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エコロッジ協会ブログ
NPO法人エコロッジ協会のイベントや活動報告をしています。参加された方、関心のある方はぜひ書き込みして下さい。
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羅臼町旅館組合 本間正子
宿泊施設向けエコツーリズム研修会in羅臼 (07/25)
清水仁美
エコロッジ説明会in大阪 (06/29)
自然型YHプログラム研修in金沢[2008年06月11日(水)]
今回の研修会は財団法人日本ユースホステル協会からの依頼で自然型ユースホステルを対象とした自然との係わり合いを持つエコ、環境教育、アウトドアなどに関したプログラムを持つホステルを対象に、プログラムスキルの向上、プログラム開発等を目的に金沢ユースホステルにて開催の協力をさせて頂きました。

ユースホステル(以後YH)は少子高齢化や若年層社会を中心として個人主義傾向等により宿泊客とその施設数が年々減少しており、一般の人に使いやすいYHをアピールするとともに、体験活動や環境問題に対応した取組みをYH全体で取り組んでいく姿勢を見せておられます。

そこで、エコロッジ協会では、以下の内容に対して研修を行いました。
1)旅行者の質と環境の変化
2)ユースホステルの現状
3)時代のニーズに合わせた運営の必要性
4)自然派YHの挑戦
5)エコロッジチェックリスト
6)登録認定施設のメリット
7)海外先進事例



1)旅行者の質と環境の変化
海外旅行客数の増加、地球温暖化深刻化による遠方地への旅行自粛、通過型観光による雇用・資金の流出等多角的側面から現状を知って頂きました。

2)ユースホステルの現状
なかなか身内(YH)では言葉にできないような内容を、第3者の視点からズバっと斬らせて頂きました。マイナス面では、低価格競争の激化、少子高齢化による利用客減少、選択の旅の時代到来、若年層の意識低迷、レジャーの多様化、個室・プライバシー重視、施設の老朽化、設備の不足、季節利用者に依存等です。プラス面は、世界最大の宿泊施設ネットワーク、ひとり旅、グループ対応、旅先での出会い、低価格、会員制、優待料金、周辺情報の提供等ですが、これだけでは現状維持のままですので、「プラスα」を提言致しました。

3)時代のニーズに合わせた運営の必要性
4)自然派YHの挑戦

内容についてはブログでは控えさせて頂きますが、エコなお客様への対応、同宿泊数における客単価の上げ方等が中心的な内容です。

5)エコロッジチェックリスト
当協会が推進するチェックリストの項目を掻い摘んでお話させて頂きました。取り組みのポイントとして以下の3つを強調しています。
【1】環境改善は経営改善
【2】チェックリストで現状把握から始めてみる
【3】地域に根ざした特色を出す

6)登録認定施設のメリット
今年6月から導入をしている認定制度のご紹介。自分よがりでない、第3者による認定制度を導入することでの差別化等について触れました。詳しくは「登録認定制度のご案内」(pdf)」を参照してください。

7)海外先進事例
海外エコロッジパートナーであるモンゴルのスリーキャメルロッジとコスタリカのラパ・リオスの紹介を致しました。海外基準に近づくには日本はもっと頑張らなければなりません。

▼今回の研修会でYHペアレントの皆様が、より良いYHを運営されるために、エコや地域を意識した体験プログラムを練り、実践されることを願っております。意識の高いYHには、登録認定制度の導入もご一考頂ければと思います。この度はご用命頂きましてありがとうございました。(ま

▼リンク
財団法人日本ユースホステル協会
Posted by NPOエコロッジ協会 at 16:00 | エコロッジ出前講座 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
淡路島・農家民宿宿泊体験[2008年05月31日(土)]
グリーンツーリズム・インストラクターが案内する農村体験民宿「きたや」にて、古在を再利用した見地でのエコと農村での滞在を通して肌で感じる宿泊体験を行いました。農家の倉庫をうまく再生した施設では、撒きで炊く五右衛門風呂や、農家の方と収穫した食材での夕食の準備、ガイド付集落散策などを行いました。

【二階ロフト部から囲炉裏を覗く】


参加者は子供2名を含む合計7名。多すぎず、少なすぎず、アットホームな雰囲気を楽しむにはちょうどよい人数でした。まずは宿泊施設の立派な梁【写真参照】は幕末頃のものらしく、壁や開口部は新しいものなのに、あたらも昔からあるような雰囲気が出ていました。農家民宿は通常母屋の一部か、こちらの「きたや」さんのように、小屋や離れ等を利用することが多いようです。また、一組しか受け入れない姿勢を通して、お客様に対して十分なサービスが提供できるようにとの配慮が見受けられます。

室内は広い間口の玄関を入るとキッチンが土間の部分に配置され、囲炉裏を経て、屋根裏を活用したロフトがある和室(寝室)へと続きます。広大なデッキからは田園と竹林が迫ってきている風景を楽しむことができるほか、露天・室内風呂へのアプローチとなっています。お風呂は撒きで焚く五右衛門風呂、一度沸かすと一晩中保温されており、朝まで入ることができました。庭に生えているヨモギを使ったヨモギ風呂は特にお肌にいいと女性からは好評だったようです。

