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日々、思うこと(24) [2007年09月30日(Sun)]
手元に〈自動車保険〉「変更手続き完了のお知らせ」の葉書がある。9月13日の夜8時頃に「車通勤から電車通勤に替えたい」と代理店に電話を掛けた。「特約変更の連絡を頂いた時点から適用になります」と担当者から承認を得た。「有り難いことだ。電話1本で異動承認が完了した」。子供が起こした自転車の人身事故で、相手方から多額の賠償金を請求されて困っている親御さんが多い。現職時代のことだ。「ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜」救急車・前照灯が、路上に倒れている高齢者の姿をとらえた。直ぐ脇には、茫然として立ち尽くしている高校生がいた。「部活を終えて無灯火の自転車を漕いでいました。気が付いたら目の前に人がいました。ブレーキを掛けたのですが衝突してしまいました」。「ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜」警察官が未着の為に、高校生も同乗している。痛い手術・リハビリ・差額ベッド・慰謝料。最悪の場合(死亡)には巨額の賠償金を請求される。「保険に未加入だったら、高校生の生涯は賠償金を稼ぐだけだ」と思っていた。不幸中の幸いで「診断名
は右大腿骨・骨折。全治3ヵ月」だった。貴方も自転車事故の賠償金に備えておきませんか。貴方が、自動車・任意保険に加入していれば「特約保険」があるんですよ。直ぐに、代理店に電話をしませんか。特約変更手続きは、たった電話1本で済むんですよ(毎月の掛け金は数百円だ)。こんなこともあった。幼子が漕いでいた三輪車が近所の高齢者に軽〜く接触した。高齢者は後ろ向きに倒れて、後頭部を強打して意識不明となってしまった。もし、貴方の幼子だったら賠償金はどこから支払いますか。
日々、思うこと(23) [2007年09月29日(Sat)]
今朝は右手に傘をさして、左手はポケットに入れると暖かさを感じる肌寒い朝だった。朝5時53分・新宿駅行きの普通電車に乗っていた。登山装備をした4人の60代男女グループが乗り込んできた。発車と同時に「ブルブル・ブルブル」男性の携帯に着信があった。「えっ!雨が降り続いて、足元が滑るから登山は中止になったのね。了解しました。また、ご一緒しましょう」。代表者からの指示を、他の3人に説明していた。電車の床に「登山靴の足跡を残して」次の停車駅で降りていった。「計画・立案して楽しみにしていた登山を、中止するのは勇気がいることだ。雨で気温は下がり、山道は滑りやすい状態に変化している。遭難事故を重視したのだれう。自身は正しい判断だと思う」。登山ブームと共に、中高年齢者からの遭難要請が増えている。救難ヘリコプターに吊り上げられている遭難者達を見ると「勘弁してくれ」と思う。救助隊員達も命懸けだ。
脳卒中の救命処置について(4) [2007年09月28日(Fri)]
右手(人差し指・中指)を添えて、喉仏に軽〜く触れてほしい。唾液を飲み込むと「下から上方向への動き」を指先に感じる。喉仏は喉の中間にある甲状軟骨の突起した所で、蓋をして気道(空気の通り道)に入れないようにしている。凄く大切な役目をしている。救急現場では傷病者の了解を得てから、体を締め付けている(衣類・ベルト・靴・眼鏡等)を緩めていた。特に「喉に負担を掛けている、ワイシャツの第1ボタン」は必須だった。第1ボタンを外すだけで、紅潮していた顔色が「スーッ」と消えた傷病者も体験してきた。ワイシャツには「7ッの・ボタン穴」が開いている。第2番ボタン穴から第7ボタン穴は「縦穴」・第1ボタン穴は「横穴」構造になっていたことを知っていましたか。第1ボタンが横穴の理由は、ボタンが左右に約1・5センチくらいスライドして、喉を締め付けないように工夫されているんですよ。イザの時には第1ボタンだけは外して喉を楽にしてほしい。
日々、思うこと(22) [2007年09月27日(Thu)]
今月13日から車から電車通勤に代えた。感じたことは、電車内での話し声が大きいことだった。山手線内で制服の女子高校生達が「いじめている同級生」の話をしている。彼女達は自分達だけの世界に浸っているのだろう。周囲の乗客は不快感を示しているが気付いていない。「ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜」総合病院・精神科への専用エレベーターの扉が開くと、泣き叫ぶ女性の声が館内に響いていた。個人名がどんどん出てくる。吐息を感じる位置で、ストレッチャーを右手で支えている。内容がリアル過ぎて「自身の心が裂かれて、足元から溶けるようだ」壁に左手をついて体を支える。病院実習の看護学生達は、身を寄せ合い固まっている。「困難や嫌なことから逃げるのは恥だ。頑張れ・もうチョット頑張れ」と人は声高々に話す。日々の精神病棟への搬送を通じて思う。「逃げるのは恥ではない。新天地で、生きていく道もあるんだよ」と伝えたい。
鹿児島県人会 [2007年09月26日(Wed)]
日付変更の26日を帰宅途中の京王線内で迎えた。赤坂・六本木で、約1時間15分の講演会と二次会で盛り上がった帰りだ。幹事さん・参加者の方々に本当に感謝だ。「ありがとうございます」。人と人との縁は不思議なものだ。「縁を絶やさないように」これからも精進して生きたい。
脳卒中の救命処置について(3) [2007年09月25日(Tue)]
