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畑つきエコアパートLOCO
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3.11後の世界に思うこと [2011年04月23日(Sat)]
昨日、関西から古い友人が訪ねてきて、食事をしました。
色々な話をしたのですが、やはり震災のことも話題に上がりました。
「3.11前の世界と、3.11後の世界はまったく別物。今は変化のタイムラグの真っただ中にある」
そんな意見でした。
私も同感で、娘の2歳の誕生日は震災の直後だったのですが、そのとき、
「娘が1歳だった時代と、2歳以降の時代は全く別の世界になる」
と思ったものです。

省エネについても色々と話しました。エネルギーの話題、福島原発については、東京では他人事ではない問題となり、妻やエコアパのみなさんは
「原発あり得ない」
と話しています。
ただ、私自身は、モヤモヤしていました。
「あり得ない」エネルギーの恩恵を受けて生活をしている中で、脱原発という選択が、日本経済にもたらす影響、雇用や企業の海外流出、効率的なエネルギーを放棄することによる競争力の低下に大きな影響をもたらすこととつながったとき、それでも捨てると毅然と言えるのか。原発関連の利権構造を変えるだけの意思がこの社会にあるのか。この震災から学び、消費行動を変え、失業率上昇を受け入れ、経済収縮を甘受するだけの哲学を持ち得るのか、などなど。
熱しやすい情緒的な性格である自分自身を冷ますには、少々時間がかかりそうであり、友人も同じでした。

ただ、話をしているうち、ふたつのことが頭をよぎり、頭が若干すっきりとしました。
ひとつは、娘が私の年になって子どもができたとき、3.11についてどう話すのか。
もうひとつは、10年以上前日本全国の巨樹の旅をして回っていた時のこと。
つまり、私のエネルギーを考える視点・モノサシが四半期的な経済活動を中心に見ていたのに対し、別のモノサシ、命という視点や、30年、100年、1000年単位でみていく視点がある、ということです。

今回の原子力災害は、土と海を汚染しました。
土と海は、生命を生み出す源であり、私たちは土と海から生まれた他の生命を食べて生きています。命の循環の輪に汚染が入り込み、それが数十年続くと予想されます。魚、野菜が汚染されただけでなく、そこに営む人々の暮らし、歴史、文化が断ち切られました。そしてその循環の輪の中にいる私たちも逃れることはできません。汚染と共に生きなくてはなりません。
もう10年以上前の話ですが、日本全国の巨樹を描き歩いたときの最大の学びは
「命の循環の中で自分が生かされている」
でした。今日・明日・1ヶ月1年という時間とは別に流れている、悠久の時間の流れに対峙した中での学びでした。
その学びからすると、命の循環が汚染される可能性のあるエネルギーを、経済活動の軸に据えることは、持続可能性の観点から無理があると言えるでしょう。
原子力エネルギーは効率的で代替不可能なエネルギーではありますが、命の循環を将来的に脅かすパンドラの箱でもあったことが、今回証明されたのです。
エネルギー転換は容易ではありません。でも可能性があることを証明するために、エコアパートプロジェクトは始まったのです。
時間はかかるかもしれないけれど、命の循環>経済というモノサシを持って「3.11後」の世界を生きていきたいと思いました。
娘が私の年になって孫ができたら、それが自分の学びであったと孫に伝えたいものです。