朝日新聞朝刊連載のルポ虐待・教師たちシリーズのまとめ記事の一つとして、「自治体との連携、対応のノウハウの共有」の紹介があります。
犯罪被害者支援にも共通する部分なので、一部引用します。
学校が児童虐待の兆候をつかむことは多い。児童相談所への虐待相談で、家族の次に多いのは学校からだ。だが、学校が適切な対応をとれずに深刻化するケースもある。そこで、教師に虐待対応のノウハウを学ばせようと、相談所に派遣して研修させる自治体が増えている。虐待が発覚した学校に専門家チームを送る態勢を整えたところもある。
(略)
大阪市は05年6月、臨床心理士や医師、弁護士ら25人からなる「児童虐待防止支援委員会」をつくった。学校や幼稚園から相談があれば委員を派遣し、子どものケアや保護者対応などについてアドバイスする。これまで50数件にかかわってきた。
ある小学校に、いつも元気のない男児がいた。朝食の欠食を疑った担任が繰り返し家庭訪問したところ、母親は十分な食事をとらせていないことを認めたが、その後は話し合いに応じなくなった。支援委は、ケースワーカーに協力を求めるよう学校に助言。学校は母親から思いを聞き、時間をかけて生活の立て直しを図った。やがて男児の食生活が変わった。
市教委指導部の総括指導主事は「学校だけで抱え込むことと手遅れになることもある。早い段階で相談するよう呼びかけている」と話す。