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2014年5月31日のこと。 [2014年06月11日(Wed)]

5月29日の唐桑町馬場の朝は、気持ちのよい朝で。
突き抜ける空の青さは、冬には見ることのできない爽快さ。
あぁ、このまま梅雨が来ずに夏になれば、とつくづく思う。

珍しく唐桑町内で打ち合わせがあり、崎浜(唐桑半島の先っちょ)の方へ向かう。

松圃に入ったあたりからか、ガス(霧)がかかり始める。
唐桑、春の名物その1 「霧」。ガス、と呼ぶ。
大日様の角を右に入るころには、まちが雲の上に浮いているかのような具合だった。

「崎浜はいつもこんな調子ですか?同じ町内でも馬場は晴れてたんですけどねェ」
そうぼやくと、崎浜の住民が返す。
「ここの集落は船の上と一緒なのさ。ハハハ」
崎浜は半島の先端ゆえ三方が海に囲まれている。それでガスがかかりやすいらしい。
集落自体が海に浮かぶ船みたいなもんだ、という表現に心が動く。ここならではの情景。詩人だ。

お昼。
漁火ごだいが木曜定休日であることを思い出し、久々にみそラーメンに思いを馳せた分がっかりが大きく、ため息をついて帰路につく。
久々にゆっくり県道を走ると、眼に飛び込んでくるもの。この季節と言えば。
そう、鯉のぼり。
眼がキラキラしてくるのが自分で分かる。

遠東記では、何度か書いているだろうか。
唐桑、春の名物その2 「6月の鯉のぼり」。

唐桑では「旧暦」の端午の節句に合わせて、鯉のぼりをあげる。それも立派な鯉のぼりだ。
初夏の青空に、赤や黒に輝く御殿の瓦、新緑は深まりしっかりした緑に。
鯉のぼりはそこにさらに黒、赤、青と色を添える。
県道沿いに、何匹もの鯉のぼりが一斉に泳ぐ。唐桑の景色で最も好きな景色のひとつ。

つい先日、唐桑中学校にまちづくりの授業の講師としてお呼ばれした際に、校長先生が全校生徒に向かってこう説いておられた。
「6月の鯉のぼり。これはもう唐桑だけなんです。気仙沼の方では見られません。
旧暦に合わせるんですね、この町は今も。
旧暦とは太陰暦ですね。太陰暦は月に合わせた暦ですよね。
そう言えば、海の満ち引きも月の動きによるものですね。海と月は関係が深い。
海のまち、唐桑ですね。」と。


馬場に着くと驚いた。
馬場浜から早馬山にかけて、霧が真っ白に覆っている。早馬山と並んで白い山がそびえているかのよう。
浜から私の住むアパートに向かって、ずんずんと白い雲が上がってくる。それは畑を這い、道路を這い、私の顔にひやっと直撃する。

朝は天気がよかったのになァ、と部屋の窓をぴしゃりと閉める。

上京の仕度を住ませ、馬場のばぁばに一言挨拶に行く。
「いってらっしゃいね」

深呼吸をひとつ。もう緊張しても仕方ない。
さらば、唐桑。今度会うときのオレは、ちと違うぞ。

---

次に唐桑に帰ってきたのは6月1日の夜だった。
行きは1人だったが、2人で帰ってきた。
東京は暑く、日本中で35度を超える猛暑日がうんぬんかんぬんとニュースが騒ぐ中、夜は相変わらずひんやりした唐桑に帰ってきた。
「いや〜いいねェ。この涼しさ」と美帆が満足そうにつぶやく。

まるで夢でも見ていたような。
それにしては、祭りのあとの寂しさがチクリと心に引っかかる。

---

5月31日、結婚式を挙げてきた。

写真 (33).JPG


人との出逢いが人との出逢いを呼んで、まるで鎖のように連なるのは、モノでも活動でもなく人。
点と点を結ぶと線になるように、出逢いと出逢いを結んではその線の上を歩いてきた。

そんな人たちに集まってもらった。
ほとんどが新郎新婦共通の友人で。

親から生まれ、兄弟・従兄弟たちと育ち、中高の地元の友人とバスケやって、大学でQiaoに出逢う。たいらんに出逢い大きな夢を志し、ズジンが大好きで、故に望みを一度は失い、震災を経てかっくんに背中を押され唐桑へ。するとじいじが待っていて、かじさんらに出逢う…
…会場を見渡すと、己の四半世紀の人生の縮図を見ているようで。

テーブルごとに、私と美帆の歴史が詰まっていた。
改めて仲間と恩師の存在を実感できた、なんとも不思議でとても素晴らしい一日となった。

これからは、二人で新たな出逢いを紡ぎ進んでいきたい。

― そのような旨のスピーチをしたので、初志貫徹、今後忘れないように記しておく。