チェックイン後、手書きの地図を片手に近くの集落内を散策。村の営みを見聞し 農村と農業を理解する一助になる約2KMの行程では村の祭事・名水・社寺・史跡等が楽しめるプログラムとなっています。休息後夕方には夕食の準備をはじめます。メニューは鯛めしと旬の食材天ぷら、すまし汁ですが、食材準備として民宿の菜園にて野菜収穫体験を行いました。


【曲がったキュウリを収穫中!】


もぎたてのキュウリはお塩や地元のお味噌で頂き、自然の大切さと美味しさを五感で感じました。淡路島では鳴門の鯛と同じ海域から収穫される鯛を使った鯛めしが有名で、タラの芽やヨモギなどの旬の食材の天ぷらとの相性は文句のつけようがありませんでした。片付けの後は、裏庭を流れる小川でのゲンジボタルの観察。少し時期が早かったにもかかわらず、その雰囲気を楽しむには十分舞っていました。こちらのホタルは養殖などをしていない、まったくの天然だそうで、これだけ田園に囲まれているにも関わらず低農薬や有機栽培にこだわる農家が点在する故に残っているそうです。

二日目は午前中くつろいだ後、近くの古材工房にて古民家再利用部材庫の見学をさせて頂きました。日本でも最大規模の倉庫だそうで、その中には骨董品だけでなく、古民家が何軒も建てられるのではないかと思うほどの、古材・資材が保管してありました。リサイクル、リユーズを業として営んでおられるきたやさんには終始脱帽でした。


【「きたや」運営者と参加者ら】


こちらの民宿は周囲の民家・農家と建築様式も一様で、景観にとけこんでおり、日本の原風景の一部となっていました。通常では通ることもない小道を歩いたり、たまねぎを収穫しているご近所さんと会話をしたり、小さな商店で買物をしたりと、時間がゆっくりと流れた宿泊体験となりました。ハイテクな省エネ施設だけがエコではなく、景観と融合した建材と建築法を用いた地元密着型の宿泊施設こそが、エコロッジに相応しいのではと思うようになりました。机上だけの論議ではなく、やはり五感を通じて体験することの大切さを身にしみて感じました。(ま

◎募集内容◎
■集合場所 兵庫県南あわじ市倭文庄田737 番地 農家民宿「きたや」
http://agri-kitaya.com/
■募集人数:最大10名受付先着順
■募集対象:エコロッジ協会会員または参加後会員入会を考慮して頂ける方
■参加費: エコロッジ協会会員7,000 円(宿泊・食事(夜・朝)・体験込)
       非会員8,000 円(宿泊食事(夜・朝)・体験込)
Posted by NPOエコロッジ協会 at 14:00 | 宿泊体験 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
エコなお客様の接客・接遇[2008年03月18日(火)]
知床羅臼町観光協会主催では、「今から本気で始めよう!知床 羅臼から 〜観光そしてエコ活動〜」と題して接客・接遇研修会を羅臼公民館にて開催されました。この研修会は講演会(第1部)とワークショップ(第2部)に分割し、エコロッジ協会は第1部の講演と2部のアドバイザーとしてご協力させて頂きました。



第1部: 
1)観光協会としての活動や方向性の説明 
2)地域で実際に行われているエコ活動の事例の紹介 
3)講演「エコなお客様の接客・接遇」

第2部: 
ワークショップ(知床羅臼の観光とエコ活動をひとつでも具体的に取り組むための町民参加による意見提起)



2007年1月には省エネ研修という形で羅臼町に行かせて頂きましたが、今回は宿泊施設運営者だけに限らず、一般市民の呼びかけを観光協会が手がけ約20名の参加がありました。今回は町内に住んでいるだけでは分かりにくい環境意識の高い観光客の動向やそのお客様を獲得するための接客術を取り上げた講演「エコなお客様の接客・接遇」を行い、その内容は以下の通りです。

1)なぜ今エコ接客・接遇なのか?:
自然・環境・観光ブームの到来と知床の世界遺産効果による一局集中「超満員」、「大渋滞」、これが一部サービス低下や環境負荷倍増を招いている。また、マスツーリズムに依存することによる経済効果の制限・流出、そして温暖化の深刻化について。

2)地球温暖化を防ぐのは身近な省エネから:
簡単な温暖化の仕組みの説明、北海道と全国における家庭用エネルギー消費原単位の推移の比較、北海道における発受電電力量の割合、北海道における冬季・夏季別機器別電力消費量 等全国レベルに比べて北海道は厳しい寒さによるエネルギー消費が著しく大きいことと、知床を訪れる観光客による二酸化炭素の排出は大きく、温暖化を助長している現状を説明。

3)増え続ける観光客:
2007年のWTOデータを引用し、海外旅行者数が飛躍的に伸びており、この傾向が続くと思われること。同時にエコな絶対観光客数も比例して増加していることを裏付けた。

4)増え続けるはずの観光客:
羅臼町とお隣の斜里町の観光客入込数(95-06年)及び日帰り客数を比較し、観光客数が遺産登録後も伸び悩んでいること、大多数が日帰り客であり、実際に経済効果が低いことを提示。この傾向が続く場合の対策として;
1)滞在日数の長期化による収益アップ:アクティビティーの多様化、四季、年齢、性別、運動能力に対応、訪日旅行者の受入強化
2)客単価を上げる工夫:サービスの質の向上、地産地消の徹底、富裕層へのアピール 等を提示。

