• もっと見る
<< 2023年12月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
カテゴリアーカイブ
最新記事
ニュースレターVol.29 [2013年12月10日(Tue)]
DV基金の活動も、皆様のおかげで10年を経ました。社会構造的な問題でもあるDVに対し、DV基金はできる限りの活動を継続して行く所存です。これからも応援よろしくお願いいたします。昨今、離婚する夫婦は増加の一途。関心が高まる面会交流の課題を踏まえ、
山口恵美子先生による講演“子どもが主人公の面会交流”を開催しました。
                     
探 検 隊 理事長 渥 美 雅 子 「僕たちは探検隊みたいだね。離婚という、日本ではまだ未知の領域を探検するために、それぞれの役をしているの」離婚後母親に引き取られた子どもが父親に会いに行く時、子どもがふと漏らしたひとこと。小学校6年生の男児が卒業式にスーツを着ることになる、その時ネクタイを結ぶ、そのネクタイの結び方を「パパに教えてもらおうね」と母親は子どもを送り出す。何と賢い母親だろう。ネクタイを買ったとき売り場の店員に聞けばわかることだ。それをわざわざパパに教えてもらおうね、という口実を作り、パパの出番を作り、パパに花を持たせて送り出す。こんな賢い母親なら子どもは父親の居ないハンディなど感じることなく成長するだろう。
 これは小説家の干刈あがたさんが書いた「ウオッホ探検隊」に出てくる一場面である。この小説は1983年の作だ。それから30年が経つ。だが30年経っても面会交流はまだ探検隊の領域だ。
 そういえば今年「そして父になる」という映画が話題になっている。是枝裕和監督の作品だ。病院で取り違えられたまま6年間育てた子ども、この子をどうするか、生みの親に戻すか、それとも・・・・。片や東京のド真中で優雅に暮らすエリートサラリーマン、片や地方都市で猥雑に暮らす電気工事屋。子どもにとってどちらの親が親しみやすいか。映画の最後の方で迎えに来たエリートサラリーマンの父親に向かって子どもは叫ぶ「パパなんかパパじゃない!」その場面が印象的だ。家族とは何か、是枝監督は見る者に鋭く問いかける。ひとつだけ答えをあげれば、それは決して血の繋がりではない、ということだ。日々作っていくものである。それを暴力で壊しにかかったのでは何にもならない。家族とは何か、どうやって作っていけばいいか、それをDVという谷間からあるいは離婚という谷間から探検に出かけてみるのもまた大事な試みであろう。

講演会【子どもが主人公の面会交流】
今、関心の強さを感じる盛況ぶりでした。

平成25年10月5日。京葉銀行文化プラザの欅の間にて、120余名の参加者を得て、講師:山口恵美子先生(家庭問題情報センター面会交流援助部長)による“子どもが主人公の面会交流”の講演会が開催された。世界は共同親権が多いというが、アメリカの中でもニューヨーク州だけは片親親権、どちらの制度がいいのか、そんなことは今日は別問題で・・・と先生は語りだした。
離婚したから会わない、もう再婚したから会わない、再婚相手に子どもができたから会わない。離婚後も、その子どもにとっての両親は、一生涯 父親と母親である。
離婚後、テレビのホームドラマから目を背ける子ども。孫に会いたいと思う祖父母。前の伴侶との子どもに養育費は出しても会うのはやめてほしいという再婚相手。様々な思いがそれぞれの立場で錯綜する。
実際には困難も多いが、当事者はもちろんのこと、祖父母も再婚相手も皆が、子どもの身になって、この問題を考えながら進む必要がある。
そのためには、面会交流の条件設定や守るべきマナーもあると感じる。子どもが「会いたい」と言った時には「会ってくれば!」というだけでは不十分で、子どものために段取りをつけて見守ってあげることが必要だ。1年に1度の面会で、子どもの一般的な成長も考えずに喜ぶはずのない贈物をする。久々に会うのに親の感情だけでハグをし、しかもニコチンの臭いをぷんぷんさせている。その時、子どもは何を感じるのだろう。久々に会う親がやさしく思えて、子どもが突然泊まりたいと言い出したら、
今日は帰りなさいという勇気があるだろうか。
激しく衝突して別れた夫婦であっても、子どものために「自分も悪かった」と自己成長しながら面会交流に臨む努力はできるはず。
面会交流の支援に携わる山口先生は、お父さんのため、またはお母さんのために手を貸すことはしません、とはっきり述べられた。子どもと同居の親も別居の親も 多くのケースを担当している支援者の力も借りながら すすめていくと、子どもが本心を語りだして、限られた時間が実のある時間になる。進んでやりたいと思う支援では決してないが、そんな風に家族の成長を見届けられたら、支援者も喜びを感じることができるだろう。子どもは 安心安全で、穏やかな生活を好む。会場で隣に座った中高年の夫婦が、講師のひと言ひと言に、二人で大きく頷きながら聞き入っている様子が印象的だった。親の離婚を経験する子どもの困難を考え、いかにそれを乗り越えて心豊かに育っていくか、まわりの大人は知恵を出し合わなければならないと感じた。(松本)

