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岡山市の犯罪被害者支援[2008年06月23日(月)]

6月20日の山陽新聞朝刊から。

犯罪被害者の支援強化 条例制定視野に検討 市議会市長答弁

6月定例岡山市議会は19日、個人質問を続行。
高谷茂男市長は、犯罪被害者らに対する支援策を強化する中で、市独自の条例制定を検討する考えを明らかにした。

犯罪被害者支援

松島重綱氏(新風会)は、犯罪被害者やその家族らに対する総合的な支援が重要だと強調。市独自の支援の枠組みなどを定めた条例制定を求めた。

高谷市長は「犯罪被害者等基本法(2005年4月施行)で国や地方公共団体、国民が連携・協力しながら支援を行うこととされている」などと説明。「法に定められた国との適切な役割分担を踏まえ、県や民間支援団体との連携を図る中で、市が取り組むべき施策や官民の連携のあり方などを含めて、条例の制定や支援の方法などの有効な方策を検討したい」と答えた。

(以上引用)

これまで県民局との協働事業を行う中でも、岡山市はほとんど担当者が参加することはありませんでした。市町単位になると、犯罪被害者といっても具体的イメージがわかないためだと思います。市長が答弁したから動き出すものでもないと思いますが、官「民」の連携の「民」の中に「被害当事者」を含めて考えておられるかどうか、が大切に思います。

被害当事者の声に耳を傾けて、その中から支援に何が必要かをともに考えてほしいと思います。









情報の訂正(VSCO基金)[2008年06月23日(月)]

6月22日の山陽新聞朝刊に被害者サポートセンターおかやま(VSCO)が、犯罪被害者支援基金を設立し運用開始したことをお知らせし、DV被害者にとってカウンセリング費用や精神科治療費の援助の点で朗報とお伝えしました。

しかし、実際はかなり限定的な運用を行うようなので、情報の訂正をさせていただきます。

本日のVSCO事務局からの回答では、「当分の間はVSCOの直接支援を受けている方」だけが援助対象ということでした。

つまり、DV民間シェルター利用者などは対象外であることが確認されました。

期待していただけにもったいないです。

民間シェルターを持っていないVSCOが直接支援するDV被害者はかなり限定されてしまいます。

ある程度予想はしていましたが、ファミリーズが直接支援をしている殺人・傷害致死事件の遺族の方たちも、「非該当」ということでした。

今後、基金運用の対象が拡大されることを期待しています。



シーズ松原明さんの講演会から[2008年06月23日(月)]

6月22日の岡山NPOセンター総会後のシーズ・市民活動を支える制度を作る会の松原明さんの講演は、ちょうどNPO設立3年目に入ったサポート・ファミリーズにとって、@現状分析(現在ぶつかっている課題)、A新公益法人制度への知見、B今後の取組課題への切り口の3点について、このところもやもやしていた部分を、整理するうえで、明確なヒントをいただき、すっきりしました。

松原さんは全国被害者支援ネットワークの研修会でも、ファンドレイズの話をされているので、全国ネットに加盟していないファミリーズとしては、まさか岡山でお話を聴くことができるとは予想していなかったので、岡山NPOセンターが今回のような企画をしていただいたことに感謝です。

お話は豊富な事例をひきつつ、しかも会場参加者の問題意識を引き出しながら、2時間があっという間でした。

@からBについて、ファミリーズの課題に引き寄せて、気づいた点、はっとさせられた点を順にまとめてみたいと思います。

@について、ファミリーズはNPOとして行政との協働事業を次々と展開して、県知事から夢づくり推進大賞までいただいているのですが、心の片隅によぎる不安と疲弊の予兆が気になっていました。

NPO中核メンバーは精力的に活動し、NPOのミッション実現に向けて労を惜しむことはないのですが、気がついてみると後ろからついてくる人の数が少なくなっていることがよくあります。もちろん電話相談ボランティアの方たちを中心にできることをできる形で皆さんそれぞれが関わってくださっていますが、行政との協働に関しては、どうしても中核メンバーが動かざるを得ないので、支援者の人たちとの間に距離感ができてしまうのです。そのあたりのもやもやした思いを明確にすることができたように思います。