5)エコ客がつくサービスとは?:
1)第一印象を大事にする 
2)印刷物・掲示板、水・お茶・自販機、トイレは要注意 
3)地域に貢献してもらう場の提供 
都市部在住に環境意識の高いお客様を受け入れるにはその人々がどういう点に注目しているか、第一印象はもちろん、使用している紙類や飲料、トイレまでの細かい点に気配りが必要だと説明。また地域に還元するための仕組み作りも地元で用意しておき、選択肢を増やすことを勧めた。

第2部のワークショップでは多彩多様なバックグラウンドを持つ町民が意見を出し合い、エコに関する現状把握、問題提起、利害関係者と対策について活発な議論がなされた。アドバイザーとして助言させて頂いた点は以下の通り。

1)清掃活動の運営管理:羅臼町内では平成19年度に年間14度の清掃活動が役場職員、商店、PTA、小中高の学校により行われているだけではなく、漁協も相当数の活動を行っていることが判明。ただ、各団体の横の繋がりはあまりなく、協働しどの清掃活動にも動員できるような仕組みが必要である。

2)ゴミの減量:夏場のコンポスト化は熊による害があるため、敬遠されてきたが、冬場は冬眠しているのでその心配がないこと。燃えるゴミは焼却されるのだが、特に生ゴミ等水分を多く含むものについては、外に出しておき、乾燥させてから処分することで、減量化だけでなく、焼却に必要なエネルギーの削減にもつながると説明。

その他、エコ以外の課題では観光客誘致のためのIT活用、利害関係者の結束助長、町ぐるみの観光客歓迎の統一感等について触れた。

観光協会長の挨拶でも言われたように、羅臼は超一流の自然を持っており、それを保護し、町民主導で持続可能性を追求・活用することが、羅臼らしさをもっと楽しませる観光形態の形成になると信じている。お客様の数を競う時代は終わり、クオリティーの高いサービスと世界遺産登録で周知されている最高レベルの自然を歴史深い漁業との共存を目的とし、観光という切り口で成功した暁には羅臼が再度活況に湧くのではないかと信じている。講演や助言内容全てを実践することは難しく、それよりもひとつひとつを町民が消化し、環境に配慮した観光を実践して頂きたい。ただ、満足度は決して提供している側で量るのではなく、あくまでもお客様が判断するということを忘れずにこれからも取り組んで頂きたい。この度は町民のエコ意識を高めるための研修会にお呼びいただきましてありがとうございました。(ま


冬こそ羅臼の海へ行きましょう!


関連リンク

知床羅臼町観光協会
羅臼町
Posted by NPOエコロッジ協会 at 14:00 | セミナー(一般) | この記事のURL | コメント(1) | トラックバック(0)
ボランティア市民活動フェスタ出展[2008年03月16日(日)]
京都市において市民公益活動を行う団体が参加するフェスタにエコロッジ協会も活動内容をより多くの市民に知ってもらうがべく、ブースの出展を致しました。加盟施設のパンフレットの配布、チェックリスト体験など用意し、多くの市民に知って頂くことができました。

■日時  平成20年3月16日(日)10:00-16:00
■場所  京都市勧業館(みやこめっせ)1階第2展示場


役員と会員は同じ目線で活動しています



熱心な市民に活動を紹介


通常は宿泊施設を対象にセミナーを行っておりますが、一方で一般の方のエコ意識が向上し、エコロッジを選択したいという思いがあってもまだまだ施設運営者には伝わっていないのが現状です。少しでも宿泊産業のエコ化と地域活性化に結び付け、多くの人にその良さを分かって頂けるよう今後も努力していきます。(ま

▼リンク▼
>京都市勧業館(みやこめっせ)
2008ボランティア・市民活動フェスタ
Posted by NPOエコロッジ協会 at 10:00 | 活動紹介イベント | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
スリランカにおけるツーリズムと地域振興[2008年02月19日(火)]
京都府庁旧館内NPO パートナーシップセンター横会議室にて「スリランカにおけるツーリズムと地域振興」についてスリランカエコツーリズム財団会長Palitha F Gurusinghe(パリサ氏)による講演会を行いました。


伝統衣装に身をつつむパリサ氏


エコツーリズムやサステイナブルツーリズムを通して地域住民や地域社会にどういった価値を生ませることが出来るのか。住民、文化、その他の地域遺産を活用し、環境保全や工芸品等の販売等を通じての地域活性化に結びつけるその仕組みをエコロッジやキャンプ場などの事例を使い、お話頂きました。

具体的は内容は;
1)Ayubowan!スリランカの挨拶、スリランカの国について(地勢、宗教、民族、歴史等)
2)スリランカにおける外貨獲得産業ランキング
3)インバウンド観光客入込数と傾向
4)エコツーリズムにおけるエコロッジの定義と役割
5)エコロッジとは?
6)エコロッジの国際基準
7)エコロッジとキャンピング
8)キャンプサイトのチェックリスト
9)キャンプサイトの運営
10)やっていいこと、わるいこと
11)キャンピングにおける障害

スリランカはその形からインド洋の真珠と言われており、国土は6万5千平方キロとそれほど大きくありませんが、世界遺産に7箇所も登録されており、ビーチツーリズムからの脱却を図っています。大手外資系の資本が注入された結果、観光収入のほとんどは地元に還元されず、地域資産を犠牲にして「観光貧乏」となりつつある現状を打破すべく、1998年にパリサ氏指導でスリランカエコツーリズム財団(Sri Lanka Ecotourism Foundation)が設立されました。「スリランカにおけるエコツーリズムとは、環境と文化遺産保護のツールとして活用し、地域住民の経済的恩恵を最大限に確約し、真のエコツーリストの期待に応える。」と上座部仏教の教えを基盤に活動をしています。

