今更ですが消費者庁研究会の報告
[2010年09月24日(Fri)]
10日も前の話ですみません。9月14日、消費者庁インターネット消費者取引研究会の第2回会合が開催されました。配布資料は既に消費者庁のサイトに掲載されています。
http://www.caa.go.jp/adjustments/index_6.html
今回も、いちはやく江口秀治さんがブログで傍聴記をまとめてくださいました。公式版議事録よりも詳しく、資料へのリンクや発言者名もあってリアルなのでお薦めです。
前半
http://blog.hideharus.com/pcnet/2010/09/20100914-b2e9.html
後半
http://blog.hideharus.com/pcnet/2010/09/20100914-56a4.html
今回のテーマは、「事業者の対応状況」ということでした。江口さんのメモで雰囲気は掴んでいただけると思います。事業者サイド4者のプレゼンの後、後半の議論タイムでは、3つの話が錯綜していました。
(1)は、楽天・ヤフーに対する更なる要望。「電話対応しない」というのが最大の問題のようです。
(2)は、新興のネットサービスの振る舞いに対する不満。会員登録手続きの途中でクレジットカード番号を入力させ、会員登録を最後まで行わなかったにも関わらず会費の引き落としがされる、といったケース。
(3)は、ヤフーや楽天以外の場で活躍(?)する詐欺的事業者の問題・・・これは殆ど盛り上がりませんでしたがw。
ここからは、私の感想と意見です。(1)の問題は、確かに問題が全くないとは思いませんが、こういった研究会の場で議論する話かどうか。ヤフーや楽天には、それぞれのユーザーが文句や要望を(個別にでもまとまってでも)言えば良いし、相談現場からの要請も、ルートは既にできているのだから直接伝えれば良いだけでは?と思います。
むしろ(2)や(3)の問題について、それぞれの主体(政府、事業者、消費者団体、相談機関、有識者etc.)が「市場の健全化という共通の目的に向けて、自分達はどんな形で貢献できるか」を自ら提案し、足りないところを検討する方が建設的と思うのです。
こういった場では、事業者サイドvs.消費者サイドという対立構造に陥ってしまいがちですが(今回も一瞬そんな雰囲気になりかかって、あ〜あ、と思いましたが)、それでは何も解決しません。問題は、この研究会の構成員以外のところで発生しているのです。
(2)の問題については、奇しくも齊藤先生と別所さんが同じことを仰っていましたが、悪気があって(騙そうと思って)やってる訳ではなく、技術先行のベンチャー企業だったり、契約や消費者保護についての知識がなかったりするために起きているように思います。実際にそういったサービスを提供されている方とお話するとよくわかります。
外資系の場合は、そこに商慣習や常識の違いが加わって更にややこしくなり、おまけにカスタマーサポートが十分に機能しない(電話が通じない・日本語が通じない)ことも多いので、消費者の不満と不信感が余計に高まり、相談現場からはいつのまにか悪徳業者のレッテルを貼られ・・・という構図ですね。
でも、行方をくらましている訳でも、そのスジのお兄さんに凄まれる訳でもなく、指摘すれば改善が図られ、登録が簡単な代わりに解約にはすぐに応じる、といった行動も見られるところですから、本当の悪徳業者とは分けて考えて欲しいと思います。
私としては、最も優先度が高く、関係者が一丸となって取り組むべき事は、悪意を持って市場に参入してくる輩をどうやって排除し、消費者が軽々に騙されないようにするか、騙されてしまった場合にどのように救済するか、ではないかと思っています。次回10月14日は、法執行がテーマになるとのことです。期待しています。
http://www.caa.go.jp/adjustments/index_6.html
今回も、いちはやく江口秀治さんがブログで傍聴記をまとめてくださいました。公式版議事録よりも詳しく、資料へのリンクや発言者名もあってリアルなのでお薦めです。
前半
http://blog.hideharus.com/pcnet/2010/09/20100914-b2e9.html
後半
http://blog.hideharus.com/pcnet/2010/09/20100914-56a4.html
今回のテーマは、「事業者の対応状況」ということでした。江口さんのメモで雰囲気は掴んでいただけると思います。事業者サイド4者のプレゼンの後、後半の議論タイムでは、3つの話が錯綜していました。
(1)は、楽天・ヤフーに対する更なる要望。「電話対応しない」というのが最大の問題のようです。
(2)は、新興のネットサービスの振る舞いに対する不満。会員登録手続きの途中でクレジットカード番号を入力させ、会員登録を最後まで行わなかったにも関わらず会費の引き落としがされる、といったケース。
(3)は、ヤフーや楽天以外の場で活躍(?)する詐欺的事業者の問題・・・これは殆ど盛り上がりませんでしたがw。
ここからは、私の感想と意見です。(1)の問題は、確かに問題が全くないとは思いませんが、こういった研究会の場で議論する話かどうか。ヤフーや楽天には、それぞれのユーザーが文句や要望を(個別にでもまとまってでも)言えば良いし、相談現場からの要請も、ルートは既にできているのだから直接伝えれば良いだけでは?と思います。
むしろ(2)や(3)の問題について、それぞれの主体(政府、事業者、消費者団体、相談機関、有識者etc.)が「市場の健全化という共通の目的に向けて、自分達はどんな形で貢献できるか」を自ら提案し、足りないところを検討する方が建設的と思うのです。
こういった場では、事業者サイドvs.消費者サイドという対立構造に陥ってしまいがちですが(今回も一瞬そんな雰囲気になりかかって、あ〜あ、と思いましたが)、それでは何も解決しません。問題は、この研究会の構成員以外のところで発生しているのです。
(2)の問題については、奇しくも齊藤先生と別所さんが同じことを仰っていましたが、悪気があって(騙そうと思って)やってる訳ではなく、技術先行のベンチャー企業だったり、契約や消費者保護についての知識がなかったりするために起きているように思います。実際にそういったサービスを提供されている方とお話するとよくわかります。
外資系の場合は、そこに商慣習や常識の違いが加わって更にややこしくなり、おまけにカスタマーサポートが十分に機能しない(電話が通じない・日本語が通じない)ことも多いので、消費者の不満と不信感が余計に高まり、相談現場からはいつのまにか悪徳業者のレッテルを貼られ・・・という構図ですね。
でも、行方をくらましている訳でも、そのスジのお兄さんに凄まれる訳でもなく、指摘すれば改善が図られ、登録が簡単な代わりに解約にはすぐに応じる、といった行動も見られるところですから、本当の悪徳業者とは分けて考えて欲しいと思います。
私としては、最も優先度が高く、関係者が一丸となって取り組むべき事は、悪意を持って市場に参入してくる輩をどうやって排除し、消費者が軽々に騙されないようにするか、騙されてしまった場合にどのように救済するか、ではないかと思っています。次回10月14日は、法執行がテーマになるとのことです。期待しています。