減らぬ自殺 県弁護士会が初シンポ
[2010年03月21日(Sun)]
2010(平成22)年03月21日(日)
大分合同新聞
ホーム>大分県内のニュース>2010年03月21日(日)
減らぬ自殺 県弁護士会が初シンポ
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2010_126912637098.html
自殺対策について意見を交わすパネリスト
=20日午後、大分市の県総合社会福祉会館
国内の年間自殺者は1998年から12年連続で3万人を超え、
県内でも300人前後の高い水準で推移している。
このような状況を受け、県弁護士会は関係機関と連携を深め、
自殺対策について考えようと20日、
大分市の県総合社会福祉会館で、初めてのシンポジウムを開いた。
警察庁によると2009年の全国の自殺者は3万2,753人。
県内は332人で前年より29人多い。
76%が男性で、健康や経済上の理由が主な原因とされる。
県弁護士会は
「弁護士は多重債務に苦しむ人など、
自殺の恐れが高い人から相談を受ける機会が多いが、
対策が不十分」
として、昨年8月に「貧困と人権に関する委員会」を新設した。
シンポジウムには約70人が参加した。
長崎県などで活動するNPO法人
「自死遺族支援ネットワークRe」の山口和浩代表が基調講演。
「自殺はさまざまな問題で追い込まれた末の死。
社会問題としてとらえ、
相談できる環境を整えることが大事だ」
と主張。
父親を自殺で亡くした経験を語り
「毎年14万人が自死遺族となり、
その4人に1人は『自分も死にたい』
と追い詰められている」
と訴えた。
県自殺対策連絡協議会長で、大分大学医学部の寺尾 岳教授は、
うつ病から自殺に至るケースが多いとし
「最近の研究では、うつ病の原因は
脳細胞の栄養不足と考えられている。
坑うつ薬で栄養分を増やすことができる」
と説明した。
この後、「治療・相談現場における自殺対策」をテーマに
4人がパネルディスカッション。
大分財務事務所多重債務相談窓口の村上美佳子相談員は
「貧困や経済的に追い詰められた人からの相談が多い。
自己破産してもその後の生活が成り立たず、
自殺を考える人もいる」
として、背景にある厳しい経済状況を指摘。
山口代表は
「自殺対策の窓口にたどり着きながらも苦しんでいる人を、
どうやって救うかがこれからの課題」
と述べた。
大分合同新聞 2010年03月21日(日)08時04分
大分合同新聞
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減らぬ自殺 県弁護士会が初シンポ
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2010_126912637098.html
自殺対策について意見を交わすパネリスト
=20日午後、大分市の県総合社会福祉会館
国内の年間自殺者は1998年から12年連続で3万人を超え、
県内でも300人前後の高い水準で推移している。
このような状況を受け、県弁護士会は関係機関と連携を深め、
自殺対策について考えようと20日、
大分市の県総合社会福祉会館で、初めてのシンポジウムを開いた。
警察庁によると2009年の全国の自殺者は3万2,753人。
県内は332人で前年より29人多い。
76%が男性で、健康や経済上の理由が主な原因とされる。
県弁護士会は
「弁護士は多重債務に苦しむ人など、
自殺の恐れが高い人から相談を受ける機会が多いが、
対策が不十分」
として、昨年8月に「貧困と人権に関する委員会」を新設した。
シンポジウムには約70人が参加した。
長崎県などで活動するNPO法人
「自死遺族支援ネットワークRe」の山口和浩代表が基調講演。
「自殺はさまざまな問題で追い込まれた末の死。
社会問題としてとらえ、
相談できる環境を整えることが大事だ」
と主張。
父親を自殺で亡くした経験を語り
「毎年14万人が自死遺族となり、
その4人に1人は『自分も死にたい』
と追い詰められている」
と訴えた。
県自殺対策連絡協議会長で、大分大学医学部の寺尾 岳教授は、
うつ病から自殺に至るケースが多いとし
「最近の研究では、うつ病の原因は
脳細胞の栄養不足と考えられている。
坑うつ薬で栄養分を増やすことができる」
と説明した。
この後、「治療・相談現場における自殺対策」をテーマに
4人がパネルディスカッション。
大分財務事務所多重債務相談窓口の村上美佳子相談員は
「貧困や経済的に追い詰められた人からの相談が多い。
自己破産してもその後の生活が成り立たず、
自殺を考える人もいる」
として、背景にある厳しい経済状況を指摘。
山口代表は
「自殺対策の窓口にたどり着きながらも苦しんでいる人を、
どうやって救うかがこれからの課題」
と述べた。
大分合同新聞 2010年03月21日(日)08時04分