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ぬらりひょんの話 [2014年03月06日(Thu)]

先日、25歳になった。
平成元年生まれだから、平成も四半世紀経ったことになる。
たくさんの方からfacebookでメッセージをもらったり、ホーム(からくわ丸の拠点)の仲間はじめたくさんのプレゼントをもらったり、と有り難い誕生日となった。

そしてもうすぐ4度目の3.11がやってくる。

一度は暖かくなり、草木も驚いたように春の準備に入ったが、今晩は氷点下、雪が舞った。
三寒四温の季節に入る。

---

先日大笑いした小話をひとつ。

「ぬらりひょん」という禿げた老人の妖怪をご存じだろうか。
妖怪のボス、とも言われる有名な妖怪で、ある日突然家に入ってきてまるで家の主かのような横柄な振る舞いをし、人々を驚かせるという迷惑妖怪。しかし、マンガ「地獄先生ぬ〜べ〜」で取り上げられたぬらりひょんの正体は、彼こそ現代の人々が忘れ去った昔から棲む家々の氏神さまだった、というものだった。

と、以上の記述は別に何の関係もない話。
以下、お世話になっている唐桑の国昭さんから聞いた話。

先日、広島大学から学生2人が唐桑は馬場にある「カエル塾」にやってきた。
カエル塾とは3.11で波を被ったとある民家の離れなのだが、そこの家主国昭さんは仮設住宅とその離れを今も住居としている。母屋はもう取り壊し、その離れだけが残る。
そしてそのカエル塾は、国昭さんが生活の拠点とすると同時に、御好意でFIWC時代から続くボランティアの寝床としても開放してもらっている。この3年間で国昭さんが受け入れた学生は数えきれない。

「からくわ丸広島部隊」というからくわ丸の学生支部からやってきた2人は、国昭さんの名前こそよく聞いていたが、まだ会ったことはなかった。
その日の夕刻、先にカエル塾に到着し、荷物を降ろした2人はカエル塾で家主の帰りを待っていた。まもなく国昭さんも帰ってくると連絡があった。

しばらくして、突然ガラリと戸が開き、スキンヘッドの好々爺が顔を出した。
「くにあきさんはいるかぇ?」

驚いた学生は胸をなで下ろし、「国昭さんならもうすぐ帰ってくるそうです」と答える。
そうか、じゃあ中で待たせてもらおうかな、と好々爺は入ってくる。どうぞどうぞ、と起立している学生。

するとそのままカエル塾の上座の席にどかっと座り、ふぅとくつろぐと
「これ、そこの君、コーシー(コーヒー)入れてけらい」と発した。


そこで国昭さんは大笑いしながら私に言う。
「その学生のおったまげた顔といったら!わははは」

まったく唐桑の人はおふざけが絶えない。いくつになっても「おだづまっこ」(ふざけた子ども)を演じる。
その話を聞いて、ふと「ぬらりひょん」を思い出した私。

家々に棲むこういうずんつぁま(じいさま)がいることが、まちの味を出していく。


ちなみに蛇足だが、この記事を書こうと「ぬらりひょん」をネットで調べたところ、「海坊主・タコの妖怪」と書いてあってまたふき出した。それはいくらなんでも国昭さんに失礼だべ?