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内閣府のアンケート記入完了しました[2008年05月07日(水)]

内閣府の被害者支援ハンドブック・モデル案作成に向けてのアンケートの記入をやっと終えました。

9日必着なので、あす朝、速達で出せば何とか・・・。

記入しつつ数多くの「気づき」がありました。

被害類型別といっても、「殺人」と「傷害」で区分したとき、「傷害致死」はどちらに入るのか・・。また、「交通事故」とくくられてしまうことで、「死亡事件」のご遺族の方の気持ちを考えると・・・。「児童虐待」の被害者支援について、支援センターで取り組むことがあるのかないのか・・・。

民間支援の脆弱さがかえって明らかになってしまい、きれい事ではなくて、本当に民間支援で何ができるのか、真剣に考えるべき問題だと感じました。

むしろ専門家によるボランティア的取組みを組織化していく方が、内容の濃い支援体制ができると思います。

民間支援組織の人件費ばかりが被害者に還元されない「支援者のための支援者による活動」に使われ消えていくのをはがゆく思うのは、私たちだけでしょうか?

今回のアンケートの難点は、時間の軸が欠けていることです。

必要な支援は、時間の流れによって、また被害類型ごとに変化していきます。

それが一番よくわかるのは、当事者の方たちです。

私たちはもっともっと真剣に被害者、被害者遺族の方たちの声に耳を傾ける必要があると感じます。








ソーシャルインクルージョン[2008年05月06日(火)]

「ソーシャルインクルージョン」

初めて言葉として聞きました。社会福祉の門外漢にとって「社会的包摂」とでも訳すのでしょうか。言葉の響きから何となくイメージはつかめそうですが、気になったのでネットで検索してみたところ、「社会的孤立」「排斥」「包摂」「まちづくり」などの言葉がひっかかってきました。

ここでも「協働」がキーワードになりそうな気がしています。

「ソーシャルアクション」という言葉は、一年半前にある福祉大学の学生さんから教えてもらいました。まさにNPO設立半年目あたりだったので、活動の経緯を見事に整理できました。

今回、安全安心まちづくり、地域防犯の取組みが、本当の意味での地域づくりにつながっていかなくては意味がないことを伝えたいのですが、なかなか「防犯」と「犯罪被害者支援」をリンクして考えるところに気づいてもらえないもどかしさがあります。

先日、県社会福祉協議会からの取材がありましたが、社会福祉の領域でもう少し勉強してみる必要を感じています。

「教育」と「犯罪被害者支援」については、この1年間の活動で両者の「むすびつき」について県、県警、県教委に気づいてもらい、大きな一歩を踏み出しました。動き出すまでは大変ですが、私たちも手がかりを探す努力を忘れてはいけないと思います。






被害当事者によるピアサポートA[2008年05月03日(土)]

犯罪被害者支援は総合的支援であり、一人ひとりの被害当事者のおかれた状況に応じて必要な支援をともに考えていくことになります。

初期の混乱期(急性期)から時間の経過とともにいわゆる慢性期に必要な支援もあり、そのときどきの時間軸に沿った支援をともに考える必要もあります。

こうした被害者支援は、単に支援メニューの提示と選択といった簡単なものではなく、その根幹には被害当事者といかに信頼関係が築けるかにかかっています。

犯罪被害者、被害者遺族はある意味では「素人」です。誰も自らが犯罪被害に遭うとは予想できません。事件直後から、「被害者ひとりが素人」というご遺族の言葉が胸に残っています。

しかし、犯罪被害に遭った方でなければわからない「気持ち」とか「体験」、「思い」というものが、またあります。少し混乱期を経て語り始めたご遺族からは、「こうした体験は私だけにしてほしい、誰にもこうした思いを二度としてほしくない」という言葉が比較的共通してきかれます。

当事者でないとわかりあえない、こうした共通した「思い」や「体験」をもとにして、自助グループは形作られていきますが、その過程であるいは個別の被害当事者間の「つながり」の中で、自らの過去の体験を、現在進行中の当事者の方のために提供する「相互支援」に何度か遭遇したことがあります。

