日本財団公益コミュニティサイト CANPAN CANPANブログ:公益法人,NPO,CSR,社会貢献活動のための無料ブログ
« 基本計画具体化プロジェクト | Main | 事務局から »
2008年04月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
ルポ虐待・長期連載完結[2008年04月04日(金)]

朝日新聞朝刊の長期連載・ルポ虐待が完結しました。

津崎哲郎さん、森田ゆりさん、岩城正光さんの意見が交わされ、しめくくりとなっています。

天童荒太さんにも聞いています。

他人事としてでなく、社会全体で本気で考えてほしい問題です。

考えるにあたってのキーワードをこの長期連載はいくつか提示してくれたと思います。

地域で考えていくのはまさにこれからです。疲弊した児童相談所を支えるうえでも。

そして何よりも、虐待により心身ともに深く傷ついた子どもたち、もと子どもたちを支えるためにも。




ルポ虐待〜支えるG[2008年03月19日(水)]

朝日新聞朝刊の長期連載、ルポ虐待は、支えるGからは、虐待された子のケアに力を入れる病院を取り上げています。

小高い丘の上のクリーム色の建物は、地下は海、1階は大地、2階は森をイメージしている。最上階の3階は空。廊下の壁にやわらかな青空の絵が広がる。

愛知県大府市の県立あいち小児保健医療総合センター3階の第2病棟、略して「32病棟」にはその日、小1〜中3の29人が入院していた。

32病棟は心療科の患者が入る。7割に被虐待の過去がある。

(以上一部引用)

今日からのルポは、天童荒太さんの「永遠の仔」を思い起こさせるものです。
3人の被虐待児の心象風景を見事に描き出した天童さんの小説は、多くの読者の共感を呼んだだけでなく、被虐待体験のある元子ども達の多くにたくさんのメッセージを届けてくれました。
ここにも子どもたちのグリーフがあります。








笑顔の仮面つけ 生きてきた[2008年03月17日(月)]

朝日新聞朝刊長期連載「ルポ虐待」支えるEから

子どもを虐待してしまう親の回復プログラム「MY TREE」に参加する前、直美さん(37)は、継母から虐待され続けた自分の過去を夫(40)に打ち明けたことがある。苦しみから今も抜け出せずにいることを訴え、「死んでしまいたい」と泣いた。
「直美は恐ろしくマイナス思考だな。一時的な気休めを言っても何の解決にもならない」。話を聞いてもらいたいだけなのに、夫の言葉を聞いたら何も言えなくなった。
幼いころから、直美さんは人づき合いが苦手だった。自分に自信が持てず、相手が話をしている間、次に何を話すかばかり考えていた。話題がかみ合わず、気まずくなり、友だちが離れていく。その繰り返しだった。
沈んでいるとまた嫌われると思い、無理して明るく振る舞った。誰彼となくプレゼントをし、学校や職場では進んで嫌な役を引き受けた。自分を虐待した継母や、助けてくれない父親の前でも「いい子」を演じた。
「私は仮面をつけて生きていたんだ」と確信したのは、「MY TREE」で「仮面のワーク」を受けたときだ。
ホワイトボードにはり付けた模造紙に、激しく怒った顔が描かれている。だが一枚めくると涙を流す人の表情が現れる。不安、孤独、恐怖、寂しさ、無力感。怒りの裏側に様々な表情があることに気づき、子どもに向けて爆発させている感情の正体を突き止めていく作業だ。「本当は泣きたいのに、怒りの上に笑顔の仮面をつけて生きてきたのが私だったんじゃないか」
危うく子どもにも仮面をかぶせてしまうところだった、と直美さんは怖くなった。

(以上引用)

ここでも「喪失」「子どもたちのグリーフ」の問題が背景にあります。






膨らむ怒り「誰か助けて」[2008年03月11日(火)]

朝日新聞朝刊の長期連載、ルポ虐待が新シリーズ・「支える」に入りました。

今回は、虐待の当事者を「支える」とはどういうことか。まずは、深刻なケースの治療・ケアに効果を上げている「MY TREEペアレンツ・プログラム」の実践から考える。とあります。

第一回は直美さん(37)と長男弘樹君(2)の例。

不妊治療を続け、やっと授かった子だった。育児書を数十冊買い込んで、出産前に子育ての勉強もした。だが、弘樹君が歩けるようになると、予想もしなかった多動傾向が現れた。

スーパーの中を走り回る。何度言い聞かせてもだめだった。「母親は何してるの」という周囲の視線が、直美さんは怖かった。
弘樹君には独特のこだわりがある。企業のロゴマークやお気に入りの看板を目にすると、脇目もふらずに突進する。激しく車が行き交う道路でも、構わず走って横切る。

言ってもだめなら、痛い目に遭わせて分からせるしかない。そう思い、最初は尻をたたいた。次は頭。顔も張った。手加減しているつもりなのに、暴力をふるっているうちに怒りはどんどん膨らむ。頭の中が真っ白になり、歯止めがきかなくなった。「誰かこの子をどこかにやって」。いつも叫びだしそうだった。