日本で耳にするエコツーリズムとスリランカのエコツーリズムの根本的な違いは「目的」にあります。発展途上にあるスリランカの社会的問題とは、民族紛争、環境破壊、外貨流出、そして何よりも貧困です。自然が多く残る保護区近辺では特に貧困層が多く居住しており、その人たちの生活の場を観光商品として利用しているにも関わらず、その住民の生活基準向上にあまり貢献していないのです。ガイドやドライバー等の一部の雇用創出はしているものの、観光商品として提供されている地域の使用は制限され、自然の恵みに頼っている住民は更に生活が苦しくなっているのが現状です。

スリランカエコツーリズム財団では、地域住民の視点に立ち、貧困撲滅に社会貢献するエコツーリズムのプログラムを多く産出してきました。同時に国の財産である文化・歴史・自然等を保全・保護し、できる限り持続可能な利用方法に基づく観光商品の開発を働きかける圧力団体として活動しています。


参加者は学生、大学講師、一般市民が中心



FMラジオスリランカ番組DJも応援に駆けつけて頂きました


エコロッジ協会では、スリランカエコツーリズム財団の活動目的と志に賛同し、環境と地域住民に配慮した宿泊施設を増やすため精進する次第です。平日の夜にも関わらず24名もの参加者の皆様、熱心に傾聴して頂きましてありがとうございました。この場を借りて感謝の意をお伝えいたします。(ま

【関連リンク】
スリランカエコツーリズム財団 【http://www.ecotourismsrilanka.net/
Posted by NPOエコロッジ協会 at 18:30 | セミナー(一般) | この記事のURL | コメント(1) | トラックバック(1)
アースガーデン宿泊体験&落ち葉をふみしめて歩くin美山・京都[2007年11月17日(土)]
11月17から18日にかけて、京都府南丹市美山町にある加盟宿泊施設アースガーデンにてパーマカルチャーのワークショップ及び宿泊施設としての環境配慮を実際に施設を歩いて勉強する宿泊体験を行いました。2日目は原生林が多く残る芦生の森を紅葉と落ち葉を楽しみながら歩き、美山の持つ自然の大切さを学びました。


[アースガーデンと宿泊体験参加者]


宿泊体験と芦生の森トレッキングの工程は以下の通り;

■日時  11月17日(土)〜18(日)
▽17日
   14:30 現地集合
   15:00 パーマカルチャー入門講座
   19:00 終日アースガーデンにて会話と食事を楽しみました

▽18日
   07:45 朝食後、パーマカルチャーガーデン案内
   09:00 芦生の森へ移動、「落ち葉をふみしめて歩く」
   15:00 解散

17日
◎ワークショップ◎
京都と兵庫から合計5名が集まった受講生5名はアースガーデン到着後、植月講師によるパーマカルチャー入門講座を受けました。まずはオリエンテーションとしてカードに氏名住所とパーマカルチャーについてどこまでの知識があるかを書き込みました。


[パーマカルチャー入門講座を受講中]


講座内容は以下の通り;
▼パーマカルチャーの基本原則
 1)相互に関連した配置
 2)多機能性
 3)多くの要素による重要機能の維持
 4)効果的なエネルギー計画
 5)生物資源の活用
 6)多様性
 7)エネルギーの循環
 8)パターンの活用
 9)小規模集約システム
10)自然の遷移
11)接縁効果
12)基本的な心構え
コンパニオンプランツリスト、区域計画、高低・斜面の利用、相互関連的位置づけ、ギルド、雑草対策例、都市や郊外住宅でのスペース活用等に関する参考資料も配布されました。

限られた敷地を最大限に活用し、自然の恵みとそのサイクルをうまく利用することで環境に配慮した「食べれる」ガーデン、「四季を通して美しい」ガーデンを持つことができると確信しました。受講後は早速実行してみたいとの声が多く上がっていました。

◎夕食◎
ワークショップ後、施設内の建材や省エネ設備等の説明を受けていると、いいにおいが立ち込めてきました。夕食の時間です。当該施設では敷地内で育つ有機野菜やハーブ、地産地消の食材を極力使われるよう心がけておられます。手の込んだ美味なお料理に参加者は大喜び!

夜は冷え込んできたので、お風呂の後は湯たんぽを配って頂きました。温かいお布団で快眠しました。

18日

◎パーマカルチャーガーデン案内◎
朝食は7時から食べきれないほどの果物、野菜、天然酵母パンを頂き、前日に勉強したパーマカルチャーガーデンを見ました。数え切れない数の植物・野菜・果樹がありましたが、それひとつひとつが目的を持って植えられていると思うとパーマカルチャーの奥深さを感じました。


[ガーデンで説明を受ける参加者]


◎落ち葉をふみしめて歩くin美山◎
午前9時に芦生研究林入口駐車場で集合し、保険に加入、料金の支払い、荷物・服装の確認、注意事項を聞いた後、自然学校の車両にて出発。芦生研究林は研究用途で利用されている森なので、観光用にトレイルは整備されておらず、ぬかるみ歩行や渡河を強いられますが、今回のように少人数でガイドさんが複数ついてこられたことで、安全に、しかも多くの自然の仕組みや森について学ぶことができました。


