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気仙沼の観光 [2014年07月31日(Thu)]

「私は、気仙沼の観光に、生涯かけて取り組みます」
かつて、そうおっしゃった。
おぉ!っと周りが囃す。
市役所にもこんな人がいるんだ。そう思った。
私のような「よそもの」が会議に参画する意義を見出し、期待を膨らませてくれた。
突然の訃報。

「観光」とは、一概に「外へのPR」を指すものではなく、「まちの誇りと自信を取り戻す」ための事業でもある。
観光事業に必要なコミュニケーションは決して「内(対)外」だけではなく、実は重要な「内(対)内」の要素。つまり地元学。−−観光戦略会議で習ったこと。

あれから気仙沼の観光に関わるようになって丸2年。
気仙沼の観光、やろう。
事業をもっともっと加速させねば。
動揺する心がぐらぐらと煮える。強く締められる。

ご冥福をお祈りいたします。
かあちゃんへ(シリーズ「春よ来い」A) [2014年07月27日(Sun)]

昨年度末のことを記録するシリーズ「春よ来い」。
忘れちゃいけないことを書いて記録しておく。

3月11日。あの日から早3年が経った。
今年も馬場の浜でその時を迎えた。独りで馬場の浜の小さな祠の前で眼を閉じる。
黙祷の音が浜にも響き渡る。

3月16日。東京にいた。
からくわ丸の企画があった。今や東京と広島に学生支部がある当団体だが、唐桑の地元の若者メンバーと両学生団体の幹部が東京で一堂に会すという企画。代々木のオリセンでワークショップやなんやらして、そのまま最寄りの駅前で飲み会。

飲み会中。珍しい人からメールが来ていることに気づく。
それを見て、私は不意に涙が止まらなくなった。
なんせ止まらない。嗚咽。

母からだった。
「おかんは、泣きましたよ。いやーホント。お知らせまで。」
とのこと。画像が添付してある。
写真 (17).JPG

かあちゃんへ

いつもありがとう
早くも三年が経ちました。
タクマ隊長と会いタクマの
芯の強さをあらためて感じ
ております。
この気仙沼唐桑が元気に
なるまで頑張ってほしいですね。
これからも見守って下さいね。

平成二十六年三月十四日
一丸

震災から3年。
地元の漁師さんからお礼のメッセージ入りのクッキーが急に実家に届いたそうだ。
泣いた。
3年間心配をかけながらも最終的には応援をしてくれた母を、泣かせてくれたことが嬉しかった。
そして、あれから3年、3年やったぞ、歯を食いしばって俺はやったぞ、という決して人には言葉にできない言葉が脳みそを走った。
粋なサプライズにすっかりやられてしまった。感謝。

こんな形でひとつ孝行。

---

このちょうど3ヶ月後の6月14日、気仙沼に両親を招いて気仙沼での結婚パーティーをからくわ丸主催で開く。
たくさんの地元の方に来ていただき、両家の両親にもおおいに感動してもらった。

親はいつまで経っても、私がどこで何をしようと親だ。
仕事中です。 [2014年07月20日(Sun)]

昼飯を市内の定食屋でさっと済ませて、唐桑へ向かう。
雨が降り出した。

漁師さんの家にお邪魔して、コーヒーやらお茶やらをいただきながら、まちをおもしろくするための作戦会議。

「つないでいがねぇと。
このままなんとかすねぇと唐桑は消滅すんのさ、結局」

次世代がいないことを嘆く漁師さん。「やれることはなんでもやろう」と意気込んでくれる。
外を見ると雨があがっている。
「雨ハレたの?」奥さんに尋ねられる。「はい、ハレたみたい」
「雨が晴れる」というなんとも不思議な表現にも慣れた。

浜の話をしていたので、思わず「ちょっと浜降りましょうよ」と誘う。
長靴に履き替えて浜へ。
「これ今、干潮?」と尋ねると漁師さんは防波堤に目をやって「満潮でも干潮でもねぇな」と返す。
「昔は昆布とって、浜にびっしり並べて干したのよ。干す場所でケンカしてなぁ。境界線引いて。浜で足りないときは、家の前、家の屋根にまで干したんだ。
夜中寝ねぇで取ったんだぁ。ちょうちんつけてな。
隊長ぉ(私のことをこう呼ぶ)、ちょうちんだぞ、おい。今みてぇに、頭にライトなんづぅハイカラなもんでねぇのよ。
もっこに入れて担いで運んだのさ。つれぇなんてもんでねぇ。
でも、ガキながらにそれが楽しかったんだべな。モノを獲れるっていうのが。」

地元の人とちょっと外に出て歩けば「あるもの探し」が始まる。「地元学」が始まる。

唐桑中学校に寄って、先生と「まち歩き」企画の打ち合わせ。
昇降口で知った顔の中学生を見つけ、「おぉ」と声をかける。
「あ、どうもス」と他人行儀に返してくる。かぁぁ〜!震災のときは「ねぇ〜キャッチボールしようよ〜」とまとわりついてた小学生が今じゃこの敬語だ。
「みけんにしわ寄ってるぞ。どした反抗期入ったか」と聞くと、
「いや、そんなんじゃないス」とすっかり声変わりしたおっさん声で照れている。

ガソリンがない。
私用車での移動だったので、とりあえず郵便局へお金を降ろしに向かう。
唐桑郵便局のATMには、警察官の姿が。お金を降ろしている。
後ろからぬっと顔を近づけると、「あぁ!こら、盗る気じゃないだろうなぁ!」とATMにしがみつくような仕草。この方、通称「ショチョー」。
「今日仕事?」「仕事中です。」
ふと、カウンターの中から目線を感じる。あら。郵便局勤めの大沢の兄貴がたまたま唐桑の局にいた。
兄貴は「あ、あそこの人怪しいです!」とお巡りさんと戯れる私を指差して、他の局員に触れ回る。
私は「ショチョー、あそこにニセ局員が紛れてます!」と返す。

カウンターを挟んでおしゃべり。
「やせましたか?」と兄貴に聞く。
「おめぇが太ったんだべど」と笑顔で返される。新婚をイジってくる。「今日、仕事か?」
「仕事中です。仕事中だけど、今日給料入ったから慌てて降ろしに来たんですよ」
いやいやいや、と笑う。

ガソリンスタンドへ向かう。
さっきの漁師さんの家でたくさんお茶こ飲んだおかげかトイレが近い。もれそう。
迎えてくれたのは社長。第一声、「今日はお休み?」
「仕事中です」
「5000円?」レギュラー5000円分現金は定着。
「そう!社長、トイレ貸して!」
勢いよく車から降りる。
「はい、トイレ代が5000円ね」と片手をぴょんと出す。

親しき仲には、冗談が欠かせない。そういう人たちだ。
スタンドのトイレでふと不思議になる。
そうだ、この数時間のことを遠東記に書こう。
漁師さん、子ども、お巡りさん、郵便局員さん、スタンドの社長…
なんだこのまちは。

まちのどこに行っても、人がいる−


このまちの居心地のよさをどう表現するのか、移住者としての私の今の課題。
なんつぅか、こういうことなんだよな。