こうした体験に基づく相互支援は専門家による支援にはない、ある種の暖かさがあります。

以前、刑事裁判で次回までに意見陳述をするのに、どうやって書いていいのかわからない、と困っておられたご遺族に、すでに意見陳述を経験されている他のご遺族が、ご自身の書かれた意見陳述書を参考資料として渡されて、体験に基づくアドバイスをされたことがありました。どんな専門家によるアドバイスよりも、心のこもったアドバイスだったことと思います。

また、先日は、事件後の二次的被害で苦しんでおられる県外のご遺族が、インターネットで裁判記事を検索されて、二次被害訴訟についての参考資料の助言を求めてこられたことがありました。県内のご遺族も情報提供を快諾され、早急に協力させていただきました。県外のご遺族にとっては大変な苦境のなかで、一筋の光がさしこんだような思いでおられたことと思います。

犯罪被害者・被害者遺族がおかれている状況は、まだまだ本当に孤独で苛酷な状況にあります。皆さんが言葉にできないだけに想像を絶するものです。

だからこそ、やっと思いを語り始められた被害当事者の声に真摯に耳を傾けることからしか、被害者支援は始まりません。

岡山の民間支援は被害者を排除する形でセンターができてしまい、排除された被害者がさらなる孤立をしないように、その周りに集まった有志でファミリーズができました。

決してセンター(真ん中)でなくていい、身近な家族(ファミリー)のような小さなつながりが地域にたくさんできていくことを願って「ファミリーズ」と複数形にしたものです。

岡山の小さなファミリーズのこれからを見守っていただけたらと思います。










被害当事者によるピアサポート@[2008年05月03日(土)]

岡山県は犯罪被害者支援で全国から注目を集めている先進県(?)のようです。

民間支援組織が三つもあり(うち一つはDV被害者支援専門)、支援ボランティア中心の社団法人被害者サポートセンターおかやま(VSCO)と、被害者が運営に参画する私たちNPO法人おかやま犯罪被害者サポート・ファミリーズとが、互いに連携することなく、個別に被害者支援を行っています。

支援センターは事件直後からの早期支援に重点をおき、ファミリーズは中長期的な地域での被害者のつながりをめざして自助グループ活動に重点を置いてきました。

VSCOは全国被害者支援ネットワークに加盟している県内で唯一の団体であることを掲げていますが、支援ボランティア中心を標榜し、被害当事者が運営に参画しない団体が、どのような支援活動を行っているのか、しっかり見届ける必要があります。

平成19年度の決算報告を今から注目しています。直接支援や自助グループ活動に関する事業費はそれほど多くかからないのが実情です。

広報・啓発費、研修費は相当額の支出が見込まれますが、人件費が支出の大部分を占める点が課題です。

支援ボランティアには人件費が支出され、被害者が行う支援活動(ピアサポート・仲間支援)には何らの手当もないのが通常です。そこには、被害者は「支援を受ける」受け身の存在で、なかには「被害者のあなたに何の支援ができるの?」と某センターの事務局長に問われた被害当事者の方も、全国には複数おられるようです。

こうした被害者に対する偏見を払拭するためにも、ピアサポートの持つ意義や、具体的な相互支援について、プライバシーに配慮しつつ、ご紹介していきたいと思います。









岡山県社会福祉協議会・機関誌の取材がありました[2008年04月30日(水)]

岡山県社会福祉協議会の機関誌「岡山県社会福祉」2008年6月号の取材がありました。

「福祉最前線〜現場からの発信」というコーナーで、近年における様々な福祉課題にスポットを当て、その支援に携わる組織・団体の「生の声」を伝え、現状課題に迫る、という企画です。

きょうは担当のお二人が事務局を訪ねてくださり、代表と市原さんとで、2時間ほど取材に応じました。

社会福祉協議会が私たちNPOの活動をとりあげてくださることは、このうえなくありがたいことですし、それにもまして、直接当事者の声を聴いてくださる機会を作ってくださったこと自体が、理解と支援につながっていくことを実感しました。