[木道を歩く参加者ら]


朝から雨が降り始め、昼食後には寒気の影響で山にガスが立ち込み始め、雨も本降りになってきたので少し早めに帰路につきました。催行して頂いた芦生自然学校の皆様にはお世話になりました。また機会があればお願いしたいと考えています。


[冷雨にも負けずに楽しみました]


◎まとめ◎
今回の宿泊体験では美山が持つ自然の豊かさに触れ、実際に自然を楽しめる速度で歩くことでその大切さを体感できました。このような環境で、少しでも負荷軽減に努めた運営をし、地球に配慮した建材を選択し、自然共生を目指す施設にて宿泊体験ができたことは、参加者にとって今後旅行形態を選択するにあたって大きく影響を与えるに違いありません。このような取組みが全国に展開していくことを切に願います。(ま

◎募集内容◎
■集合場所 京都府南丹市美山町自然派カフェ・宿泊 アースガーデン
http://www.earthgarden.jp/
■募集人数:最大7名受付先着順(募集人数を超えた場合でもワークショップ
のみ参加できる場合がありますのでお問い合わせください。)
■募集対象:エコロッジ協会会員または参加後会員入会を考慮して頂ける方
■参加費:宿泊料金8,925円(2食付)ワークショップ2,000円
     18日の自然観察4,000円(保険料込)
※料金は宿泊施設及び自然学校へ直接お支払いください。
催行団体:芦生自然学校
http://www.ashiu.org



Posted by NPOエコロッジ協会 at 14:30 | 宿泊体験 | この記事のURL | コメント(2) | トラックバック(0)
エコロッジ説明会2in札幌[2007年05月22日(火)]
昨年10月に行った「小さな宿屋でも出来る省エネ・エコ化セミナー」in札幌に続く第2回目の説明会は(財)日本ユースホステル協会が行う全国ペアレント研修会の一部として開催されました。北海道ユースホステル協会の事務局がある札幌国際ユースホステルにて「環境に配慮した運営で差別化する宿泊施設のあり方と先進事例」と題してお話させて頂きました。


会場となった札幌国際ユースホステル


説明会の内容は以下の通りです;
 1)増え続ける観光客数
 2)サービスの低下、環境負荷倍増
 3)消え行く「売り物」の自然
 4)ユースホステル+αの時代へ
 5)エコロッジとは?
 6)事例発表1:コスタリカ・ラパ・リオス
 7)事例発表2:モンゴル・スリーキャメルロッジ
 8)認定及び推奨制度導入のメリット
 9)チェックリスト項目説明(89-110)


熱心に聞き入る参加者


増え続ける観光客数・サービスの低下、環境負荷倍増・消え行く「売り物」の自然
特に中国やインドなど巨大成長市場を中心に観光客が増加しています。1995年では5億人以下だった旅行客も2006年で8億4千万を越え、昨年比で4,5%増加しています。一年で3,600万人増加した内、アジア太平洋地域はその3分の1の1,200万人。この増加が継続すると2020年には16億人規模の巨大市場となる予想がされています(出典:UNWTO)

日本に流入する観光者の多くは英語圏外であり、通訳ガイドを必要とするマスツーリズムを後押しすると考えられ、世界遺産等の観光地ではオーバーユースによる人害が懸念されます。後手後手の対応では遅すぎるのが現状です。

同時に富裕層は料金は高くても質の良い個人旅行を求めてくる時代になりつつあります。これから需要を伸ばしてくるマスツーリズムを対象にするか、単価の高い個人旅行客を対象にするかの選択を宿泊産業を含む旅行業界は求められています。エコロッジ協会では当然後者を応援する体制を整えつつあります。

ユースホステル+αの時代へ
ユースホステルの目的は自然の偉大さを知り、自然を愛護し、自然を保護することを薦めるとともに、世界各地の町や村の持つ文化的価値を認識させることによって、青少年の教育を促進することしています。ただ低料金等で選択される客層に変わりはなく、時代と共に稼働率が落ちているのが現状です。多くの道内のユースホステルは自然環境の豊富な立地にあり、自然という資産を守りながら最大限に集客することが望ましいでしょう。またユースホステル特有の国内外のネットワークを活用し、老若男女に対応できるアクティビティーを提供し、古き良き時代に固執しない柔軟な経営戦略を練ることも忘れてはなりません。

「環境に優しいから」だけで集客できるほど日本ではその市場が開拓されていないのが現実です。また、利用客はどの施設がどれ位取組みをしているのかを知る情報も不足していることが一因となっているようです。これらを少しでも円滑化できるように私たちは努力して参ります。

認定及び推奨制度導入のメリット
事例1で紹介したコスタリカのラパ・リオスのオーナールイス氏によると、「認定・推奨制度とは第三機関が‘私たちの取り組みを格付けし、保証する’」として高く評価しています。この施設ではコスタリカ観光局ICTが実施している認証制度CSTの最高ランク5を獲得しています。導入のメリットとしては;
 1)同産業との差別化
 2)自分よがりでない環境配慮の保証
 3)リーダー的な役割を担い、産業を牽引する
 4)定期的チェックによる取り組みの維持及び向上 等とのご指摘を頂きました。

