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まるゼミ誕生までC〜いくらのアップル版をつくってください〜 [2017年10月30日(Mon)]

「アップルのようなロゴがいい」

歩さんへの無茶ぶりは続く。
地元Uターン組のデザイナー歩さんに、新事業「じもとまるまるゼミ」のロゴの注文をする。

「なんかこう」
「強烈にシンプルで、強烈に印象的な」

リンゴのマークを見れば誰だって、マッキントッシュ、アイマック、アイポッド、アイフォン、もしくはジョブズを連想する。ニュートンのリンゴから始まったアップル社のリンゴ。

「じもとまるまるゼミ」に込めた想いは、1.地元はまるまる(まるごと)学び舎になりうる、2.地元は◯◯先生で溢れてる(◯◯にはいろんな名前が入る)という2つのメッセージ。

「〇〇とかけて…隠れたコンセプトは…そう…『いくら』!」

「いくらは鮭のたまご。鮭のように、いつか地元に帰ってくるのが願いです」

そう、彼らは将来夢溢れる地元のたまごだ。

「いくらのアップル版をつくってください」

ぶつけるようにアイディアを投げる。
これが、歩さんへの注文だった。

その結果、生まれたロゴがこちら。
これ、実はいくらなんです。笑

marumaruzemi_square.png


このブルーは前身企画「すなどり先生」の基調カラーを踏襲。
三陸の豊潤な海の青緑を表す。
森が近くプランクトンが豊富だから、藻のような、まるで深い森のような色をしているのが三陸の海の特徴だ。

---

新企画のプロモーション1分ムービーは東京のかっくんにお願いした。「すなどり先生」の素材を送って、再編集してもらう。4月1日、かっくんから届く。



いよいよ大詰め。

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Webページは、タクビーさんに注文し、あすかちゃんと3人で打ち合わせを重ねて作った。
4月11日のリリースになんとか間に合う。

スクエアシップで3人で小さく拍手。
いぇい、いぇい。もうくたくただった、4月の半ば。

前身の「すなどり先生」を妄想してから1年半、経営未来塾卒塾から半年。


気仙沼の体験型地域塾「じもとまるまるゼミ」Webサイト
maru-zemi.com

スクリーンショット 2017-10-30 23.03.09.png


2017年4月11日、人知れずまるゼミが公開された。
まるゼミ誕生までB〜地域と教育の壁〜 [2017年10月29日(Sun)]

私にはずっと蓋をしていたことがある。

「コミュニティは夢を諦めさせる装置やと言われてる」

もう3〜4年前だろうか。高校の先輩が気仙沼に来てくれた。中央省庁で官僚として働く先輩。
その先輩と飲んでるときに、教えてもらった言葉。

唐桑で過ごしているからか、すぐにピンと来た。
集落においては、豆腐屋の息子は豆腐屋、米屋の息子は米屋である「べき」なのだ。

集落のよさは各家々の「役割」がそれぞれしっかりしていること。
それが都会では醸し出せない「くらしがい」を生んでいることは確かだ。
でも、一方で個の夢を縛る。「おれは家督(後継)だから」と夢を諦めて家業に入る人も少なくない。

若者の夢を諦めさせて、維持してきたのがコミュニティなのだ。

実際、近年「家を継ぐ」という意識が希薄化するとコミュニティは一気に廃れた。
私が求めているものは、夢を諦める子どもたちの姿なんだろうか。

そこの答えが分からず、蓋をした。

それを今回、海士町への旅で開けることになった。


---


2017年2月13日。
島根県の離島海士町、隠岐国学習センターにて豊田庄吾さんの話を聞く。

とあるエピソードを教えてくれる。どこの地域の話かは忘れた。
「先生、これ以上子どもたちに教えないでくれ」
村人からこう言われた教師がいたそうだ。教育すればするほど、子どもたちが外に出て行き、ムラが廃れる。そんな「教育のジレンマ」が日本には存在するという。
私は冒頭の先輩の言葉を思い出していた。

