エコロッジ説明会2in札幌
昨年10月に行った「小さな宿屋でも出来る省エネ・エコ化セミナー」in札幌に続く第2回目の説明会は(財)日本ユースホステル協会が行う全国ペアレント研修会の一部として開催されました。北海道ユースホステル協会の事務局がある札幌国際ユースホステルにて「環境に配慮した運営で差別化する宿泊施設のあり方と先進事例」と題してお話させて頂きました。
説明会の内容は以下の通りです;
1)増え続ける観光客数
2)サービスの低下、環境負荷倍増
3)消え行く「売り物」の自然
4)ユースホステル+αの時代へ
5)エコロッジとは?
6)事例発表1:コスタリカ・ラパ・リオス
7)事例発表2:モンゴル・スリーキャメルロッジ
8)認定及び推奨制度導入のメリット
9)チェックリスト項目説明(89-110)
・増え続ける観光客数・サービスの低下、環境負荷倍増・消え行く「売り物」の自然
特に中国やインドなど巨大成長市場を中心に観光客が増加しています。1995年では5億人以下だった旅行客も2006年で8億4千万を越え、昨年比で4,5%増加しています。一年で3,600万人増加した内、アジア太平洋地域はその3分の1の1,200万人。この増加が継続すると2020年には16億人規模の巨大市場となる予想がされています(出典:UNWTO)
日本に流入する観光者の多くは英語圏外であり、通訳ガイドを必要とするマスツーリズムを後押しすると考えられ、世界遺産等の観光地ではオーバーユースによる人害が懸念されます。後手後手の対応では遅すぎるのが現状です。
同時に富裕層は料金は高くても質の良い個人旅行を求めてくる時代になりつつあります。これから需要を伸ばしてくるマスツーリズムを対象にするか、単価の高い個人旅行客を対象にするかの選択を宿泊産業を含む旅行業界は求められています。エコロッジ協会では当然後者を応援する体制を整えつつあります。
・ユースホステル+αの時代へ
ユースホステルの目的は自然の偉大さを知り、自然を愛護し、自然を保護することを薦めるとともに、世界各地の町や村の持つ文化的価値を認識させることによって、青少年の教育を促進することしています。ただ低料金等で選択される客層に変わりはなく、時代と共に稼働率が落ちているのが現状です。多くの道内のユースホステルは自然環境の豊富な立地にあり、自然という資産を守りながら最大限に集客することが望ましいでしょう。またユースホステル特有の国内外のネットワークを活用し、老若男女に対応できるアクティビティーを提供し、古き良き時代に固執しない柔軟な経営戦略を練ることも忘れてはなりません。
「環境に優しいから」だけで集客できるほど日本ではその市場が開拓されていないのが現実です。また、利用客はどの施設がどれ位取組みをしているのかを知る情報も不足していることが一因となっているようです。これらを少しでも円滑化できるように私たちは努力して参ります。
・認定及び推奨制度導入のメリット
事例1で紹介したコスタリカのラパ・リオスのオーナールイス氏によると、「認定・推奨制度とは第三機関が‘私たちの取り組みを格付けし、保証する’」として高く評価しています。この施設ではコスタリカ観光局ICTが実施している認証制度CSTの最高ランク5を獲得しています。導入のメリットとしては;
1)同産業との差別化
2)自分よがりでない環境配慮の保証
3)リーダー的な役割を担い、産業を牽引する
4)定期的チェックによる取り組みの維持及び向上 等とのご指摘を頂きました。
多くの国際規格で認定を受けるには時間・労力・金銭的な面からも関心を抱く宿泊施設は少数にとどまっています。エコロッジ協会では国際規格に準じた推奨・認定制度を安く・分かりやすく・波及効果の高くなるよう長期的視野で導入したいと考えています。その第1段階としてチェックリストを昨年4月に公開しています。
・まとめ今回の説明会にはチェックリストのほとんどを実践しているペアレントが複数おられることを確認しました。また北海道ユースホステル協会では道内の加盟施設にチェックリストの配布・回収・集計を行います。結果を開示し、エコロッジ協会の活動に賛同して頂ける施設がありましたら、素晴らしいことだと思っています。ユースホステル+αを付加価値にして新しい顧客をつかみ、自然豊かな北海道にふさわしい宿泊施設として運営されるよう願っています。(ま)
2007年9月11-14日にかけてモンゴルのスリーキャメルロッジ視察ツアーを開催する予定です。旅行業法に抵触しないため、個人にてウランバートル集合・解散、全て実費となりますが、関心のある方は事務局にご連絡いただくかホームページをご参照ください。また、無料メーリングリストでもご案内しています。
*関連リンク*
・北海道ユースホステル協会 http://www.youthhostel.or.jp/
・日本ユースホステル協会 http://www.jyh.or.jp/
・コスタリカ・ラパ・リオス http://laparios.com/
・モンゴル・スリーキャメルロッジ http://www.threecamellodge.com/
・UNWTO http://www.world-tourism.org/
・CST http://www.turismo-sostenible.co.cr/
会場となった札幌国際ユースホステル
説明会の内容は以下の通りです;
1)増え続ける観光客数
2)サービスの低下、環境負荷倍増
3)消え行く「売り物」の自然
4)ユースホステル+αの時代へ
5)エコロッジとは?
