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地域との連携で変わる:京都市立修学院中学校 [2011年02月02日(Wed)]
当センターと長いお付き合いのある修学院中学校の実践が、本日の読売新聞の朝刊の特集「教育ルネサンス」で『地域との縁 自信育む』と題して紹介され、とてもうれしい気持ちである。

当センターがアントレプレナーシップ教育の普及活動を始めて数年の2002年、インターンシップで来てくださっていた谷川先生の紹介で知り合った現校長の秦先生が、転勤で移動されたのが修学院中学校。
丁度、三重大学との共同研究で「アントレの木」という教材を使ってくださる協力校を探しており、秦先生の転勤先の校長(現、京都市教育委員会の参与の長者先生)がアントレプレナーシップ教育に理解があるので、一度やってみようと言ってくださり、それ以来のお付き合い。

ただし、当時は、学校にとっては、地域と連携した活動やキャリア教育はまだまだ未知の分野で、もちろんアントレプレナーシップって何???という状況。学校の先生のなかには、「学校は企業のために生徒を育てているのではに」とはっきりおっしゃる方も。まして起業などとんでもない話だったのだ。
いろんなハードルがあるなか、長者先生と秦先生がタグを組んで、教員の理解を徐々に得てくださり、2年生だけの取り組みが、やがては全学年の取り組みに広がっていった。
地域との連携も様々な形で発展し、今や学区の保護者達にも”アントレ”という言葉が認知され、当時中学生だった生徒さんが、他の学校の教員になってアントレ教育に携わられるケースも。
そして、それを知っている人たちから、”修学院中学校の記事がのっていたよ”と、メールをいただくのもまたうれしいお話である。

しかし、実験的な取り組みが、ここまで地域に根付いて発展する例はそう多くない。トップのリーーシップがあって、それを実現する現場教員がいて初めて実現する。また、学校だけが良ければという考えでなく、地域の人々や協力するNPO法人・企業にとっても得るものがあるようにという配慮とWinWinの関係を守ってきてくださったからこそ、良い関係がずっと続いている。”三方良し”の理念を実践する企業が発展しているのと同じことである。
こういう学校では、校長たちが積極的に学校区のお祭りやイベント・会合に参加され地域の人との付き合いを大事にされている。学校に行けば、校長室に通されて校長自らお茶をいれて話をされ客人をもてなされる。学校に無償で協力してくださる方々へ礼をつくされる姿勢は、他の教員や生徒にも良い影響を与える。

前校長の長者先生も、現校長の秦先生も、私の尊敬する教育者の一人である。学校も、企業と同様、トップで変わるということを示してくださった方々である。

by 原田紀久子
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