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アメリカ心臓協会(AHA)BLS ガイドライン2015 コースビデオがおもしろい [2016年02月25日(Thu)]
2月16日アメリカ本土で発売開始となりました、アメリカ心臓協会(AHA)BLS ガイドライン2015 コースビデオが届きました。

全部は紹介できないのですが、見た感想を伝えたいと思います。

まず、興味深かったのは今まででのBLSヘルスケアプロバイダーの表記がないことです。
その代わり病院内とも施設内ともとれる in-facility プロバイダーと、救命士等が対象である病院前救護、プレホルピタルプロバイダー(PHP)のビデオが同梱されていました。

日本におけるコース展開はどうなっていくのか気になるところです。


AHA BLS コースビデオ (2).jpg


さてその内容ですが、感想は「おもしろい」です。
そして、現実的であるという印象でした。


1、安全の確認がリアル
2、台(ベット?ストレッチャー?)の上で胸骨圧迫
3、人工呼吸を始めるタイミングが現実的
4、チームダイナミクス(チーム蘇生)のビデオ教材が始まった
5、心停止評価と通報のタイミングが現実的



一番おもしろいと思ったのは5番。非常にいい教材ではないかなと思っています。

医療従事者であれば反応がいない傷病者を発見した時「救急対応システムへの完全な通報よりむしろ、引き続き呼吸と脈の確認を同時に行うことが現実的であろう」という勧告が始まったことを書きました。
G2015 AHAコースビデオがどのようにこれを示すのか楽しみにしていたのですが、結果は以下の通りでした。


PWWトレーニングビデオ

@「反応の確認」
↓ 反応なし
A「CALL FOR HELP」
B「呼吸と脈の確認」
↓呼吸 脈なし
Cin-facilityの場合 救急対応チームとAEDの要請
  PHPの場合 バックアップ体制とAEDの要請
DBLS開始


反応がない傷病者がいたらすぐに「第1報」を通報。
(つまり「OOで意識レベルが落ちている傷病者発見しましたので応援をおねがいします。詳細は確認後伝えます」との通報という理解でいいと思います)
そして、心停止か非心停止の判断をした後に詳細の通報となっています。

また、反応がないからAEDを要請するのではなく心停止と認識してからAEDの要請になりました。




別で設けられているドラマ仕立てのビデオでは

@「家族が反応の確認」
↓ 反応なし
A「医療従事者(かな?)に助けを呼びに行く」
B「医療従事者が到着。反応と呼吸と脈の確認」
↓反応 呼吸 脈なし
C119番通報とAEDの要請
DBLS開始


医療従事者は到着後、反応の確認のあとCALL FOR HELPをはさまず呼吸・脈の確認をしています。


これは現実的ではないでしょうか。実際の救護現場では、反応の確認して反応がなければ、呼吸・脈の確認を先にすることが多くあります。

反応がないだけでは、命にかかわらないのか(寝ている・酔っている・失神など)命にかかわるのか(呼吸困難・ショック・心停止など)判断つきにくいからです。
通報することをを選択したとしても、心停止かそうでないのかは最低限伝えることが重要ですので、事態の認識は必須です。



ちなみに、G2010までは

@「反応と呼吸の確認」
↓ 反応と普段通りの呼吸なし
A救急カートとAEDの要請
B「脈の確認」
↓ 脈なし
DBLS開始


G2005では
@「反応の確認」
↓ 反応なし
A通報とAEDの要請
B「呼吸の確認」
↓ 呼吸なし
C人工呼吸2回
D脈の確認
↓脈なし
DBLS開始

でした。



G2015でも一般市民向け講習では、反応がなければ「通報とAEDの要請」であることは変わっていません。「反応がない=緊急事態」と判断することは重要でしょう。

しかし対応義務のある方であれば、呼吸・脈の確認をしたうえで通報は理に適ってます。

今回のAHAコースビデオでその点が示されたのは、大きな改革ではないでしょうか。





さて、次に4番「チームダイナミクス(チーム蘇生)。これもおもしろいですね。

これまでも、チーム蘇生の重要性が言葉で伝えられてきました。
しかし、それをBLSコースで映像化し示唆するのは初めてではないでしょうか。

AHAコースビデオでは、病院へ搬送してからストレッチャーで処置室へ。そして体をベットに移動して評価を開始するまでチーム蘇生が描かれています。

医療従事者にとっても、管理責任がある方にとっても参考になるシーンだと思います。



3番人工呼吸を始めるタイミングが現実的。

G2010では、胸骨圧迫30回のあと人工呼吸2回をしましょうとビデオで指示されていました。
これは、日本の中のBLS講習のほとんどが同じように教えているでしょう。

しかし、これは現実と合わせると矛盾がありました。
人工呼吸の道具が走って1分かかる場所にあったとします。
以前の教え方では、胸骨圧迫30回終わったあとに往復2分かけて道具を取りにいき人工呼吸2回を行うと理解されても仕方ありません。

今回G2015 AHA BLSコースビデオでやっと明言化されました。
「人工呼吸の準備ができるまでは胸骨圧迫のみを行う。準備ができ次第30対2に切り替えていく」
ということです。
(※ 小児や溺水などはできるだけ早いタイミングで人工呼吸が必要であることは補足として必要です)

私たちJAEAはG2010の段階で上記の事を伝えてきましたが、G2015コースビデオでこれが示唆されました。


次に2番台の上で胸骨圧迫です。
医療従事者向けコースだからでしょうか。ビデオ学習に「台(ベット?ストレッチャー?)の上で胸骨圧迫」が示唆されました。
ビデオを見ながら実習するビデオも台の上に傷病者を置き胸骨圧迫するシーンがあります。
これも現実問題、病院内で地べたの上で胸骨圧迫をすることは少ないからではないでしょうか。

このあたりも、「講習の為の手技」から「現実に役立つ手技」への変革を感じます。


最後に1番安全確認。
ビデオで示されている安全確認がリアルです。「周囲は安全です」の一言を言えば終了するビデオではなくなりました。

これも、非常に重要な変化だと考えられます。現場では安全の確認は多方面にわたるべきものです。講習で、「周囲は安全です」の一言でおわらせることが無くなってくることが期待できます。




より現実にそくした内容となったアメリカ心臓協会 AHA BLSコース ガイドライン2015。
日本語版の発表が楽しみですね。
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