つまり、NPOは非営利で活動するにも関わらず、事業継続するためには経営の観点が必要で、大多数のNPOが財政問題を活動上の問題として抱えている。

特に、「NPOは活動すればするほど疲れて、人が離れて行ってしまう」という指摘は、理屈ではわかっていましたが、そのとおりだと思いました。

私なりに整理すると、行政に向けて活動をアピールする→行政との事業化、委託事業を受ける→一部のメンバーだけが急激に忙しくなる→(少ない資源で活動に集中)→行政は結果を出すことを求める、一方NPO周辺のメンバー(支援者)はついていけなくなる、自然に離れる人が増える→ますます特定の人に業務が集中、疲れが増す→(不十分な支援者対応と下請化)→経営基盤の整備が遅れて資金集めができない、補助金が切れるとたちまち経営困難に→(経営資源の強化が困難に)→(不安定な活動基盤)
→(少ない資源で活動に集中)・・・・という悪循環、という説明にうなづきっぱなしでした。

Aについては、今年12月から公益法人制度が大きく変わり、社団法人、財団法人も二階建ての仕組みとなり、1階は誰でも作ることができて監督もない「一般社団法人」、2階は逆に公益性を厳しく要求され監督も厳しい「公益社団法人」、後者は税制優遇などもあるが条件、監督は今以上に厳しく事務も大変。

そんな中でNPOと公益法人は目指すべき社会像が異なるので、NPO法人が今回の制度改革で新公益法人に飲み込まれてしまうことはない、との説明はわかりやすかったです。

資料にありましたが、そもそも両者の目指すべき社会像が違うということ。

NPOのビジョンは「小さな市民ニーズに基づいた、自由闊達で、市民参加を促進する活動が、たくさん芽吹き成長していくことが、日本の市民社会の強さと豊かさにつながる」。一方新公益法人制度は「行政から認められた、しっかりした規律を持つ公益団体が、日本の公益活動を担っていくことで、日本の公益活動はより安定的に発展し、社会は良くなる」。

これは、まさにNPOファミリーズと社団法人VSCOとの対比そのものと感じられました。ある意味で、二つの組織が併存する可能性も示され、気分的に楽になりました。

Bについては、こうした状況のなかで、今後NPOはどうすべきか。ここは本当に「目からうろこ」でした。

松原さんは、状況を悲観することはまったくない。むしろ社会状況はNPOに追い風となっている。しかし、それにNPO側が気づいていない、うまくつながりができていない。

つまり、市民活動への関心が広がり(ボランティアとして参加したい気持ちを持つ人たち)、企業のCSRの広がり、寄付ニーズの増加があるにも関わらず、市民側はNPO情報が不足していると感じている。

NPOとしてホームページにNPO事業報告書をアップしても誰も見てはいない。市民側が知りたいのは、「自分たちに何ができるか」。そこをNPO側がとらえきれていない。NPO側が焦点をあてている部分と支援者(何かしたいと思っている周辺の人たち)のニーズがミスマッチしていて、うまくつながっていない。

NPOが自分たちだけで課題解決を図ろうとしている限りは、NPO経営の悪循環に必ず陥り、組織は衰退する。NPO自身が課題を解決するのでなく、社会全体で、社会の多くの人たちをまきこんで、課題にかかわる人びとの取り組みを促進する方向へ発想を転換していく必要がある(「活動の焦点を支援者に」)。

一人で抱え込まず、自分たちの近いところだけで解決しようとせず、支援者(関わろうとする人たち)が参加できるプログラム開発(仕掛け)を考えていくことが大切。支援者の視点から考えていくことが活動に広がりを生んでいく。

つまり、(支援者対応に力を注ぐ)→(参加プログラムの開発提供)→(大きな成果)→(支援者と経営資源の獲得)→(支援者対応に力を注ぐ)・・・善い循環

変化する市民のニーズにあった社会貢献プログラム(活動・事業)を開発し、市民・企業等に提供する主体としてのNPOへと市民活動推進型の活動へと変化していくことが、今後の一つのあり方。

以上が流れでした。

これまで、「支援者中心」という大きな流れに飲み込まれないために、「当事者とともに」「当事者の視点で」活動し、行政を巻き込んで、協働の取組みをある意味成功させてきました。しかし、しのびよる疲弊の問題を放置しておくことはできないと考えます。その明確な問題意識を提示してもらい、発想の転換について大切なヒントを得られました。

支援者中心に異を唱えつつ、ここまで取り組んできた現時点では、次の展開として、多くの関心ある方たちとともに、ある意味で支援者にも焦点をあてた参加型プログラムの開発がNPOとしても大切なのだということを再認識しました。

ちょうど前日の理事会で、「命の授業」と「グリーフワーク講座」を多くの人に支えてもらう、応援してもらう方向性を確認したところだったので、あとはどういった投げかけができるかだと思います。

また、認定NPO法人に向けての準備も少しずつ進めていこうと思いました。









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