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障害者の働きがいとは [2010年08月27日(Fri)]
午後から就労継続支援B型事業所の「 ワークハウスせいらん」を訪問。施設長の加藤太一氏は京都中小企業家同友会障害者問題委員会委員長もされておられる方で、 「商品力&販売力のブラッシュアップ塾」で講師もお願いしている。もともと和装関連小物製造業の四代目で、現在の施設を立ち上げられるまでは、企業の経営者だった方。見かけは怖いおじさん風だが、吉本の芸人のようにおもしろい(笑)

障害者の通所者の方のための仕事を探している事業所が多いなか、仕事に困ったことがないという加藤氏。和装業でモノづくりや営業をされた経験やネットワークが施設長としてしっかり生きているのだ。

また、支援員の方も、その業界で働いていた人がやっているためか、他の施設とは違う雰囲気。重度の障害の方もおられるが、作業所に入っても一瞬誰が支援員がわからない。パートのおばちゃんが一緒に若い人たちと働いているという感じで、グループごとに熱心に、かつ淡々と仕事に取り組んでおられる。他で訪問した施設では、明らかに支援員の人が”指導”しているのがわかり、支援員と通所者の違いが明確なのだ。

やっている仕事も、この施設では、加藤さんの専門知識が生かせる分野に特化されており、犬の首輪、神社のお守り、車の顧客用の付属品など、他の施設では受けてないような仕事がいろいろあり、興味深かった。

日本の福祉施設の支援員の方は、福祉サービスについて勉強しているが、仕事についてはほとんど専門性も持っていない。就労支援という限りは、やはり事業所が特化した強みを持って指導し、継続した仕事を行なうことが必要だなと感じた。支援者育成の面で、今後の課題だろう。

 
(左:首輪用の布、 右:通所者の今年の目標)


加藤氏と障害者の人にとっての”働くこと”について話をしていて、学んだことが多くあった。私達一般人は障害者の人の工賃があまりに低いことに愕然とするが、実は障害が重度の人にとっては、いくらお給料がたくさんもらえても何にどうやって使ってよいかわからない人も多い。彼らの目標を見ても、”仕事がんばります”とはあるけど、”お給料が上がるようにがんばります”とは誰も書いてなかったでしょう?と言われて、はっとした。それよりも”居場所”が大切なんだと。

この日は、大阪中小企業家同友会で障害者問題の委員をされている有限会社奥進システムの代表取締役の奥脇学氏といつもお世話になっている京都府社会福祉協議会の菊本隆博氏もご一緒に。奥脇氏は重度の身体障害者の方を2名雇用されている会社の経営者だ。

この日は私達訪問客を加藤氏が楽しい会話で接待してくださり、本当に楽しい時間をすごさせていただいたが、夜の部で、突然滋賀県社会就労事業新興センターのセンター長の高橋信二氏が参加された。菊本さんに紹介され、前からお話が聞きたいと思っていた人だったから、びっくり。その上、高橋さんのおもしろさと歌のうまさにも感動!

福祉業界のすごい人に一度にあって、宿題もたくさんもらい、頭がくらくらしながら帰った日である。