虐待ホットラインに電話をした・・・保健師が家を訪ねてきた。「こんな集まりがあるんだけど。参加してみない?」とチラシを渡された。
<子育てに苦しさを感じている親のためのグループミーティング>と書かれていた。






希望は連鎖する〜悲しみや不安によりそって〜[2008年01月21日(月)]

岡山市男女共同参画社会推進センター「さんかく岡山」から講演会の案内がありました。

市民グループと岡山市が協働して実施する「市民協働事業」として、

講師 伊藤悠子
演題 「希望は連鎖する〜悲しみや不安によりそって〜」
日時 2月10日(日)13:00〜16:30
場所 さんかく岡山・会議室
定員 60名
参加 無料。託児あり(有料)。事前申込必要。

虐待で傷ついた経験がある、子育てにちょっと自信が持てない、なんだか生きにくい、そんな人たちが出会い「支え支えられるやさしい関係」をつむいでいく。きっとあなたも大丈夫・・、そんな元気をもらえるお話です。






「苦しみ ぶつけていたんだ」〜ルポ虐待・里親C[2008年01月19日(土)]

朝日新聞・朝刊連載「ルポ虐待」は年明けから「里親」を追っています。

専門里親という制度を知っていただくうえで、きょうの記事を紹介します。

マリコさんは、自治体が実施する専門里親の研修を受け始めた。専門里親は、虐待された子や非行などの問題を抱える子を預かる里親で、02年に新設された。研修は、児童福祉論など8科目の通信講座、児童虐待援助論など4科目の講義、児童養護施設での実習など約4か月に及ぶ。
児童相談所の職員は言った。「虐待を受けた子どもさんは、そんなことだから虐待されるんだよ、ということをしたり、言ったりするでしょう?」
マリコさんは思わずうなずいた。
「違うんです。順序が逆。虐待されたからこそ、そういう態度をとってしまうんです」。反抗することで周りの大人がどこまで自分を受け入れてくれるかを推し量る、「試し行動」と呼ばれる心理をマリコさんは知った。
実習では、虐待を受けた子から、ののしられ、暴力をふるわれることがある臨床心理士に会った。「自分が親からされたのと同じことを、ほかの人にしてしまうんです。そんなとき私は、自分は今だけつらい、でも、この子たちはずっとこんな思いで生きてきたんだ、と思うようにしています」
アミは、耐えてきた苦しみをぶつけていたんだ。私は、そのつらさをわかつてあげられていなかった。
自分の何が悪いのかと思い詰め、イライラを募らせていたマリコさんは、肩の力を抜くことができた。笑顔が増えていくのが自分でもわかった。
4か月間、夜中の台所で教材を読み、リポートを送った。翌年、専門里親に認定された。



ルポ虐待 教師たち〜深刻化、学校で防げ[2007年12月27日(木)]

朝日新聞朝刊連載のルポ虐待・教師たちシリーズのまとめ記事の一つとして、「自治体との連携、対応のノウハウの共有」の紹介があります。

犯罪被害者支援にも共通する部分なので、一部引用します。

学校が児童虐待の兆候をつかむことは多い。児童相談所への虐待相談で、家族の次に多いのは学校からだ。だが、学校が適切な対応をとれずに深刻化するケースもある。そこで、教師に虐待対応のノウハウを学ばせようと、相談所に派遣して研修させる自治体が増えている。虐待が発覚した学校に専門家チームを送る態勢を整えたところもある。

(略)

大阪市は05年6月、臨床心理士や医師、弁護士ら25人からなる「児童虐待防止支援委員会」をつくった。学校や幼稚園から相談があれば委員を派遣し、子どものケアや保護者対応などについてアドバイスする。これまで50数件にかかわってきた。
ある小学校に、いつも元気のない男児がいた。朝食の欠食を疑った担任が繰り返し家庭訪問したところ、母親は十分な食事をとらせていないことを認めたが、その後は話し合いに応じなくなった。支援委は、ケースワーカーに協力を求めるよう学校に助言。学校は母親から思いを聞き、時間をかけて生活の立て直しを図った。やがて男児の食生活が変わった。
市教委指導部の総括指導主事は「学校だけで抱え込むことと手遅れになることもある。早い段階で相談するよう呼びかけている」と話す。





 
ルポ虐待〜震える心に ぬくもりを[2007年12月15日(土)]

朝日新聞の朝刊連載「ルポ虐待〜教師たち」が終わりました。

児童養護施設近くの学校での連載に入ってからは、どこか遠くでの出来事ではなく、毎回身近な体験として、子どもたち、先生たちの息づかいが聞こえてくるようで、言葉にまとめるにはしばらく時間がかかりそうです。