嘔吐とは、勢い良く逆流して口から噴出する状態を言う。嘔吐物には胃酸(塩酸)が含まれていることに注目してほしい。嘔吐物の処置を誤ると、本当に命を失うこともある。嘔吐物により空気の通り道が完全封鎖されると(湾岸署のベイブリッジ封鎖ではない)、脳への酸素供給がストップする。僅か3〜4分で脳細胞の破壊が始まる。だから恐いのだ。救急救命士は、現場から医療機関の医師に引き継ぐまで、細心の観察を続けている。胃酸の役割は、胃内を酸性に保ち食物の消化と、一緒に取り込まれた菌の殺菌を行っている強い消化液だ。直接に触れると火傷を負う位だ。貴方は嘔吐したときに、胸焼けの経験はありませんか。胃酸が食道壁を焼いたからなんですよ(胃酸の詳細については後日に説明する)。此処までは、嘔吐物の危険と強い酸性の消化液が含まれている事を説明した。現職時代・毎朝8時30分からの交替時点検では、「電動吸引器が100%充電状態であるか」を特に確認していた。「ギュ〜ン!・ギュ〜ン!」喉と口腔内から嘔吐物を吸い上げる吸引器は、救急隊員
にとっては最大の武器だった。「フーッ」嘔吐物を吸い上げるだけで、チアノーゼが消失して生き返る傷病者もいた。嘔吐物と共に空気も吸い込むので、長い時間だと窒息状態に追い込んでしまう。1回の吸引時間は最大約10秒前後だ。吸引器を持たない周囲の人々はどうしたら良いのだろうか(後日に詳しく説明する)。「ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜」救急現場から医療機関迄は、脳内圧亢進による傷病者の嘔吐物に対して、吸引器はスイッチを押せば直ちに作動する状態を取っていた」。それ程、嘔吐物は危険なのだ。もう一つ、危険物質がある。完全閉塞で「二酸化炭素が放出できない」ことだ。
脳卒中の救命処置について(2) [2007年09月24日(Mon)]
「脳卒中の時には、絶対に動かしてはいけない」昔から言い伝えられてきた。こんな、悲しい救急現場を数多く体験してきた。「動かしていませんよ」年配の男性が、言い伝えられてきた通りにやったと叫んだ。「奥さんは、和室の敷き布団にうつ伏せで、嘔吐物により喉が閉塞して、心臓は動きを止めていた」。「……………・残念」。愛する人の命を救うために、勇気を持って前に踏み出そう。頭蓋内の救命処置は医師の役目。貴方の役割は救急隊が到着するまで、「今の症状から、悪化させる外的ストレスを与えない」工夫を実行することだ。外的ストレスとは、「動揺・刺激(光・音・臭い)」等だ。具体的には「安静・血圧の安定」が、処置の基本になる。救急救命士は、外的ストレスを与えないために「体を揺さ振ったり、意識レベル・瞳孔径や対光反射の観察等は、意味もなく行ったりしてはいない」。機関員も急(発進・ハンドル・ブレーキ)など、外部からの刺激を与えないように細心の注意を払っている。救急隊が到着するまでに、《外的ストレスを与えない・安静・血圧の安
定》とは、どんな処置なんだろうか。
脳卒中の救命処置について(1) [2007年09月23日(Sun)]
現職時代・盛夏の朝9時半頃の救急現場だった。「きぶん・がわ・る・い」119番通報。約10分後に到着する。「びょ・ういん・には・いき・ま・せ・ん(言葉がとぎれとぎれで、呂律が回らない)」45歳・男性が椅子に腰掛けたままで病院搬送を拒否した。奥さんが付き添っていた。「左手はダラ〜ンと垂れ下がり」床には、嘔吐物と飛び散ったコップ片と水溜まりがあった。此迄の体験から「男性の脳中(右側)で異常事態が進行である疑い。脳神経外科対応可能の救命救急センターが必要」と判断する。奥さんからは、既往歴がないと聴取する。拒否する病院受診を説得を続けて、同意するまでに約5分のロス。ストレッチャー上で麻痺側を速やかに確認する。ストレッチャーに、《右側臥位(麻痺側を上にする)・確実な気道確保・100%酸素吸入・毛布による保温》を実施する。「ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜」三鷹・杏林大学救命救急センターに約15分後に到着した。救急活動原票には傷病名「重篤・脳卒中」と記入してあった。次回から救命処置について詳細に説明して
いく。
日々、思うこと(21) [2007年09月22日(Sat)]
日々の精神病棟への搬送業務でこんな体験をしている。「ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜・ぴ〜ぽ〜」首都高速4号新宿下り線に入ると、救急車とのリズムがとれて、少しだけ気持ちに余裕が出てくる。首都圏から多摩方面に入ると「ぱーっ!と、空が明るく空気が澄んでいる」。逆方向の、多摩地域から首都圏に入ると「空は暗くて、不快感・息苦しさ」を感じる。相互の環境の差が良く分かる。近年綺麗になったと言われている首都圏の空でも、排気ガスである窒素酸化物や浮遊粒子状物質の濃度が高いのだろうか。新宿超高層ビル街が見えにくい日もある。人の体は空気中の酸素を吸入して、二酸化炭素(CO2)を外に吐き出している。酸素を取り込んで、二酸化炭素を体の外に出すことを「呼吸」と言う。0・5%が人の二酸化炭素の許容濃度だ。1%で意識不明となり、25%以上の濃度になると数時間で人は生きていけなくなる。地方では生活が困難だからと首都圏に人口が集中している。きれいな空気(空の色)が広がっている地域に住まいを決めませんか。
日々、思うこと(20) [2007年09月21日(Fri)]
トイレの前で。「待っててね」車椅子の奥さん。「おう!」ご主人。二人合わせて140歳くらいかな。
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