地域での地道な活動も、きちんと報告書にまとめて情報発信していくことで、次のつながりが生まれていくことをあらためて感じた次第です。







本村さんからのメツセージを受けて今年度も[2008年04月26日(土)]

きょう4月26日は新年度(平成20年度)のNPOファミリーズの第1回理事会でした。

昨年度は一年間、地域・学校に犯罪被害者遺族が伴走ボランティアとともに出向いて、子どもたちに「命の大切さ」を語り継いできました。

「子どもたちを被害者にも加害者にもしないために」というテーマです。

今夜の理事会でも、先日の本村洋さんの会見の話題が出ました。市原さん、高橋さんとも全国犯罪被害者の会のメンバーとして本村さんとの交流はあり、本村さんの思いは近くで感じてきたところです。

本村さんが「どうすれば犯罪の被害者も加害者も生まない社会を作るのか、どうすればこういう死刑という残虐な、残酷な判決を下さない社会ができるのかを考える契機にならなければ、私の妻も娘も、そして被告人も犬死」とはっきりと述べてくれたことは私たちNPOの活動にシンクロしています。

私たちも新年度、気持ちをあらたに「当事者とともに」「当事者の視点で」血の通った活動を行っていきます。

当事者不在、支援ボランティア中心の支援センターとは一線を画しつつ、地域に根ざした被害者支援を続けていきたいと思います。

皆さんの応援をよろしくお願いいたします。






警察学校での講演[2008年04月24日(木)]

きょう24日、岡山県警の内部研修で、市原千代子さんが被害者遺族の立場から講演を行いました。

先週18日に公安課の方16名、きょうは被害者支援係一日研修会の参加者約20名を対象としたものでした。

一昨年までは被害者対策専科の方々対象に年一度だけの講演でしたが、昨年度から次々と依頼をいただくようになりました。県警が犯罪被害者の問題にきちんと取り組もうとしてくださっていることが伝わってきます。

以前にも触れたように、2005年末に閣議決定された「犯罪被害者等基本計画」において警察庁の取組課題として、「職員等に対する研修の充実等」が二次的被害の防止策として掲げられており、その中に「警察において、採用時及び上位の階級または職に昇任した際に行われる教育、専門的知識を必要とする職務に従事する実務担当者に対する教育・研修、被害者・遺族等を招請して行う講演会、被害者対策室担当者による各警察署に対する巡回教育、被害者支援の体験記の配布等、職員の犯罪被害者等への適切な対応を確実にするための教育・研修等の充実を図り、職員の対応の改善を進める。」とあることを具体化していくために現場から動いているものだと思います。

今年度も、岡山県警の方たちの強力なバックアップがあり、県警との連携も一歩も二歩も前進しています。NPOとして協力できることは積極的に協力していきたいと思います。





内閣府からの被害者支援アンケート協力依頼[2008年04月24日(木)]

内閣府犯罪被害者等施策推進室が「犯罪被害者支援ハンドブック・モデル案」を作成するにあたり、被害者団体、被害者支援団体にアンケート協力を求めています。

私たちNPOにも、本日アンケートが届きました。

アンケートには、こう書かれています。

「犯罪被害者支援ハンドブック・モデル案」は、これまで被害者支援に関わりがなかった人も含め、はじめて支援に携わる人でもわかるように、簡単で使いやすいものにすることとしています。そのため、被害者支援に携わる者として、最低限これだけは知っておく必要がある、という観点から、お答え願います。

そして、

1 支援に携わる人に理解を求める事項
 @被害者の方が置かれている状況、A被害者の方に対応するにあたって最低限留意すべき事項、B被害類型ごとに対応する際に理解・留意すべき事項

2 機関・団体間の「橋渡し」に関する事項
 @被害者の方にとって、他機関・団体の紹介を受ける際、最低限提供してほしい情報
 A関係機関等に紹介する際、伝達すべき被害者の情報

3 被害者申告票(仮称)に関する事項
  書式案についての印象、意見、要望

という構成になっています。

おそらく1については、いわゆる初級研修カリキュラムの教材と重なってくる部分かと思います。そして、2、3が地域連携のポイントなのですが、被害者の視点から見た場合と、支援者の視点から見た場合で、おそらく異なる回答になると思います。

