新宿発、尊厳を守る在宅ケアとは(医療介護CBニュース)
[2008年11月11日(火)]
先日、映画『おくりびと』を観て、感銘を受けた。
たとえ自分がどういった最期を迎えたとしても、
尊厳ある取り扱いをしていただきたいものだ。
都会のど真ん中でも、田舎の外れであっても、
住み慣れた土地で、信頼している家族や知人、
医療スタッフなどに看取りをお願いできたならばありがたい。
●
そういえば、「宮崎生と死を考える会」のみなさまには、
延岡市に住んでいるときに「カウンセリング講座」を受講し、
傾聴することを学ばせていただいた。深く感謝している。
その後、みなさまはお元気でいらっしゃるだろうか。
ぜひともふたたび、つながらせていただけたら、と願っている。
以下、引用
*******
2008(平成20)年11月11日(火)
医療介護CBニュース
ニューストップ>一般
新宿発、尊厳を守る在宅ケアとは
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19096.html;jsessionid=86DF512484BE218055DF0E65AA35B5D5

死別体験者への支援などを行っている
NPO法人(特定非営利活動法人)「生と死を考える会」
は11月8日、東京都新宿区で
「尊厳を守る在宅ケアとは」
と題してセミナーを開催し、家族、看護師、歯科医、医師が
それぞれの立場から地域における在宅ケアの在り方について
講演した。
脳血管障害によって体幹四肢麻痺、意識障害が残った長男を、
10年にわたって在宅中心に介護した池田敦子さんは、
「医療・介護のスタッフのケアは十分だったが、長男が社会と
少しでもつながれるように、もっと外に連れ出したかった」
と振り返る。
24歳で倒れた長男は当初、植物状態になるといわれていたが、
話し掛ければ理解し、まばたきでYESとNO が表現できるように
なった。しかし、それは回復ではないという一部の関係者の言葉に
傷ついたという。
「言葉や動作で気持ちを表現できないだけで、内面はしっかり
あることを理解してほしかった」。
長男は2005年にがんで亡くなったが、ターミナルケアでは、
訪問医療のチームに支えられたという。
これまでの経験を同じ悩みを持つ人に対して役立てようと、
昨年7月に高次脳機能障害者への支援グループ
「VIVID(ヴィヴィ)」を立ち上げ、新宿区歌舞伎町に事務所を置いた。
来年4月にデイサービスを始めるために、現在は準備の最中だという。
■ 看取りには大きな意義がある
白十字訪問看護ステーション所長の秋山正子さんは、
38歳の男性Fさんの例を挙げて在宅ホスピスについて説明した。
胃がんでステージ4の状態だったFさんは、リンパ浮腫によって
足と背を中心にできた水疱が破れ、糜爛(びらん)状態となったこと
から、訪問看護を受けた。
排便の促進や十分な睡眠などを通じて、利尿効果が生まれ、
下半身の浮腫が改善され始めた。その後は毎日、足湯やマッサージを
施し、軟膏なども利用しながら弱った皮膚を保護し、症状が軽くなった
という。
秋山さんは、抗がん剤を受けたFさんに、体力を温存しながらも、
気になることを1つずつ実行していくことを勧めた。
Fさんは部屋を片付け、持ち物を必要な人に提供したという。
「わずかでも自分が人の役に立ちたいと思っていました」
と秋山さんは振り返る。
介護施設で働いていたFさんがこだわったのが、自力での排便だった。
周囲の手を借りていたが、おむつが必要となった翌日には呼吸の状態が
悪化し、家族や親友が見守る中、自宅で息を引き取った。
秋山さんは、Fさんが亡くなる1時間半前の写真を見せた。
生後3か月のおいが、Fさんの腕に抱かれながら、不思議そうに
周囲を見ている写真だ。秋山さんは
「看取りには、大きな意義がある。安心して暮らし、安らかに逝ける街
になるように、看護の立場から情報を発信していきたい」
と語った。
北新宿にある「ふれあい歯科ごとう」の代表として、訪問歯科診療を
行っている五島朋幸さんは、もっぱら自転車で利用者を訪問する。
都内の交通事情を考えれば、一番早いのだという。
五島さんは高齢者への口腔ケアに力を入れている。
「口の機能は食べることだけでなく、しゃべること、
呼吸することも含まれる」
といい、口腔ケアを行うことが結果的に心身に良い影響を与えるという。
