ご遷宮のお話しの中には、私にとってははじめて聞く用語が多いのですが、この「御樋代(みひしろ)」というのも実はよく分かっていません
ネットで改めて調べてみた理解は、内宮、外宮それぞれの正殿の中で、御神体すなわち御神鏡のことだと思うのですが、その御神体をお納めする「器」のことを呼ぶようです。遷宮に当たって約1万本のご神木が伐り出されるらしいのですが、その中でも最も神聖なものとされるのが、この「御樋代木」ということのようです。なんか、曖昧ですみません。

もし間違っていたらご指摘下さい。次回のセミナーの時には質問してこようと思っていますが...。
15m離れたご神木の前には祭場が造られ、神宮式年造営庁の方々により神事が行われます。祭主の池田厚子様、神宮大宮司、少宮司、地元上松町長など来賓約300人が参列されたそうですが、その中に当財団の曽野綾子前会長もいらっしゃったとお聞きしました。
神事の後に伐採になるわけですが、純白の作業着に
「太一(たいち)」と書かれたヘルメットを被った
「杣夫(そまふ)」たちが、古式にのっとって「三ツ尾伐り(みつおぎり)」(地元木曽では
三ツ紐伐り(みつひもぎり)で伐採します。木の幹に3方から斧を入れ、3箇所のツルを残して伐倒することで、木材を傷めず、倒す方向も決めやすいという古来の技術だそうです。
池田さんの話では、杣夫は切り倒すとは言わず「寝かす」と言うそうです。材や周りを傷めずに伐採しようとする気持ちの表れなのでしょうか。二本のご神木は先端が交差するように寝かさなくてなならないので、この「三ツ紐伐り」の技術が大変重要になってきます。しかし、地元上松町では、近年、林業の効率化のために斧だけで伐採するこの技術を継承することが困難になっていました。そこで今年1月に急遽「三ツ紐伐り保存会」が立ち上げられて、前回の経験者たちの指導を受けて、今回七人の杣夫を出すことができたということでした。
緊張の中、みごとにご神木を寝かすことに成功した杣夫たちは、木の先端の枝を切り株の中央に斧で十字に切り込みを入れたところにしっかりと立て、一同で拝礼します。木の再生と伐採木の安静を祈る「株まつり」という杣人の古い慣わしだそうです。

セミナーでは、映像で実際にご神木が音を立てて寝る瞬間を見せてくれました。ギッギーと檜が叫び声を挙げているかのような音を引きずりながら、地響きを響かせて倒れました。静まり返った神聖な森の中で、その音がいつまでも余韻を残すような印象がありました。
神宮ご遷宮に関わる一連の行事は、1300年の長い間、伝統的な様式を守って行われてきています。そのことが、伝統技術の保存継承にもつながっているわけです。20年に一度のこのまつりのために、失われかけていた「三ツ紐伐り」の技術継承がなんとか保たれたわけです。
なんか日本人って凄いっ!!

と、正直感動したお話しでした。
次回に続く...