多くの国際規格で認定を受けるには時間・労力・金銭的な面からも関心を抱く宿泊施設は少数にとどまっています。エコロッジ協会では国際規格に準じた推奨・認定制度を安く・分かりやすく・波及効果の高くなるよう長期的視野で導入したいと考えています。その第1段階としてチェックリストを昨年4月に公開しています。

まとめ今回の説明会にはチェックリストのほとんどを実践しているペアレントが複数おられることを確認しました。また北海道ユースホステル協会では道内の加盟施設にチェックリストの配布・回収・集計を行います。結果を開示し、エコロッジ協会の活動に賛同して頂ける施設がありましたら、素晴らしいことだと思っています。ユースホステル+αを付加価値にして新しい顧客をつかみ、自然豊かな北海道にふさわしい宿泊施設として運営されるよう願っています。(ま

2007年9月11-14日にかけてモンゴルのスリーキャメルロッジ視察ツアーを開催する予定です。旅行業法に抵触しないため、個人にてウランバートル集合・解散、全て実費となりますが、関心のある方は事務局にご連絡いただくかホームページをご参照ください。また、無料メーリングリストでもご案内しています。

*関連リンク*
・北海道ユースホステル協会 http://www.youthhostel.or.jp/
・日本ユースホステル協会 http://www.jyh.or.jp/
・コスタリカ・ラパ・リオス http://laparios.com/
・モンゴル・スリーキャメルロッジ http://www.threecamellodge.com/
・UNWTO http://www.world-tourism.org/
・CST http://www.turismo-sostenible.co.cr/
Posted by NPOエコロッジ協会 at 09:30 | エコロッジ出前講座 | この記事のURL | コメント(1) | トラックバック(0)
グローバルエコツーリズム会議inオスロ[2007年05月15日(火)]
5月14日から16日にかけてノルウェーのオスロにて73ヶ国から約450名が集まるエコツーリズムの国際会議に出席し、発表の機会を頂きました。会場はオスロ市を見渡せるHolmenkollen Park Hotel Rica、スキージャンプ場の名で分かる方もおられると思いますが、北欧建築が美しく、地下鉄駅まで歩ける距離にあります。


オープニングにはノルウェーの女王も同席されました


2002年国際エコツーリズム年から5年が経過し、国際エコツーリズム協会(TIES)・国連環境プログラム(UNEP)・エコツーリズムノルウェーが共催した大イベントでは全体会の他に4つの分科会が用意されました。

テーマ1):Ecotourism and Local Sustainable Development
テーマ2):Ecotourism and Nature Conservation
テーマ3):Communication, Education and Global Branding for Ecotourism
テーマ4):Critical Issues and Current Trends in Ecotourism

各テーマを持つ分科会は3日間で5つのサブテーマを設けることで、参加者は最も関心のある会議室へと足を運ぶことができました。ただ残念なのは同時進行している関係でどちらかひとつを選択せねばならないということです。

分科会II.4のモデレーターはエコロッジ協会海外顧問でもあり、エコロッジ建築家のヒテッシュ・メータ氏、もう一人の発表者はノルウェーの建築家及びパーマカルチャーデザイナーのフェデリカ・ミラー氏でした。サブテーマはArchitecture & Landscaping in Ecotourism(エコツーリズムにおける建築と造園)、こちらで"The Latest in Innovative Technologies"(「日本が誇る革新的な技術」:邦題)を紹介しました。分科会会場には宿泊運営者・建築家・NGO関係者等による約50名の参加がありました。


熱心に聞き入る参加者


発表内容は
1)エコロッジ協会の紹介(日本の加盟施設&海外パートナー施設)
2)ハイドロテクト(TOTO社)
3)発電床(速水氏)
4)電気のいらない自動ドア(コスモテック)
5)燃料電池コージェネ(東京ガス・パナソニック)
6)エネルギーマネージメントシステム(EMS)
7)地熱利用空調(ジオパワー)


着物姿での講演は初めて。。


日本ではサステイナブル社会に向けて日々研究者やメーカーの努力で新製品が生み出されています。エコツーリズム産業、特にエコロッジ等の環境に配慮した宿泊産業はこのような情報をいつも探しており、今回も日本の新技術は各国の代表者皆々を圧倒したようです。このような新技術を導入することで宿泊施設には以下のようなメリットがあると考えます。

1) 省エネ、長寿命化、保守管理等を通じて必要経費の削減
2) サステイナブル機器導入による環境保護への貢献
3) 客寄せや環境教育に使う新技術の公開
4) 視察等による集客
5) メーカーへの報告書提出等による設置費優遇

まとめ:革新的な技術もそれを活用する産業がなければ育ちません。またそれが環境に配慮した製品であれば、エコツーリズム事業者はそれを優先して選ぶべきだと考えます。自然環境は「後世からの借り物」という言葉がありますが、それを次の世代に残していくのは私たちの使命です。今ある自然は先祖がその取組をしてきた証ではないでしょうか。やみくもな発展や自然破壊は中止し、持続可能な社会を育成するために、このような機会を通じてさらなる啓蒙活動を国内外で行っていきますので応援よろしくお願いします。(ま