歯磨きやほおなどへのマッサージ、口腔周囲のストレッチのほか、
するめを使った咬合訓練など、楽しみながら行う方法も考え出してきた。
ソフトせんべいを30回以上噛むことで、やっと飲み込むことができた
お年寄りが、半分の回数で飲み込めるようになったり、胃ろうを付けていた
患者が、ケアによって食事ができるようになったりしたケースもあるという。
五島さんは
「治療においても、そこには本人の意思がある。その人らしく生きることを
バックアップすることが大切」
と語った。
■ 家族がいつでも相談できる安心感を
フジモト新宿クリニック院長の藤本進さんは10年近くの間、
訪問診療を行ってきた。訪問専用のクリニックでは、約200人の患者を、
非常勤の医師5人のほか、訪問看護師2人、理学療法士(PT)2人と
共に担当している。
2000年の開業当時は、夜中にコールがあればすべて往診していたが、
自身の体が持たなくなり、ほかの患者の診療にも影響した。
その経験から、今では夜間往診は
「看取り」
「胃ろうが抜けた」
「導尿のカテーテルが抜けた」
に限っている。緊急の場合は、適切な病院を指示したり、
搬送先の当直医に正確な情報を伝えることなどで対応しているという。
家族に翌日まで安定させるための指示を与え、家族のケアを向上させた
ことで、夜間の緊急往診は激減した。藤本さんは、
「24時間駆け付けるのではなく、24時間いつでも相談に乗り、
サポートすることで、家族に安心感を与えることが重要」
と語った。
藤本さんは訪問診療の10年間の変化として、
「病院の医師の間でも、在宅医療への理解が広がってきたほか、
在宅医の数も増えて質も向上した」
と述べた。可能であれば最後は自宅で看取りたいという家族も増えており、
クリニックの在宅での看取りは80%に上るという。
藤本さんは、在宅ケアで尊厳を守るためには
「本人の意思を十分感じ取り、理解してケアをしていくことが大切だ」
と言う。
講演後、会場では「尊厳のある在宅ケア」ついて
グループディスカッションが行われた。
「尊厳というと言葉が重いかもしれないが、家族と普通の生活が
送れるように少しでも近づけることが大切ではないか」
といった意見などが発表された。
更新:2008/11/11 16:11 キャリアブレイン
たとえ自分がどういった最期を迎えたとしても、
尊厳ある取り扱いをしていただきたいものだ。
都会のど真ん中でも、田舎の外れであっても、
住み慣れた土地で、信頼している家族や知人、
医療スタッフなどに看取りをお願いできたならばありがたい。
●
そういえば、「宮崎生と死を考える会」のみなさまには、
延岡市に住んでいるときに「カウンセリング講座」を受講し、
傾聴することを学ばせていただいた。深く感謝している。
その後、みなさまはお元気でいらっしゃるだろうか。
ぜひともふたたび、つながらせていただけたら、と願っている。
以下、引用
*******
2008(平成20)年11月11日(火)
医療介護CBニュース
ニューストップ>一般
新宿発、尊厳を守る在宅ケアとは
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19096.html;jsessionid=86DF512484BE218055DF0E65AA35B5D5

死別体験者への支援などを行っている
NPO法人(特定非営利活動法人)「生と死を考える会」
は11月8日、東京都新宿区で
「尊厳を守る在宅ケアとは」
と題してセミナーを開催し、家族、看護師、歯科医、医師が
それぞれの立場から地域における在宅ケアの在り方について
講演した。
脳血管障害によって体幹四肢麻痺、意識障害が残った長男を、
10年にわたって在宅中心に介護した池田敦子さんは、
「医療・介護のスタッフのケアは十分だったが、長男が社会と
少しでもつながれるように、もっと外に連れ出したかった」
と振り返る。
24歳で倒れた長男は当初、植物状態になるといわれていたが、
話し掛ければ理解し、まばたきでYESとNO が表現できるように
なった。しかし、それは回復ではないという一部の関係者の言葉に
傷ついたという。
「言葉や動作で気持ちを表現できないだけで、内面はしっかり
あることを理解してほしかった」。
長男は2005年にがんで亡くなったが、ターミナルケアでは、
訪問医療のチームに支えられたという。
