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第5回地域安全マップ指導員全国大会 [2011年10月03日(Mon)]

第5回地域安全マップ指導員全国大会が、立正大学石橋湛山記念講堂で開催され、参加しました。

主催:立正大学文学部(公共政策調査会・保安電子通信技術協会寄付講座)、後援:「だいじょうぶ」キャンペーン実行委員会(会長=国松孝次・元警察庁長官)

2008年の第二回大会にパネラーとしてお招きいただいたのは、もう4年前です。
その際に、小宮先生を通じてつながった方々とは、「安心・安全」の絆が今も続いております。
当時の様子はこちら

今回は、盛りだくさん、地域安全マップづくしの内容で、3時間半があっという間でした。

主催者である小宮信夫先生は、この大会の始まりに、
『「犯罪対策閣僚会議」で、正しい地域安全マップづくりを推進するようにと決まったのに、東京都でも半分、全国的に見てまだ半分の地域安全マップが正しく理解された上で指導されていない』と苦言を呈しました。

推進に努めてきた私ども法人にとっても、とても心が痛む話です。
でも、まさにその通りです。

また、『マップを作っただけでは、本当の安全・安心につながらない。正しい作り方が大事』とおっしゃいました。

防災マップ、ハザードマップ、犯罪発生個所マップ、などなど、行政や学校は、「マップ」がいいと言えば、マップを作り、配布したり、掲示したり、一生懸命取り組みますが、それは、行政や学校、PTAが取り組みやすいマップを作っているのであって、子どもたちに「安全・安心」に生きるすべを身につけさせる「正しい教育」まで到達せずに、大人の自己満足で終わっているケースが多くあります。

『犯罪は戦争と同じ』というお話は、私たちエクスプローラー北海道の最終的に目指すところが、平和を築く人づくりというゴールが間違っていないと確信を得ることができました。

大阪教育大学付属池田小事件に想うと題し、ご遺族の本郷紀宏さんは、10年前の池田小事件について、そして被害に遭われたお嬢さんのことをお話されました。
2001年6月8日、約5分間に起こったあの凄惨な事件、報道では知りえなかった事実、そしてその時の「親」の気持ちを赤裸々にお話しされました。


私どもエクスプローラー北海道が、地域安全マップを推進しているのは、実は2005年11月潮に掲載されていた、本郷さんの手記がきっかけです。
その時に、初めて「地域安全マップ」を知り、「地域安全マップ」に今と未来の子どもの安全の希望を直感し、以後、取り組んでいるのです。
本郷さんの手記は、10枚以上コピーし、娘の同級生の親たちや友人たちに渡しました。
みんな、被害に遭った本郷さんのお嬢さんと同じ、小学2年生の親たちでした。
みんなで泣きました。つらくて、苦しくて、何かしなければ、なんとかしなければ、と思い、NPOの活動が動き出したのです。

「どんなに我が子を愛していようが、想っていようが、それだけでは子どもは守れない」

池田小では、事件後、学校の危機管理マニュアルが作られたり、警備員が増えたり、防犯カメラが増え、「犯罪の機会」を減らしたそうです。
そして、何よりも、子どもたち自身に危険を回避する力を養うための安全教育―地域安全マップづくりに取り組んでいるそうです。

これらを、全国どこの小学校でも行うためには、行政は予算を組まなければなりません。
そのうえで、地域、近隣との連帯感を強め、地域の「目」で子どもたちを守り、さらに加害者を生みださない社会を形成しなければならない、とおっしゃいました。

それは、「心育て」社会と言えるでしょう。

「知識を積み重ねても役に立たない、行動と実践が伴わなくてはならない、地域を知り、危険を把握し、関心のないところに関心を寄せる」
、この重要なことが、地域安全マップづくりという安全教育を通してできると断言されました。

私は、2005年に初めて手記を読んだときに受けた深い悲しみと衝撃と同じではなく、もっと温かいものを本郷さんの穏やかな口調から感じました。

お嬢さんのかわいい写真を見ると、胸が苦しくなるほどどうしようもない不安と憤りを感じてスタートした私たちの活動の積み重ねに、今日、本郷さんのお話を直接うかがったことで、さらなる「安全・安心」へのまい進する決意を新たにするとともに、小宮先生に教えていただいた「地域安全マップ」をスタート地点、基本として展開してきた私どもNPOの活動が、間違っていないことを確信させて下さいました。