関連リンク:
Global Ecotourism Conference 2007
スケジュールやスピーカーの発表内容をダウンロードできます。
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全国エコツーリズム大会in白川郷[2007年03月04日(日)]
3月2日から4日にかけて開催された全国エコツーリズム大会に参加し、4日の分科会4[エコツーリズムの拠点としての「民宿」を見直そう〜合掌造り囲炉裏談義]のコーディネーター役を務めさせて頂きました。コメンテーターは秋神温泉旅館代表の小林繁氏。


荻町の風景


会場は世界文化遺産飛騨白川郷荻町にある神田家。この合掌造りは江戸後期に石川県の大工により十年の歳月をかけて建造されたと云われており、通常は日中だけに公開されているお屋敷です。このような貴重な建造物にて分科会が行うことができたのはとても光栄に思います。エルニーニョによる暖冬で90歳のおばあちゃんも今まで見たことがないほど雪がなく、地球温暖化をより意識する分科会となりました。

出席者は大会登録者が20名、実際に荻町で民宿を営んでおられる方が7名、その他6名(記録係、役場担当、司会等)の計33名。当協会からは役員は4名が参加しました。

8時45〜9時30分まずは出席者全員に自己紹介を兼ねて以下を答えて頂きました。
1)氏名
2)所属、出身
3)なぜこの分科会に出席したのか
4)分科会の成果としてみたいもの

日本全国津々浦々から来られており、また所属産業も多岐に渡りました。ひとつ全員が疑問に思ったのは今白川郷に年間150万人もの観光客が訪れ、そのほとんどが1時間以内の通過型観光になっていることです。この多くの人が訪問することによる環境、文化、景観等のインパクトは量りかねません。

9時30〜10時
皆さんが分科会に参加された理由と所属が分かった上で、5つのグループに分かれ、民宿の役割は何であるべきか、また現状の問題は何であるかをいろんな見地から協議して頂くことにしました。満足度を上げるには接客する側と接客される側の双方の意見を良く聞くことから始まります。


グループによる協議の様子


これぞ囲炉裏談義!


意見をまとめ、発表の準備中


10時〜10時40分
以下のグループによる発表をまとめました。

グループ1:エコツーリスト
  ・宿屋さんでどんなアクティビティーがあるのかを明確にしらせてほしい。
  ・忙しいのに無理に接客する必要はない。無理したら分かってしまう。

グループ2:宿屋運営者
  ・本当にお客さんが満足して帰られているのか不安。
  ・合掌造りの間取り上、プライバシーの確保ができない。
  ・無理したら続かない。→ここでエコツーリストと意見が一致!
  ・囲炉裏を維持するための薪の調達は骨が折れる仕事。
  ・遺産ブーム前の学生等による長期滞在者が激減。

グループ3:ツーリスト
  ・本当の笑顔(作り笑いでない)が見たい。
  ・地元の食材を楽しみたい。
  ・清潔感も大切。民宿だからということで片付けない。
  ・客との時間をもっと割いてほしい。

グループ4:行政
  ・民宿はエコツーリズムの最前線、拠点である。
  ・お客同士をつなげる場である。
  ・生活の臭いを感じる場である。
  ・万人向けでなく、地元民の意思を反映した客層を呼び込むためのガード(フィルター)の役目を担っている。

グループ5:旅行業者
  ・旅行者、宿泊施設運営者、観光業者の全ての産業について勉強している。
  ・情報発信を業者向け、ユーザー向けに分けてしてほしい。
  ・滞在を促す情報の強化が必要。
  ・現在は合掌造りを見にくるだけのテーマパーク化が問題、通過型を誘引している。

10時40分〜11時
コメンテーターの小林氏から秋神温泉での集客についての取り組みをお話頂き、白川郷で取り組みべき活動についてアドバイスをお願い致しました。また質疑応答の時間を最後に数分取りました。
  ・先人の知恵とロマンを大切にする。
  ・山村文化や遺産の素晴らしさに誇りを持ち、それを学ぶ。
  ・話のきっかけは自分で作り出し、お客様に喜んでもらう。
  ・民宿では「だんな」「主人」と呼ばれるが、その関係は望ましくない。
  ・山中の一軒屋で集客に成功した「氷点下の森」。マイナスの雪をプラスへ。

以上の内容を分科会報告会(全体会)にて発表致しました。囲炉裏が珍しくて集まったと云う訳ではなく、民宿をはじめとした宿泊施設の役割の重要性を認識して参加されたばかりで熱の入った意見交換がなされたと思います。

荻町の民宿の皆さんは、昔のようにゆっくりとした時間の流れの中で長期滞在される方とお話を楽しむことを望んでおられます。完全にツアー会社による薄利多売式のマスツーリズムから、客単価が高く地域文化・景観保護、環境保全の意識が一般的に高いといわれるエコツーリストの集客にこれから取り組んで頂きたいと思います。この分科会で話合われた内容が白川村の観光対策に少しでも持続可能性を考え、民意を反映する機会になったことと期待しています。(ま

関連リンク:
全国エコツーリズム大会in白川郷
岐阜県白川村
秋神温泉旅館
氷点下の森
神田家
分科会報告書PDF(全国エコツーリズム大会in白川郷実行委員会まとめ)
Posted by NPOエコロッジ協会 at 08:45 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
宿泊施設向け研修会in知床羅臼[2007年01月20日(土)]
昨年7月8日に催した宿泊施設向けエコツーリズム研修会inウトロに続き、宿泊施設向け研修会「中小規模の宿泊施設ではじめる省エネ」を羅臼の民宿本間で行いました。土曜の午後という時間帯にも関わらず、熱心な宿泊施設運営者が集り実り多い研修会となりました。