6)事例発表1:コスタリカ・ラパ・リオス
7)事例発表2:モンゴル・スリーキャメルロッジ
8)認定及び推奨制度導入のメリット
9)チェックリスト項目説明(89-110)
熱心に聞き入る参加者
・増え続ける観光客数・サービスの低下、環境負荷倍増・消え行く「売り物」の自然
特に中国やインドなど巨大成長市場を中心に観光客が増加しています。1995年では5億人以下だった旅行客も2006年で8億4千万を越え、昨年比で4,5%増加しています。一年で3,600万人増加した内、アジア太平洋地域はその3分の1の1,200万人。この増加が継続すると2020年には16億人規模の巨大市場となる予想がされています(出典:UNWTO)
日本に流入する観光者の多くは英語圏外であり、通訳ガイドを必要とするマスツーリズムを後押しすると考えられ、世界遺産等の観光地ではオーバーユースによる人害が懸念されます。後手後手の対応では遅すぎるのが現状です。
同時に富裕層は料金は高くても質の良い個人旅行を求めてくる時代になりつつあります。これから需要を伸ばしてくるマスツーリズムを対象にするか、単価の高い個人旅行客を対象にするかの選択を宿泊産業を含む旅行業界は求められています。エコロッジ協会では当然後者を応援する体制を整えつつあります。
・ユースホステル+αの時代へ
ユースホステルの目的は自然の偉大さを知り、自然を愛護し、自然を保護することを薦めるとともに、世界各地の町や村の持つ文化的価値を認識させることによって、青少年の教育を促進することしています。ただ低料金等で選択される客層に変わりはなく、時代と共に稼働率が落ちているのが現状です。多くの道内のユースホステルは自然環境の豊富な立地にあり、自然という資産を守りながら最大限に集客することが望ましいでしょう。またユースホステル特有の国内外のネットワークを活用し、老若男女に対応できるアクティビティーを提供し、古き良き時代に固執しない柔軟な経営戦略を練ることも忘れてはなりません。
「環境に優しいから」だけで集客できるほど日本ではその市場が開拓されていないのが現実です。また、利用客はどの施設がどれ位取組みをしているのかを知る情報も不足していることが一因となっているようです。これらを少しでも円滑化できるように私たちは努力して参ります。
・認定及び推奨制度導入のメリット
事例1で紹介したコスタリカのラパ・リオスのオーナールイス氏によると、「認定・推奨制度とは第三機関が‘私たちの取り組みを格付けし、保証する’」として高く評価しています。この施設ではコスタリカ観光局ICTが実施している認証制度CSTの最高ランク5を獲得しています。導入のメリットとしては;
1)同産業との差別化
2)自分よがりでない環境配慮の保証
3)リーダー的な役割を担い、産業を牽引する
4)定期的チェックによる取り組みの維持及び向上 等とのご指摘を頂きました。
多くの国際規格で認定を受けるには時間・労力・金銭的な面からも関心を抱く宿泊施設は少数にとどまっています。エコロッジ協会では国際規格に準じた推奨・認定制度を安く・分かりやすく・波及効果の高くなるよう長期的視野で導入したいと考えています。その第1段階としてチェックリストを昨年4月に公開しています。
・まとめ今回の説明会にはチェックリストのほとんどを実践しているペアレントが複数おられることを確認しました。また北海道ユースホステル協会では道内の加盟施設にチェックリストの配布・回収・集計を行います。結果を開示し、エコロッジ協会の活動に賛同して頂ける施設がありましたら、素晴らしいことだと思っています。ユースホステル+αを付加価値にして新しい顧客をつかみ、自然豊かな北海道にふさわしい宿泊施設として運営されるよう願っています。(ま)
2007年9月11-14日にかけてモンゴルのスリーキャメルロッジ視察ツアーを開催する予定です。旅行業法に抵触しないため、個人にてウランバートル集合・解散、全て実費となりますが、関心のある方は事務局にご連絡いただくかホームページをご参照ください。また、無料メーリングリストでもご案内しています。
*関連リンク*
・北海道ユースホステル協会 http://www.youthhostel.or.jp/
・日本ユースホステル協会 http://www.jyh.or.jp/
・コスタリカ・ラパ・リオス http://laparios.com/
・モンゴル・スリーキャメルロッジ http://www.threecamellodge.com/
・UNWTO http://www.world-tourism.org/
・CST http://www.turismo-sostenible.co.cr/
【エコロッジ出前講座の最新記事】
エコロッジについて、大変興味深く拝聴いたしました。チェックシートを見ると、ユースホステルではすでに実施している項目も多く、すぐにでも登録できる施設も何件かありそうです。出席者からは、とりあえず出来る項目からやってみると言う意見が多く聞かれました。時間がかかるとは思いますが、より多くのユースホステルがエコロッジに登録出来るよう、エコを実践していきたいと思います。