そして、最大の課題は、このハンドブックを使いこなせる支援者がいるのか、ハンドブックにある情報を必要としている被害者にいかに伝わるか、だと思います。

意外と、時間の軸が欠けてしまいがちなので、NPOとしては、今年度は「被害者の視点」に徹して、支援者のためのハンドブックではなく、当事者のためのハンドブック・モデルを作ってみようと考えています。








京都府・犯罪被害者サポートチーム[2008年04月18日(金)]

4月17日の京都新聞朝刊に犯罪被害者サポートチームについての記事がありました。

府の犯罪被害者サポートチーム 発足2か月相談22件 「予想以上の反応」

京都府が1月末に全国で初めて発足させた犯罪被害者サポートチームへの相談が、3月末までの間に22件あった。被害者遺族である支援員を相談相手に指名するケースもあり、府は「予想以上の反応が示された」と驚いている。

同チームには、府職員のほか、傷害事件で長男を亡くした岩城順子さんや臨床心理士の内藤みちよさんらが参加。被害者の話を聞き、関係機関とり橋渡しをする。
府によると、22件は府内全域から寄せられ、男女比はほぼ半々。50歳以上の人が多いという。
相談内容は、▽昔受けた暴力を思い出し不安になる▽詐欺被害に遭った▽判決や日本の司法制度に不満があるーなど。ほかの機関にも相談したが別の意見が聞きたい、と相談してきた例もあった。
「被害者の気持ちがよく分かる」と、岩城さんを相談相手に求める電話も3件あり、うち2件で実際に会って面談した。
他府県からの問い合わせもあり、府は「一人で悩んでいた人が多いと実感した。今後もサポートチームの存在をアピールしたい」と話す。相談電話は070(414)5700。

(以上引用)
岩城さんが入っているサポートチームの動きにずっと注目しています。被害者と支援者を区別したがる支援者の人たちに支援の本来の意味をとらえなおしてもらう意味でも、京都府の先駆的な取組みに期待しています。

予想以上の好スタートをきれたようで、よかったと思います。

これからも応援していきたいと思います。








被害者を利用してはいけない[2008年04月15日(火)]

犯罪被害者等基本法ができ、基本計画に基づき、犯罪被害者のための施策が次々と具体化されていっています。

一方で、少年審判の被害者傍聴を含め、それに反対する声も各地の弁護士会からあがっています。

意見はそれぞれあっていいと思います。少年法の精神と犯罪被害者等基本法の精神とが矛盾しない範囲で、犯罪被害者の権利が実現されるべきことも当然のことです。

そうした中で、「被害者の中にも傍聴に反対の意見もある」とか、「すべての被害者が賛成しているわけではない」といった、一部の犯罪被害者の声を引用した(利用した)ものも見られます。

これは刑事裁判への被害者参加制度のときにもありましたが、極めて少数の声をあたかも被害者の声のように利用するものにすぎません。

もちろん、そうした制度を利用する力すら出てこない被害者も多いと思います。しかし、希望しても参加や傍聴が許されない仕組みそのものが二次被害を引き起こす状況だけは改善していかなくてはなりません。

犯罪被害による衝撃により、すべての主権を剥奪されたに等しい状況に投げ込まれる犯罪被害者にとって、自ら行使できる権利を一つずつ実行していくにも相当な力が必要です。

あまりの打撃によりそうした力すらわいてこず、傍聴や参加を希望しない被害者もいます。

しかし、そうした打ちひしがれた被害者を反対意見をとく人たちは利用しないでほしいと思います。

ここまで国の制度を大きく変えるために署名活動をはじめ動いてきたのは全国犯罪被害者の会の方たちです。大多数の犯罪被害者の方たちが孤立無援の状況の中から、つながりあい、相互に自分たちと同じような悔しい思いをする「あすの被害者」をうまないために、制度改革のために動いてきました。

被害者を利用するのではなく、被害者の視点からともに考えていきたいと常に思っています。






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