これまでの経験を同じ悩みを持つ人に対して役立てようと、
昨年7月に高次脳機能障害者への支援グループ
「VIVID(ヴィヴィ)」を立ち上げ、新宿区歌舞伎町に事務所を置いた。
来年4月にデイサービスを始めるために、現在は準備の最中だという。
■ 看取りには大きな意義がある
白十字訪問看護ステーション所長の秋山正子さんは、
38歳の男性Fさんの例を挙げて在宅ホスピスについて説明した。
胃がんでステージ4の状態だったFさんは、リンパ浮腫によって
足と背を中心にできた水疱が破れ、糜爛(びらん)状態となったこと
から、訪問看護を受けた。
排便の促進や十分な睡眠などを通じて、利尿効果が生まれ、
下半身の浮腫が改善され始めた。その後は毎日、足湯やマッサージを
施し、軟膏なども利用しながら弱った皮膚を保護し、症状が軽くなった
という。
秋山さんは、抗がん剤を受けたFさんに、体力を温存しながらも、
気になることを1つずつ実行していくことを勧めた。
Fさんは部屋を片付け、持ち物を必要な人に提供したという。
「わずかでも自分が人の役に立ちたいと思っていました」
と秋山さんは振り返る。
介護施設で働いていたFさんがこだわったのが、自力での排便だった。
周囲の手を借りていたが、おむつが必要となった翌日には呼吸の状態が
悪化し、家族や親友が見守る中、自宅で息を引き取った。
秋山さんは、Fさんが亡くなる1時間半前の写真を見せた。
生後3か月のおいが、Fさんの腕に抱かれながら、不思議そうに
周囲を見ている写真だ。秋山さんは
「看取りには、大きな意義がある。安心して暮らし、安らかに逝ける街
になるように、看護の立場から情報を発信していきたい」
と語った。
北新宿にある「ふれあい歯科ごとう」の代表として、訪問歯科診療を
行っている五島朋幸さんは、もっぱら自転車で利用者を訪問する。
都内の交通事情を考えれば、一番早いのだという。
五島さんは高齢者への口腔ケアに力を入れている。
「口の機能は食べることだけでなく、しゃべること、
呼吸することも含まれる」
といい、口腔ケアを行うことが結果的に心身に良い影響を与えるという。
歯磨きやほおなどへのマッサージ、口腔周囲のストレッチのほか、
するめを使った咬合訓練など、楽しみながら行う方法も考え出してきた。
ソフトせんべいを30回以上噛むことで、やっと飲み込むことができた
お年寄りが、半分の回数で飲み込めるようになったり、胃ろうを付けていた
患者が、ケアによって食事ができるようになったりしたケースもあるという。
五島さんは
「治療においても、そこには本人の意思がある。その人らしく生きることを
バックアップすることが大切」
と語った。
■ 家族がいつでも相談できる安心感を
フジモト新宿クリニック院長の藤本進さんは10年近くの間、
訪問診療を行ってきた。訪問専用のクリニックでは、約200人の患者を、
非常勤の医師5人のほか、訪問看護師2人、理学療法士(PT)2人と
共に担当している。
2000年の開業当時は、夜中にコールがあればすべて往診していたが、
自身の体が持たなくなり、ほかの患者の診療にも影響した。
その経験から、今では夜間往診は
「看取り」
「胃ろうが抜けた」
「導尿のカテーテルが抜けた」
に限っている。緊急の場合は、適切な病院を指示したり、
搬送先の当直医に正確な情報を伝えることなどで対応しているという。
家族に翌日まで安定させるための指示を与え、家族のケアを向上させた
ことで、夜間の緊急往診は激減した。藤本さんは、
「24時間駆け付けるのではなく、24時間いつでも相談に乗り、
サポートすることで、家族に安心感を与えることが重要」
と語った。
藤本さんは訪問診療の10年間の変化として、
「病院の医師の間でも、在宅医療への理解が広がってきたほか、
在宅医の数も増えて質も向上した」
と述べた。可能であれば最後は自宅で看取りたいという家族も増えており、
クリニックの在宅での看取りは80%に上るという。
藤本さんは、在宅ケアで尊厳を守るためには
「本人の意思を十分感じ取り、理解してケアをしていくことが大切だ」
と言う。
講演後、会場では「尊厳のある在宅ケア」ついて
グループディスカッションが行われた。
「尊厳というと言葉が重いかもしれないが、家族と普通の生活が
送れるように少しでも近づけることが大切ではないか」
といった意見などが発表された。
更新:2008/11/11 16:11 キャリアブレイン


