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畑つきエコアパートLOCO
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広がりある「エコ」な設計とは? [2006年08月06日(日)]


このアパートのテーマはもちろん「エコ」なわけだが、エコの範囲は建物の技術的な機能のみに収まらない。

建物がエコであるなら、技術的な側面のみの取捨選択すればいいわけだが、実際問題としてそれが住む人のライフスタイルに影響を与えられるどうかは別の問題だ。
大切なのは、そこに住む人が、建物の機能を活かした生活様式を実現し、その生活様式が建物外部へも広げていけるかどうかだ。
したがって今回のエコの範囲は、

「住まい手がエコライフを充実できるような仕掛けをどう準備するか」

になる。

良質なストックが良質なライフスタイルを実現し、良質なライフスタイルが、良質なコミュニティを形成し、良質なコミュニティがあらたな環境価値を創造していくようなサイクルの実現をイメージしている。

つまり、『建物』と『住まい手』の関係だけで完結するのではなく、いかにそこから『場外乱闘していくような仕掛け』を作れるかがテーマである。

例えば、エアコンを極力使わない設計は、経済的な負担や健康面で住まい手のメリットになるわけだが、室外機から温風が出ないために周辺住宅の気温上昇の抑制にもなるわけだ(ちょっと大げさだが)。

夏の建物を冷やす仕掛けの手法として植物による壁面緑化があるが、さらにそこから一歩踏み込むと、例えば西日除けとして設置する樹木を果樹にすることで、秋に収穫した果実を隣人と分け合うことでコミュニケーションを促すきっかけ作りにもなる。
近隣同士のコミュニケーションが良質であれば、それはもっとも効果的な防犯機能となる。

「広がりあるエコの設計は防犯機能も備える」

という展開は

「風が吹けば桶屋が儲かる」

と同じバタフライエフェクトの理屈だ。


このように建物のデザインだけでなく、家から庭に、庭からご近所に、ご近所から地域へといった具合に、住まい手の生活環境が広がりある良質なものとなるようなデザインを「エコアパートのデザイン」として実現できないだろうかと考えている。

このデザインの完成には、住宅そのものだけでなく、住まい手の意識も重要になってくる。
ご近所付き合いを望まない住まい手には合わない物件かもしれない。

もちろん、近隣との付き合いなどはごくプライベートな問題で、強制的なものであってはならない。ただ、一世帯がエコに取り組むより、グループで取り組んだほうがインパクトは大きいわけだから、ある程度問題意識がある住まい手というターゲットを絞る提案となるだろう。問題は、それが作り手の一方的な押し付けではなく、住まい手にとって楽しい、心地よい、無理がないデザインであるべきだ。

間取りのデザインを重視するアパートはどこにでもあるが、住まい手の生活様式や、建物の外部との連携をデザインしたアパートというのは、デザインの範囲をどこまで広げるのかという難しさがある。
そして、それはこのプロジェクトの大きなポイントでもある。
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