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コンプガチャ規制への意見です [2012年06月13日(Wed)]
前回ソーシャルゲームと規制の話をここに書いたのは3月だったのですね。以降、いろんな動きがあり過ぎて取り上げる余裕がなかったのですが、消費者庁のパブコメ期限(6/18)が近づいているので、このへんで一度、自分の考えを整理しておきたいと思います。

4月5月は、「子供が親のカードでたっぷり使い込んだ」問題を中心に、様々なメディアが取材に来られ、トラブル実態を誰よりも知っている原田は追いかけ回されていました。中にはゲームの仕組みを何も知らないままコンタクトしてくる記者さんもいて、このクソ忙しいのに、「ガチャというのは・・・」と一から講義する羽目に。後追いで取材するにしても、最低限の予習をしてから来て欲しいものです。その中でダイヤモンドオンラインの記事は十分な準備に基づき、丁寧に取材して書かれていたと思います(リンクは取材協力させて頂いた中編です。前後編も併せてご覧ください。この連載の前には物議を醸した記事もありましたねw)。

その後、ソーシャルゲームプラットフォーム各社が子供の利用制限やRMT規制強化を次々と打ち出し、自主規制が少し動き出したところで迎えたゴールデンウィーク。終盤の読売新聞のリーク記事で、また大騒ぎになってしまいました。5月中旬、インターネット消費者取引連絡会や長官記者会見での予告を経て、消費者庁が「コンプリートガチャは従来から禁止されていた”絵合わせ”に当たる」との見解を出し、運用基準改正案がパブコメにかけられました。

私としては、ここまでのプロセスや方法論に若干の疑問は持ちつつも、消費者庁の結論に文句はなく、絡み合う複数の課題に部分的な解決が得られた、と認識しておりました。

しかし、これは自分でゲームをやらない(たぶん一生やらないw)私の浅はかさ。記者さんを責められません。よくよく読むと、運用基準がその通りに改正されると、本来規制する必要のない(規制しようなどと誰も思わないまま何年もやってきた)リアルのカードゲームなども影響を受けてしまうことが(M先生の実践的取組みのおかげで)だんだんとわかってきたのです。

ソーシャルゲームプラットフォーム6社による連絡協議会では、今回禁止されたコンプガチャと似たような仕組みがどこまでダメと言われるのか、疑心暗鬼を抱えたまま、消費者庁の基準とぴったり重なるガイドラインを出されました。4月5月の一連の取組みによって、ソーシャルゲームに関する消費者相談の傾向がどう変化したか。ECネットワークでも、その効果を分析してみたいと思っています。

さて、ここからは、私が個人名でパブコメを出そうと思っている内容です。今回、何故、消費者庁がコンプガチャの絵合わせ該当性を表明するに至ったかと言えば、「欺瞞的で(子供の)射幸心を煽る」えげつない誘引の仕方を規制する社会的必要性が高まったから、と理解しています。
そうであれば、欺瞞的で射幸心を煽るものでなければ、文言上、”絵合わせ”に該当しても規制する必要はないはずです。逆に、絵合わせに該当しなくても、規制すべきところは残っています。

実際、最近は、「二以上の」とか「異なる種類の」の部分で規制を回避しようとしているとしか思えないガチャがいろいろ出てきて、原田は脱力しています。規制の趣旨が徹底されていれば、自ずと自主規制の必要性も明らかになってくると思うのですが。。

制限告示(懸賞による景品類の提供に関する事項の制限)の考え方では、”絵合わせ”という方法自体がえげつない、と決めてしまっているので、文言上は該当するけどえげつなくないものというのは理論上あり得ず、下図のような考え方(稚拙な絵ですみません)は、技術的にはなかなか難しいかも知れません。が、そこをなんとか検討して頂きたく、意見を出そうと思います。

更に、欺瞞性の度合いに合わせて絵合わせの定義というかカバー範囲が伸びたり縮んだりするのはどうかと思うので、典型的なものだけを対象とし、カバー範囲は最小限に絞りこんだ方が良いのではないかなーと私は思います。
規制範囲.jpg

欺瞞性や射幸性を薄めることができるのは、提供方法もさることながら、どんな「表示」をしているかが重要です。事業者が創意工夫して適正な表示をするインセンティブを持てるような規制の在り方が良いなと思う次第です。

Posted by 沢田 登志子 at 13:42 | 沢田登志子 | この記事のURL | トラックバック(0)
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