中は人情と暖房であたたかい民宿本間


研修会はアットホームな雰囲気で開始


まずは今話題の映画「不都合の真実」のプレビューを見ていただき、地球温暖化が世界規模で起きていること、その原因は先進国の私達が作っていること、そして知床も温暖化により流氷が着岸しないことになる等可能性についてお話しました。流氷が見えなくなると、冬期集客ができないことによる経済的打撃は避けられず、他人事ではないと理解頂きました。また、省エネすることは環境に優しい心がけを持つことから始まりますが、実際施設運営者にしてみれば、光熱費を浮かせることが経営上最も重要ですので、実際にどのような省エネ行動をするといくら「浮くのか」という具体例をお見せしました。また古い機器を高効率の省エネモデルに買い換える時に有用な省エネカタログの使い方を知って頂きました。

こちらの民宿ではすでに環境問題について出来ることから手がけておられ、環境問題に対する関心の高さが伺われました。特に前回の研修会以来、待機電力カット等による省エネ行動を着実に実践しておられ、光熱費が約1割減ったという嬉しいニュースも聞かれました。単純計算で年間削減額は8万円になります。これで更に省エネができるように投資して頂ければ更なる削減効果が期待できます。

今回は実際の光熱費だけではなく、二酸化炭素の排出量等を以下の項目を入力して算出し、宿屋の経営がどのように環境負荷をかけているのかを数値で分かるように工夫しました。データは請求書の数値(使用量、基本料金)や最も適切であると思われる数値(ゴミ袋)を過去12か月分集めて頂きました。このような貴重なデータを公開されることに同意して頂いた本間様には感謝しております。

1)電力(kwh)
2)上水道(立米)
3)LPガス(立米)
4)ガソリン(リットル)
5)軽油(リットル)
6)ゴミ(45リットル袋)


光熱費別金額


まず光熱費別で見てみると、年間通して最も多いのが給湯・照明・調理用の電力、そして冬季を中心に暖房用の灯油と続きます。金額の約46%を占める電力と約35%の灯油は省エネの効果が出やすいと考えられます。


月別年間光熱費

次に月別で光熱費を比較すると、電気代はお客さんの多い7月から10月が約3割増えますが、その他の月は安定しています。また、冬季1月から4月はお客さんの入り込み数にあまり左右されずに灯油代が著しく高くなっています。(グラフでは給油する必要がなかった3月は少なく表示されています)また除雪用のガソリン代が冬季のみ必要等、季節による光熱費の変化がとても興味深い結果となっています。


光熱費別二酸化炭素排出量


一見すると、料金図との差があまりないように思えますが、灯油のみでは7%UPしています。二酸化炭素に換算する係数が大きいことに起因しており、灯油での暖房に依存するのは環境に優しいとは言えないことが伺えます。また北海道では化石燃料による発電の依存度は全国平均より高く、また家庭用エネルギー消費原単位では5割増し以上となっています。将来の資源制約を考えると、脆弱なエネルギー構造となっており、道内でのこれからの省エネ効果に期待したいところです。

年間を通してこちらの民宿が排出する二酸化炭素は約45トン、最も少ない6月で1.6トン、最多の2月は約4倍の6トンとなっています。寒帯林での二酸化炭素吸収量は1ヘクタールで22トンですから、炭素中立になるのに約2ヘクタール分の森林が必要です。樹高2メートルまでの落葉広葉樹高木・まつ類だと3,462本の植林が必要という結果になりました。(出典:樹木における二酸化炭素吸収量の算出法)
同様の結果がノーリツさんのウェブサイトでも算出できます。

施設内(客室、浴場、トイレ、厨房、居間等)では、省エネ効果が上がりそうな機器を中心に参加者の皆さんと見てまわりました。実際に省エネ効果が既に出ているので関心は高かったように思います。経済面での検討が必要ですが、更に環境に優く光熱費が安くなるために以下のご提案をさせて頂きました。

・太陽光・太陽熱などの再生可能エネルギーによる暖房、給湯への切り替え
・夜間電気料金への切り替え(エコキュート等)
・新しく高効率の冷凍冷蔵庫、業務用冷凍庫への買い替え

知床は世界遺産効果による観光客の急増により、環境負荷の増大から当分の間逃れることはできません。目をつぶることはできても、それを解決することにはならないでしょう。エコツーリズムを推進するのであれば、官民一体となり、環境に配慮した地域ぐるみの活動が欠かせません。エコツアーだけではなく、宿泊産業、交通機関が一丸となりはじめてエコツーリズムと言えるのです。観光業だけではなく、それを支える一次産業、また地域住民に幅広い還元がなければなかなか簡単には進みませんが、出来るところから着手する姿勢が大切だと思います。

知床羅臼旅館組合の加盟施設の皆様をはじめ、これから更に環境意識の高い宿泊施設が増えていくことを願っています。この度は研修会の場を提供して頂きありがとうございました。ウェブサイトにも環境に対する取り組みの表示をされることを願っています。(ま

リンク:民宿本間
Posted by NPOエコロッジ協会 at 13:00 | エコロッジ出前講座 | この記事のURL | コメント(1) | トラックバック(0)
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