千葉県に
ワンストップ性暴力被害者支援センターを!
             理事 岡 嶋 祐 子
         国立医療機構センター千葉・産婦人科

内閣府は、第2次犯罪被害者等基本計画(以下「第2次基本計画」という)の策定にあたり、平成21年9月から11月までの間、犯罪被害者団体および犯罪被害者支援団体から、第2次基本計画に盛り込むべき施策について要望を聴取した。その要望の中には、性犯罪被害者のためのワンストップ支援センターに関するものがあった。これらの要望を踏まえ、平成23年3月25日第2次基本計画が閣議決定された。第2次基本計画ではワンストップ支援センターの設置促進の施策が複数盛り込まれている。それから、2年余りを経て、千葉県でもようやく多機関連携によるワンストップ支援センター設置の動きが千葉大学精神科の清水栄司教授を中心として具体化してきた。
 平成25年9月17日に第1回千葉性暴力トラウマフォーラムが千葉大学猪鼻キャンパス内の薬学120周年記念講堂にて行われた。フォーラム企画委員の一人として、筆者らは去る6月30日に大阪府松原市の性暴力救援センター・大阪(SACHICO)に見学に行き、医療機関が中心ではあるものの相談員や心理カウンセラーなどの支援員、医師、法医学者、弁護士、警察、児童相談所職員、民間支援団体などの多機関連携が支援成功の要となることを強く認識させられた。このためフォーラムでは特別講演としてSACHICOの支援員である谷田寿美江氏、一般講演で当基金の渥美雅子先生、民間支援団体Saya-Saya代表の松本和子氏に基調講演をしていただいた。その後、パネルデイスカッションを上記講演者を含めて行われ、ワンストップセンター設立のために多職種それぞれの立場の違いを超えて連携していくことを確認した。主催者だけでなく、聴衆参加者も警察、検察、千葉犯罪被害者支援センター、医師、看護師、心理療法士、一般と多岐にわたっていたが、最後の質疑応答の時間に、被害経験のある一般参加者から被害に会って、警察、病院、弁護士事務所、裁判所などあちこちに足を運ばなければならなかった経験を話され、「ぜひともワンストップセンターを千葉にも作ってください」と言われたことが心に残った。
 9月22日には東京都のまつしま病院にて第1回性暴力救援センター全国連絡会が開催され、上記フォーラム主催者5名で千葉県グループとして参加した。ワンストップセンターを作っているあるいは作ろうとしている北海道から沖縄まで全国から19団体が集結した。議論自体ももちろんであるが、全国各地からの参加者とメルアドを交換できたことが有意義であった。
 DV無料相談
毎週月曜  午後2時から4時半
TEL 043−441−6014
NPO法人DV被害者支援活動促進のための基金
 

2013年度資金支援団体です20万円  NPO法人アーシャ   PC、携帯電話費用
20万円  NPO法人 女性ネットSaya-Saya ステップハウス用自転車
Posted by DV基金 at 11:14
この記事のURL
https://blog.canpan.info/dvkikinn/archive/16
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました
 
当法人について

当法人は2014年7月23日に認定NPO法人になりました。
プロフィール

NPO法人DV被害者支援活動促進のための基金さんの画像
電話相談

当法人では、DV無料相談を行っています。
毎週月曜日
午後2時〜午後4時30分
秘密厳守

043-441-6014

必要に応じて弁護士が相談に応じます。
リンク集
https://blog.canpan.info/dvkikinn/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/dvkikinn/index2_0.xml