100年持つ家 [2006年08月21日(Mon)]
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「本当はさあ、家なんかもっと長く持つようなつくりにしないとダメなんだよね」
出来上がった第一デザイン案をもとに打ち合わせを終えた後、焼き鳥屋名物の「特皮(とくがわ)」を食べながら言ったのは工務店の大森さん。 「確かに、外壁とか風呂とか電気設備とかは10年・20年で変えなきゃいけないものもあるけれど、パーツだけを交換できるようにして、躯体自体は長持ちさせなきゃダメだ。まあ、それで俺らは食っているところはあるんだけども、ゴミの問題もそうだし、その世代ごとに家を建ててたら家を建てるために働かなくちゃいけなくなる」 施工のプロがこういう認識でいるのはなんとも心強い。 実は、その考え方は経済問題においても、環境問題についても核心をついている考え方だ。 『サステナ・ラボ』のあだなおさんは、フローからストックへという記事でこんなことを書いている。 以下、青字部分引用 日本の住宅の平均寿命が30年なのに対して欧米はおおおむね3倍、イギリスに至っては平均で141年!です。日本では世代毎に一軒の家を丸々負担しなければいけませんが、ヨーロッパでは数世代にわたって負担すればいいのです。 これは言ってみれば、日本が「使い捨て」型、つまりは資源を大量に消費するフロー型の国だからです。ヨーロッパのように、家も、家具も、車も、電化製品も、修理したりしながら大事に使えば、つまり資産を大切にするストック型の社会にすれば、生活コストはずっと下がり、生活にゆとりが出てくるはずです。 30年とは住宅の資産価値評価からでた数字ですが、それを差し引いても最近の住宅の設計は「使い捨て」タイプになっているため、ヨーロッパ人が収入をゆとりにつかう割合に比べ、日本人は住宅に多くを注ぐ結果、働いているのに豊かになれないという構図ができているという。 湿気・地震など環境が違うとはいえ、確かにあちらはDIYも盛んで、住宅のメンテを自分たちで細かくしながら、住宅を大切にし長持ちさせている努力が伺える。 「100年かけて育てた木を使えば、建物は100年持つ」 宮大工さんなどは、そういう誇りを持って建築をしていたことを考えれば、「安かろう・悪かろう」という考え方を住宅に持ち込むと、長期にわたり悪質なストックを社会に残すことになりかねない。 また、解体した住まいは「産業廃棄物」になる。ガラス、鉄、樹脂、木、コンクリート、タイルなど様々な素材が混ざった厄介な存在だ。 2002年に「建築リサイクル法」が施行されてから、これらを一気に機械で壊す「ミンチ解体」が禁止され、木材、アスファルト、コンクリートの3種については再資源化されることが義務付けられた。 しかし実際には木材の表面に釘が残っていたり、様々なものが付着していて、なかなかリサイクルがすすまず、埋め立てに回されるケースも少なくないという。 新品の住まいも、いずれは「廃棄物」になるということも頭に入れておく必要がある。 しっかりした躯体を作ると同時に、パーツ交換などメンテナンスがしやすい設計をし、家を壊すときもなるべくリサイクルできるように、作る前の設計することが重要になる。 |



