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受け止めれば心開く[2008年03月23日(日)]

3月23日朝日新聞朝刊教育欄の「あめはれくもり」に湘南DVサポートセンター瀧田信之さんの記事から。

受け止めれば心開く

家庭内暴力(DV)の被害者支援には、加害者である父親に壊されてしまった母と子の関係の修復も含まれる。
今は母と元気に暮らす小5の男の子は、私が相談を受けた時、母親から引き離され、親権、監護権のない父親にネグレクトや暴力を受けながら3年間を過ごしていた。父親から「お前はお母さんに捨てられたんだ」と毎日のように聞かされて育った。そのため、母親に対する不信感が強く、授業参観や運動会に母親が姿を見せるだけで暴力をふるった。私は学校と話し合い、先生方の全面的な協力を得て校内で面談を重ねた。彼は徐々に心を開き始めた。
運動会も間近に迫ったある日、徒競走や騎馬戦での活躍を見てほしいと、彼が言ってきた。「見に行くから頑張れ」と励ますと、「本当に来てくれるの」と目を輝かせる。そして、約束通り、見事に1位を取った。
次の面談で褒めながら、「お母さんも見に来てたんだよ」と言ってみた。それまで母親の話題を避けていた彼が、「知ってたよ・・・でも、僕はお父さんの言うことを信じなきゃ生きられないんだ」と大声をあげて泣きだした。この子が母親を求めていることを確信した時だった。
暴力を目撃したり、いじめられたりした子どもたちの中には、つらい思いを誰にも打ち明けられずに、自分一人で耐えている子が多い。周囲にいるだれかが声をかけてほしい。子どもの気持ちをしっかり受け止められる大人がいれば、子どもたちは、必ず心を開く。

(以上引用)


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