川村直子記者の次のコメントがとても心に残ります。

連載「ルポ虐待 教師たち」の取材で、私は9月から児童養護施設の近くにある小さな学校に通い始めた。
虐待で受けた心の傷の深さや施設に来た経緯は一人ひとり違う。けれど自分に自信が持てず、人一倍傷つきやすい子が多いように私には思えた。
算数の時間。小学生の女の子が「わからん。もういい」と言って上靴をけり上げた。「キレてるで」と男の子が席を立って冷やかした。別の子が「おれもわかりませーん」。先生が注意すると「うるさいのは先生の方や。おれは悪くない」とふてくされた。
でも遠足のとき、上靴をけった女の子は先生の手をぎゅっと握りしめて歩いていた。「大きくなったら児童相談所の心理士になりたい」と私に教えてくれた。
宿題をさぼって居残りを言いつけられた男の子は「もう帰り」と言われても先生のそばを離れようとしなかった。「かまってほしい」「自分だけを見てほしい」という気持ちが伝わってきた。
親に振り向いてもらえないまま自立しなければならない子もいる。「社会に出てつらくなったときに踏ん張れる、そんな心の糧を作ってやりたい」。ベテランの先生が私に言った。




ルポ虐待〜教師たちJ[2007年11月30日(金)]

朝日新聞朝刊の長期連載「ルポ虐待」の第5部、教師たちの新しい連載が始まりました。

「心に傷を負った子どもが学校で様々な問題を起こすこともある。きょうからは、児童養護施設の近くにある小、中学校を取り上げる。」とあります。

かばった生徒が殴りかかってきた。「なんで私が殴られなくちゃいけないの」。自分を慕ってくれていた子どもが殴られているのを制止した教師が、パニックを起こした子どもに逆に殴られた場面をとりあげている。

虐待の被害者だから・・・とか、児童養護施設の子どもだから・・・という先入観で見ないでほしいと思うとともに、虐待が子どもたちに与える深刻な影響についても理解してほしいという二つの気持ちがあります。

NPOのメンバー有志が、ある児童養護施設で施設内虐待を受けていた元子どもたちをサポートする活動をしています。

偏見や誤解が二重、三重に子どもたち、元子どもたちを苦しめている現状がまだまだあります。

注意深く連載を見守りたいと思います。








ルポ虐待〜殴り続け20分「逃げたら殺す」[2007年11月23日(金)]

今朝の朝日新聞、長期連載・ルポ虐待、教師たちGで、先生たちの迅速な判断と児童相談所との連携により救出された中学3年生の利恵さん(仮名)の病院での聴き取りの様子が掲載されています。

普段、被害者に接したことのない方は驚かれるかもしれませんが、身近なところで現実に起こっている暴力の実態であり、被害者支援の現場では、DV、子ども虐待、高齢者虐待、さらにデートDV、いじめなどに共通している内容なので、以下一部引用します。

母親を亡くし、伯父にひきとられたのが前年の秋。そして春ごろから虐待は始まっていた。
後片づけをしない、洗濯をしない。ささいな理由で、伯父はゴルフクラブや孫の手で利恵さんを殴った。腫れがひどくなると学校を休ませ、「先生がきても返事をするな」と命じた。電話にも出さなかった。同居する伯父の娘も止めてくれず、暴力は3カ月以上続いた。
救出前日の午後。伯父は「全部の部屋に掃除機をかけとけ」と言って娘と外出した。ほっとしてテレビを見ていたら、夜8時半ごろ2人が帰ってきた。
「掃除機かけたのか」。伯父は室内を見渡した。「全部かけた」と言っても「トイレはかけていないだろ」と疑われた。
「ちゃんとかけた」と言ったとたん、「うそつくな」と伯父は大声を上げ、孫の手を利恵さんの頭めがけて振り下ろした。
「やめて」と両手で頭をかばうと、「なにがやめてや」とその上から何度も打ちつけた。つめが割れ、頭から血があふれた。体を丸めて耐えた。約20分後、伯父は「疲れた」と言って孫の手を放り投げ、「逃げたら殺すぞ」と脅した。
利恵さんは風呂場にいき、血まみれになった頭や顔を洗い流した。その晩、傷がうずいて眠れなかった。
(以上引用)

ルポ虐待・第5部教師たちのシリーズが始まって、「なぜ」という疑問がいくつかあったと思います。
「中学3年生だから、幼児とちがって、先生や友達に話したり、助けを求めることは自分からできたのではないか?」
「伯父の家にはその娘もいるのだから、そんなにひどいことはされていないのではないか?」
「遺児を引き取るような親切な親族が、虐待などできるだろうか?」
「けがをしていたら、学校や病院ですぐに虐待とわかるのでは?」
など。

暴力・虐待・DVにさらされている環境の中からでしか見えてこないものがあります。
なぜ逃げることができないのか、自分から助けを求めることができないのか。
このルポを見守りつつ、多くの方に考えてもらいたいと思います。そして、身近な大人が何をすればいいのか、も。







| 次へ
プロフィール


リンク集
http://blog.canpan.info/families/index1_0.rdf