第5回日本山村会議 [2005年11月08日(火)]
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第5回日本山村会議 in 朝日村奥三面・高根 〜ブナの森に生かされて〜 ![]() 新潟県岩船郡朝日村の奥三面(おくみおもて)と高根(たかね)という二つの集落を舞台に開催された「日本山村会議」に参加してきました。山村会議というのは、日本の基層文化を映像で記録・研究している「民族文化映像研究所(民映研)」の姫田忠義さんが発起人の一人となり、樹木・環境ネットワーク協会「聚」(代表・渋澤寿一氏)が実行委員会の東京事務局となって、2年に一度開催されているものです。 地域住民がホストとなり、地域外のさまざまなバックグラウンドを持つ人々を迎え入れ、地域を歩いて周り、住民の話を聞き、共に議論をすることで、山村の「過去・現在・未来」を学び、そして考える場となっています。参加者であるヨソ者の我々は、「風のひと」として、我々自身が学んだことから地域に何らかのメッセージを残していくのが求められいます。 |
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今回の舞台となった二つの集落は、ともに「止め集落」です。朝日連峰から村上市を通って日本海に流れ出る三面川と、その支流である高根川の源流域に位置し、山々に囲まれ、冬には深い雪に閉ざされるという厳しい自然の中で歴史を刻んできたところです。しかし、厳しいながらも豊かな自然が人々を生かしてきたということが、集落周辺にある縄文遺跡から推測されます。
奥三面の集落は、現在はダム湖の底深くに沈み、姿を見ることはできません。1985年、奥三面ダムの建設を前に苦渋の選択を迫られた住民は、先祖が切り開いた土地を捨て全戸移転することを選びました。その大半は村上市内に在住しています。 一方の高根集落は、今でも2世代、3世代同居の家が健在です。160戸・住民800人という数字は、こうした地域には珍しく過疎にならずにコミュニティを維持していることを意味しています。お盆や正月になると、地域外に散らばっている親戚が一斉に帰省し、お墓の中は道いっぱいに人々があふれてしまうそうです。豊かな自然と共存し、日本の農業を支える一方で、若い世代が廃校利用などの新しい地域づくりにも取組む活発な集落です。 私は、今年の山村会議の案内が来る前からこの二つの集落のことは知っていました。高根集落については、昨年の山村会議で同集落住民の方と知り合いになったからです。奥三面については、民映研の映画「越後奥三面 −山に生かされた日々−」を通じて、もう少し生々しく情報を得ていました。 この映画は、ダムに沈むことになった奥三面集落の沈む前の生活をとても分かりやすく伝えています。山とともに流れる生活習慣や年中行事。生活を支えた「わらび採り」。深い雪に包まれる農閑期にはウサギやカモシカやクマを狩る姿が描かれています。何よりも、ダム建設を苦渋の選択で受け入れざるを得なかった住民の悲しい言葉が、観るものに強く訴えかけてくるものがありました。自然とともに生きてきた日本人の原点を見ることができるとともに、農山漁村地域のおかれた厳しい状況をもうかがい知ることができます。 会議では、改めてこの映画を観る時間もありましたが、会場には、その映画に登場している元住民の方も来ており、その後のパネルディスカッションで当時の生活のことや、移住して20年たつ現在の心境を語りました。その後の高根集落でのワークのあとに、活動後の感想を求められた際、一人の若い参加者がこう語りました。 「感想と言われても...。何も言えません。」 奥三面の過去・現在を知る彼にとって、未来のある高根の住民とともに、未来のない奥三面の元住民を前にした時、言うべき言葉が出てこない。可哀想というのではなく、何を語ってよいか分からない。というのです。 国の農業政策に翻弄されながらも元気に生き残りをかける高根に対して、フィールドワークを通じて我々は学んだことをもとに、十分役立つかどうかは別として何らかのメッセージを残すことはできました。しかし、奥三面は戻ってきません。それは、しかたのないことですが、ダム建設という物理的な問題は別として、同じように集落消滅の危機にさらされている山村は決して少なくありません。 政治家や経済界の一部の人間は、過疎地の切捨てを軽く語ります。都市部の生活を支えているのは農山漁村地域であるということを理解しようともしないで。 山村会議の東京事務局長である渋澤寿一氏は、山村会議の案内資料の冒頭で以下の文章を記載しています。 「日本の農山漁村は、古くから人々の生活範囲内にある、動植物や魚類を糧として生活を成り立たせてきました。自然の元金に手をつけることは、子孫が暮らしていけなくなることを意味し、そこに節度や智恵が生まれ、自然と共存した日本固有の文化が形成されてきました。人々は暮らしが成り立ちやすい場所を探し、いつもそこで暮らすことの意味を自問自答してきたはずです。(以下、省略)」 山村会議は小規模なものですあり、その結果が政府を動かすほどの成果を生むには至っていません。今のところは参加者と地域住民が共に学び、山村の将来を考える場に留まっています。もちろん、会議の結果を受けて、うけいれ地域は自分たちの将来を改めて考える大きなきっかけとなっているのは事実です。 今は小さな活動ですが、こうした取り組みが少しずつでも全国に広がってくれることを願っています。 民映研では、「アチックフォーラム」と称する定期映画会を催しています。 今回の映画も近々上映される予定です。是非ともご覧下さい!! 詳しくは、以下のHPで。 民族文化映像研究所 次回の山村会議の予定はまだ決まっていないそうですが、再来年の予定です。 詳しくは以下のHPに掲載されることになる(?)と思います。 樹木・環境ネットワーク「聚」 なお、今回の山村会議の時の写真を数点以下にアップする予定です。あまり良い出来ではありませんが、興味があればご覧下さい。 縁側で昼寝Zzz (´〜`) むにゃむにゃ 以上 |