でも、「地域」と「教育」は共存し得る。
確かに教育が地域衰退に貢献していた面もある。それを「地域の魅力を活かした教育の魅力化」へと昇華させようとしているのが海士町だった。


「離島中山間地域の学校の役割を再定義できないだろうか」

「教育の分断『T字の壁』をぶち壊せないのか」

 高校 | 社
ーーーー| 会
 小中 | 教
 学校 | 育

↑ T字の壁
横の壁:高校と小中の壁
縦の壁:学校教育と社会教育の壁

「地域で新たな生業、継業を創り出せる人材『地域起業家的グローカル人材』をどう育てるか」



そのあと、島の高校の寮の見学へ。
寮生自らが寮内を案内してくれる。
姫路出身の子もいた。同郷だ。まちについて尋ねると、

「この島は、本気でやりたい!って言ったら、絶対誰かが応援してくれる島なんです」

と、さらっと答えた。ひねりだした感もない。もちろん言わされてる感もない。自然とぽろりと出してくれた言葉に大人たちは唸った。


夜。
民宿で地元の人も来てくれて宴会になる。
地酒が出て来ると一気にみんな舌がまわる。

「んじゃ、海士町恒例の」
締めになると、みんな立ち上がって輪になり手をつなぎ、
「ふるさと」の3番を唄う。

「こころざ〜しを〜はたしに〜」
「いつのひ〜にか〜かえらん〜」

20世紀の故郷像が元の唄では唄われている。
「志を果たして」帰る場所が故郷。成功するのは都会。
終えたら帰る場所、負けたら帰る場所が故郷。

でも、これからは違う。海士町は歌詞を1文字替えて唄う。
「志を果たしに」帰る場所が故郷。修行するのは都会。
力をつけたら帰る場所、挑戦したくなったら帰る場所が故郷。

「ブーメラン」のように。力強く外に出すと力強く帰ってくる人材。

本島から3時間もかかるこの離島で、新しい実験が着々と進んでいることに大きな刺激を受ける。


---


今回、市教育委員会、市役所、NPOの3者がチームを組んで、海士町に行けたことが何より大きかったかもしれない。

松江に着き、居酒屋で夕食をとりながら、付せんとペンが配られ、みんなでやんややんや議論する。カオスだ。
「海士で得たことの振り返りをしたい」「腹が減った」「呑みたい」の欲がごちゃ混ぜになってる。

短い視察の期間に、岩本悠さんにも松江で二度お会いすることができた。


---


視察団はその後もミーティングを定期的に行なっている。
3月、市教育委員会への報告会を経て、
気仙沼版「高校生マイプロアワード」実施に向けて動き出した。

個人的には、神谷先生と唐桑地域の協働教育について相談する機会が増えた。

チームは拡大し、教育委員会の藤山先生も加わってくれるようになった。
その藤山先生が言う。
「私は『ムラを育てる学力』をつけたいなと教師になってずっと思っています」

いた。海士で聞いた話と同じ話をする人がいた!
「ESD先進地」気仙沼は伊達じゃない。
気仙沼も「地域×教育」でまだまだおもしろい事業ができる。

じゃあどうやって?

そんなこんなで新年度がやって来た。
まるゼミ誕生までA〜生きがい働きがいを暴く〜 [2017年10月26日(Thu)]

2016年12月19日。中井小学校校長室。

「地元の漁師、大人たちのね、生きがい、働きがいを暴くことが大事だよね。
なんのために生まれ、なんのためにこの仕事をしているのか、
『感動』がどこにあるのか、
それを丸裸にするのがまるオフィスの役割だと思うんだよね」

えいき先生が地元中高生向け漁師体験「すなどり先生」について、フィードバックをくれる。

気仙沼の「かっこいい大人」のひとりだ。
この部屋には先生が大好きなミニカーやエレキギターもあって、異色の校長室だ。
そして子どもたちが集まってくる校長室。
「大人って楽しいんだぞ!」という姿を子どもたちに日々伝える校長先生だ。

人間の生きがいをえいき先生はこう語る。

「自分の好きなことで . 人の役に立ててる仕事に 一生就くこと」

おぉ。こちらも熱を帯びてくる。
先生はなんのために生まれ、誰の役に立つ仕事をしてるんですか…?

