新公益法人[2008年06月25日(水)]
先日の岡山NPOセンター総会後のシーズ松原明さんの講演の余韻がまだ残っているところですが、岡山県の犯罪被害者支援の現場において、二つの民間支援組織が活動している方向性について、松原さんの資料をもう一度ふりかえりたいと思います。
つまり、NPO、新公益法人の両者の目指すべき社会像が違うということです。
松原さんの資料によると、
NPOのビジョンは、
「小さな市民ニーズに基づいた、自由闊達で、市民参加を促進する活動が、たくさん芽吹き成長していくことが、日本の市民社会の強さと豊かさにつながる」。
一方、新公益法人制度は「行政から認められた、しっかりした規律を持つ公益団体が、日本の公益活動を担っていくことで、日本の公益活動はより安定的に発展し、社会は良くなる」。
どちらもまちがってはいないと思います。
社団法人被害者サポートセンターおかやま(VSCO)は、警察から情報の提供をうけ、早期支援を行うには、公安委員会の指定を受けられるだけの、がっちりした組織基盤を持つ大きな組織作りが必要ということで、器つくりに力を入れてきたようです。自助グループも当事者同士だと傷つけ合うから、センターがしっかり運営した方がよいという方向性に見えます。
ファミリーズは、学校現場に出向き、各地域でたくさん分かち合いの場ができていくことを期待しています。被害当事者は「センター(中心)」まで出向くだけの力が回復していないとき、地域でどうつながりを作ればよいか、地域の専門職の方たちと顔の見える連携つくりをしていきたいと考え、自殺・突然死のご遺族の相談も臨機応変に始めています。
それぞれの方向性は両立すると考えます。
ただ最近、「犯罪被害」の相談でなければ受け付けない、と相談窓口で断られている当事者の方たちの声に複数接しています。
たしかに機能を純化し、支援実績をあげるためには、犯罪被害に関係しない電話に長々と対応することは許されない仕組みになっているのかもしれませんが、同じ断るにしても「心」のある断り方ができないのかと少し寂しくなります。
私たちは、悩みを抱えた人の「心」に耳を傾けることを大切にしていきたいと思います。「事件」よりも、「人」を大切に考えたいと思います。
きょう、ある専門職の方から、ファミリーズが自死遺族支援に積極的に取り組んでいることに心からの感謝の言葉をいただきました。
悲しみを誰にも語れず一人で抱えていませんか?
「犯罪被害」だけに限定せず、遺族相談を続けることの大切さをあらためて感じました。
NPOらしさを今後も探求していきたいと思います。





