小さなNPOでもできること[2007年07月08日(日)]
今週は、7月3日に岡山県警との協働事業がスタートとし、警察庁から視察に来られた被害者対策室の方たちとも意見交換ができ、あわただしく周囲が動いた1週間でした。
昨年2月に岡山県との協働事業に申し込むべく、がんばってNPO法人申請をし、備前・美作県民局の公募事業に応募し、プレゼンを経ている間に、6月NPO法人認証設立、8月から備前県民局との行政・NPO協働事業開始、今年4月からは美作県民局と3年計画の協働プログラムが動き出し、7月からは県警とも協働事業で「命の授業」を展開するという綱渡りのような動きでした。
こうした動きの中で、NPOの使命は明確になりました。犯罪被害者等基本計画が地域で具体化される際に、「当事者の声を反映した施策つくりを」の一点です。
基本計画は各省庁にまたがる258施策の総合施策です。これがすべて地域で実現できれば社会は大きく変わるでしょう。しかし、当事者の声を聴かないまま、形だけの施策つくりが行われると、よくある「○○週間」と同じように、年1回だけ広報啓発行事を行い、終わってしまいかねません。特に、「うちの市では大きな犯罪も発生していないから、何をしてよいかよくわからない」という市町村担当者は多いと思います。
犯罪被害者支援は、被害者を「可哀想な人」「特別な人」と見ているうちは、何も動きません。被害に遭うまではごく普通に一人で生きてきたのです、といつも当事者の方たちは語ります。同情ではなく、まず話を聴いて理解することから始めてほしいと訴え続けました。
被害者を、支援を受ける「受け身」の存在に置いているうちは、「協働」などという発想は出てきません。「協働事業」における「対等な立場」での協力はNPO側にも大きな気づきがありました。自分たちのことだけ理解してもらおうと思っていても相互理解にはならないからです。
互いを理解するためには、行政側の実情も教えてもらい、理解することが大切でした。
まさに「協働」するために、何を一緒に考え、工夫したらよいか、知恵を出し合うことです。
「命の授業」は、県民局の方たちが青少年相談員研修会を講演の場としてタイムリーにセットしてくれたところから展開していきました。
また、「犯罪被害をともに考えるための手引き」は、行政担当者から、「行政職員が何もわからないところから考えるにあたり必要なことを簡潔にまとめてみては」とのアドバイスから、昨秋に当事者の声を聴く連続講座3回からの気づきを手引きにまとめました。現在、人権教育の講演会などで配布していますが、好評です。
こうして、小さなNPOでも、関係機関や行政と「つながりを作る」、そして「情報発信する」ということを重ねつつ、事業が展開し、基本計画に血を通わせるという、NPOの使命も実現していきつつあります。
一歩ずつですが、着実に重いトロッコが動き出したようです。