「俺はぁ、やっぱり子どもたちの笑顔をつくるために生まれてきたんだなぁ」

しびれる。
決めた。
新企画案「じもとまるまるゼミ」の学びのテーマはこれだ。

従来の案「地元のくらし方・はたらき方」を消して、
「地元のくらしがい・はたらきがい」とした。

---

経営未来塾の終盤、もう吐けるものがないことを悟った私は何かを詰め込まねばと珍しく読書を始めた。
それが『未来を変えた島の学校』(岩波書店)だった。

島根の離島、海士町の学校の話。
岩本悠さんに会いたい。

そう念じていると不思議なもんで、卒塾の翌月、NHKの収録をきっかけに岩本さんが気仙沼にやってきた。
NHKの収録は1月に終わったが、これはチャンス!と市職員の神谷さんらを中心に、瞬く間に気仙沼の市&市教委&NPOの教育視察企画 to 海士町が立ち上がった。

2月、ついに、あのまちづくりの先進事例の中でもボスキャラである海士町に上陸することになった。

---

ここ1年、「協育」だなんだ言い始めたはいいものの、
どういう地域でありたいか、ばかりで、
どういう人材を育てたいのか、
そう言えばそんなこと考えたこともなかったのかもしれない。

新たな領域に足を踏み入れると、視野を大きく広げてくれる出逢いがわんさか待っている。
まるゼミ誕生まで@〜おカネくださいは悪ちゃうで〜 [2017年10月25日(Wed)]

4ヶ月ぶりに遠東記を再開します。
長いことブログの執筆を休みました。
ごめんなさい。また遠東記を読んでくださいね。

---

「おカネください!って言うことと、これやりたいんです!って言うことは全然違うから。
両者の間には大ぉきな川が流れてるから」

はぁ。いつまで経ってもその川を渡れずにおります。

「おカネくださいって言うことは思ってるより悪ちゃうで」

はぁ。悪までとは、ねぇ。思ってないっすよぉ。自信ないんすよ、結局。


2016年12月6日。
花形さんと森さんに囲まれ「福よし」でビール片手にうな垂れる。

今のオレってどんな感じっすかねぇ。
「踊り場に来てる感じやわ。ちょっと前より今の方が好きやけどな」
踊り場かー。長い踊り場やわぁ。

経営未来塾を意気揚々と卒塾して1ヶ月半。
明日陽が昇れば革命を起こしてやる!ぐらい意気込みで走り出したものの、あっ…

という間に、日々の仕事に埋もれ掻き分ける生活に戻った。
何も動けていない自分に苛立ちだけが募る毎日だった。
気仙沼ESD円卓会議では、来年はまるゼミの事例ひっさげてあそこに登壇したいなぁと指をくわえて見ているだけ。
唐桑町まちづくり協議会もついに設立、あれこれ考えることがまた増えた。

「ま、ひとりになって考え込んじゃダメ。毎日『たのもぉぉ』の精神よ。私も未だにそうよ〜」
大企業の偉い方々なのになんて気さくで優しいんだ。

夕方の辛口メンタリングのあとだけに、優しさが染みる。

たまたま隣の席にいらした根口の社長が帰り際に
「まちづくり協議会がんばってんなぁ。なんか力になるから声かけろよ」
と、ぽんっと言ってくれる。それを聞いて、突発的においおい泣いてしまう自分。
あぁ不甲斐ないったらありゃしない。


こんな感じで始まったのが2017年だった。
「じもとまるまるゼミ」リリースの4ヶ月前のこと。