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被害当事者によるピアサポートA[2008年05月03日(土)]

犯罪被害者支援は総合的支援であり、一人ひとりの被害当事者のおかれた状況に応じて必要な支援をともに考えていくことになります。

初期の混乱期(急性期)から時間の経過とともにいわゆる慢性期に必要な支援もあり、そのときどきの時間軸に沿った支援をともに考える必要もあります。

こうした被害者支援は、単に支援メニューの提示と選択といった簡単なものではなく、その根幹には被害当事者といかに信頼関係が築けるかにかかっています。

犯罪被害者、被害者遺族はある意味では「素人」です。誰も自らが犯罪被害に遭うとは予想できません。事件直後から、「被害者ひとりが素人」というご遺族の言葉が胸に残っています。

しかし、犯罪被害に遭った方でなければわからない「気持ち」とか「体験」、「思い」というものが、またあります。少し混乱期を経て語り始めたご遺族からは、「こうした体験は私だけにしてほしい、誰にもこうした思いを二度としてほしくない」という言葉が比較的共通してきかれます。

当事者でないとわかりあえない、こうした共通した「思い」や「体験」をもとにして、自助グループは形作られていきますが、その過程であるいは個別の被害当事者間の「つながり」の中で、自らの過去の体験を、現在進行中の当事者の方のために提供する「相互支援」に何度か遭遇したことがあります。

こうした体験に基づく相互支援は専門家による支援にはない、ある種の暖かさがあります。

以前、刑事裁判で次回までに意見陳述をするのに、どうやって書いていいのかわからない、と困っておられたご遺族に、すでに意見陳述を経験されている他のご遺族が、ご自身の書かれた意見陳述書を参考資料として渡されて、体験に基づくアドバイスをされたことがありました。どんな専門家によるアドバイスよりも、心のこもったアドバイスだったことと思います。

また、先日は、事件後の二次的被害で苦しんでおられる県外のご遺族が、インターネットで裁判記事を検索されて、二次被害訴訟についての参考資料の助言を求めてこられたことがありました。県内のご遺族も情報提供を快諾され、早急に協力させていただきました。県外のご遺族にとっては大変な苦境のなかで、一筋の光がさしこんだような思いでおられたことと思います。

犯罪被害者・被害者遺族がおかれている状況は、まだまだ本当に孤独で苛酷な状況にあります。皆さんが言葉にできないだけに想像を絶するものです。

だからこそ、やっと思いを語り始められた被害当事者の声に真摯に耳を傾けることからしか、被害者支援は始まりません。

岡山の民間支援は被害者を排除する形でセンターができてしまい、排除された被害者がさらなる孤立をしないように、その周りに集まった有志でファミリーズができました。

決してセンター(真ん中)でなくていい、身近な家族(ファミリー)のような小さなつながりが地域にたくさんできていくことを願って「ファミリーズ」と複数形にしたものです。

岡山の小さなファミリーズのこれからを見守っていただけたらと思います。










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