次は、その本郷さんのお嬢さんの最後を看取った、当時池田小教員・現ソウル日本人学校勤務の孕石泰孝先生の御講演です。

大阪池田小の御遺族、そして児童たちも、事件後は本当に本当に苦悩と悲しみの中であったでしょう。
そして、危機管理ができていなかったと報道され続けた先生たちも、児童を失わせてしまった悲しみや苦悩は想像を超えるものであったと思います。

しかし、孕石先生のお話を伺い、「やっぱり、先生たちってすごい」と驚愕しました。

池田小では、事件後、1年生から6年生まで、全児童が地域安全マップづくりを、学年に応じ、しかも全て系統立て連携した授業を受けているのです。

これぞ「身につく安全教育」

しかも、最初は、先生たちがインターネットなどで調べ、地域安全マップづくりを指導し、指導すればするほど、小宮先生の理論の正当性を確信していったとのこと。

やればやるほど、地域安全マップ」、私も同感です。

1年生から6年生まで、同じように地域安全マップづくりをしているのではありません。そこが素晴らしいと思います。

ぜひ、池田小の学習指導案が全国スタンダードになってほしいと願います。


また、孕石先生は、現在、ソウル日本人学校に勤務されており、今日は、ソウルからいらっしゃったそうです。
昨年、実施したソウルでの地域安全マップづくりは、日本国外では初のマップづくりだったとのことです。

それを知らずに、昨年、私も、オーストラリアやアメリカ、カナダで地域安全マップを普及させたいと構想を練っていました。

当法人のマップ指導者育成講座には、アメリカ人の英語講師が参加したことがあります。
だから、英語でも理解できると確信していました。

しかも、欧米の理路整然としたまちなみなら、なおさら理解しやすいのです。
家庭のしつけでも、「あの地域のあそこの場所は、絶対行ってはいけない」とよく聞きました。
それを子どもたちが、マップにまとめたら、子どもたちにはますます力がつくでしょう

ソウル日本人学校では、ソウルのまちを探検した、日本語のマップが作られていました。

ぜひ、いつかは英語マップを指導したいと、決意を新たにしました。

次に、ビデオ上映がありました。
おもしろかったのは、歴史的建造物や世界の景色からみる「入りやすい」、「見えにくい」の数々の写真です。
小宮先生が撮りためたあらゆる「景色」ですが、誰もが一度は見たことがある有名な場所です。
これらも、犯罪機会論見地から見ると、なぜ、そこが有名な場所で誰もから好かれるのか、理解できます。

特に、視認性、領域性、監視性が高い場所が有名どころには多いようです。

逆に、これからの「公共事業」は、そこに意識をもって行えば、機能プラス「観光」にもつながるのでは?と感じました。

続いて、東京都が進める地域安全マップづくり―森山絹代課長が、都の取り組みをお話しされました。
うらやましいほど、東京都が「正しい地域安全マップづくり」の普及に取り組んでおられます。

逆に、東京都が6年取り組んでも半分はまだ誤ったマップが作られるということを鑑みると、北海道やちょっと本州でも行っている私たちエクスプローラー北海道の地域安全マップ推進活動も、まんざらでもないかも、と少しうれしくもなりました。

さらに、警視庁生活安全部生活安全総務課長の青山彩子さんの御講演では、「警察から見た子どもの安全」と題し、警視庁のさまざまな子どもの安全についての取り組みや、連携などをお話下さいました。



警視庁や東京都と同じ土俵で活動しているなんておこがましいことは全く思いませんが、やっぱり、とどのつまりは「安全」=「絆」、これが間違っていないし、これしかないと確信が持てました。

最後の最後に、普天間かおりさんのミニコンサートがありました。

普天間さんの、安全=平和への深い深い想いが、素敵なそして力強い歌詞、メロディーから心に染み入りました。

懇談会にも参加させていただきました。
本郷さんに、私たちの活動のきっかけとなった手記の話をすることができました。
ずっとずっと、それを伝えたいと願っていた夢がかないました。
そして、本郷さんは、「そのように動き出してくれてうれしい」とおっしゃって下さいました。

北海道、そして全国へ、もっともっともっと、正しい地域安全マップづくりが広がるように!

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