移送に支障となる音を、潰せ
[2010年03月19日(Fri)]

遊歩道から外れて
わざと
乾いた落ち葉を踏みながら歩いている
「ザクザク」
音と心地よい感触を楽しんでいる
車庫を出て
患者さんのお迎えに行きながら
耳をジャンボにする
「・・・・・・・・・」
「カチャ!」
1500・酸素ボンベを取り付ける金具からの音で
手で軽く揺すってみると
音が、消えたり、出たりする
取り付け金具に出来た僅かな緩みが、音の発生源だ
一旦、取り付け金具を外して
2枚のテイッシュを折り畳んで
差し入れて再びセットする
「・・・・・・・・・」
『緩みが消えて、音がしない!OKだ』
民間救急の車内には
多くの医療用資器材を積んでいるので
走行中に取り付け金具が緩んで
「カチャ!」
音が出てくることがある
患者さんを迎えに走りながら
「カチャ!」
を潰す作業をしている
その理由は
患者さんは
自力で、痰や唾液を飲み込めなくなる病状だと
喉元に、痰や唾液がたまってくると
「ごぼ、ごぼ」
音が発生するようになってくる
量が少しだと「小さな音」だが
多くなると「大きな音」になり
窒息の危険が大きくなってくる
「ごぼ、ごぼ」は
自力で、痰や唾液を
飲み込めない病状の患者さんから、自身に向けて
『量が少ないうちに
私の喉元の、唾液や痰を吸引して下さい』
絶対に、見逃してはいけないSOS信号なんです
ごく、ごく小さな音を聞き取り
早目、早目に吸引をする為に
車内の音を潰す作業をしているのです
転院先に、患者さんを送り届けたあとに
敷地内を散策しながら
「ザクザク、ザクザク、ザクザク」
心地よい『音』を楽しんでいる



