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今日の人180.ミラー香保里さん [2018年11月10日(Sat)]
 今日の人はHumming bird ワインインポーターのミラー香保里さんです。
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香保里さんは、富山の由緒ある呉服店牛島屋の家に生まれ、お兄さん3人に囲まれて育ちました。兄3人のせいか、女の子らしいことはあまり好きではなく、お兄さんの友だちとのサッカー遊びに混じっていたりもしました。ただ小さい頃からお茶、お花、日本舞踊にピアノ、プール、習字と習い事はルーティンになっていて学校帰りはいつも忙しかったのです。
 おままごとのような遊びには全く興味はなかったのですが、裁縫やお料理は小さい時から好きでした。ご両親が仕事でお忙しかったので、家にはお手伝いさんがいたのですが、そのお手伝いさんと一緒にクッキーを焼いたりする時間がとても好きでした。お兄ちゃんが学校から帰って来て何か作ってくれと言われると、ちゃちゃっと作ってしまう、そんな小学生だったのです。
 テレビ番組で好きだったのは、兼高かおる世界の旅でした。当時からいろいろな国に興味がありました。本を読むのも好きで、将来は本屋さんになりたいと思ったりもしていました。

 富山大学附属小学校から附属中学に進み、中学校ではバトミントン部とバスケ部に入ります。自転車通学で、友だちと放課後におしゃべりするのも楽しい時間でした。国語や歴史、そして英語が特に好きでした。そんな中学の時、黒田康子さんに英語を習ったことが香保里さんのターニングポイントになります。黒田さんは40代になってから英語を本格的に勉強し、大学留学をされて、その後大活躍された方なのですが、その黒田さんの生き方にとても刺激を受け、メンターと呼ぶべき人になりました。この出会いがあり、英語をもっと勉強したいという気持ちが強くなりました。そんな時にお母さんから、北海道の札幌聖心女子学院への進学を薦められます。最初はさほど乗り気でもなかったのですが、オープンスクールでとてもいい印象を受け、1人で北海道に行くのも冒険出来ていいなという思いで受験し、見事合格。こうして、高校からは札幌聖心女子学院の寮で暮らすことになりました。
 道産子はみんなとてもあたたかく、のびのびとした高校時代を過ごします。バスケ部に入り、木曜日曜はミサがあって、ポケベルも持ってはいけないという感じで、とってもマジメな高校生活でした。

 大学は東京の広尾にある聖心女子大学へ。もちろん選んだのは英文科でした。おばあさまの代から聖心という子も多くいましたが、インターナショナルスクール出身の子も多く、香保里さんにとって居心地のいい大学でした。合コンのお誘いもしょっちゅうでしたが、そういうことにはとんと興味が湧かない香保里さんなのでした。
 世の中はスーパーモデルブーム、香保里さんはファッションの分野にとても興味がありました。英語を糧に海外に行ってファッション雑誌を作りたい、そんな思いがどんどん膨らんでいきました。ニューヨーク、パリ、ロンドン、ミラノといったファッションの最先端の街にはどこも興味がありましたが、夏に欧州に一ヶ月行ったことでヨーロッパ、特にイギリスに行こうという気持ちが強くなりました。

 こうして大学卒業と同時にロンドンに渡りLondon College of Fashionでファッションプロモーションを専門に学びました。イギリスのPR会社のインターン、スタイリストのアシスタントをやり、語学の壁を感じながらも、それを乗り越えるためにひたすら努力しました。
香保里さんが心がけていたのは、なるべく日本人の中に入らないように、とにかくイギリス人の中にどんどん入っていくということでした。そして英語とファッションプロモーションの腕をどんどん上げていきました。そんなイギリスにいる間に、伴侶となるショーンさんに出会った香保里さん。コーヒー店でアルバイトもしていた香保里さんですが、その時に出会ったのが南アフリカ人のショーンさんでした。いろいろ話すうちに意気投合。しかし、2年間のワーホリでロンドンに来ていたショーンさんの滞在期限は1年を切っていました。母国に戻り大学で勉強することが決まり、その後、4年間の遠距離恋愛が続きました。

 イギリスに渡って3年半。大学の卒業式に出席するため、日本のご両親が香保里さんのもとにやってきます。このままずっとイギリスにいるなら勘当する。もし、どうしても残りたいなら全て自分の力でやりなさい。そう言われました。悩みもしましたが、日本に帰ることを選びます。  
香保里さんは広尾にあるPRコンサルタント会社WAGに入ります。社長の伊藤美恵さんはとても小柄な女性でしたが、日本のファッションシーンを牽引する、実にダイナミックな人でした。真夜中に帰宅する忙しい日々でしたが、いろんなことを叩きこまれ、とても学びの多い2年半でした。伊藤先生の「PRをやっているなら焦りは禁物、どんなハプニングも『ポーカーフェイス』で乗り切りなさい」との教えは今も大切にしています。
 ちょうど情報がSNSへと移っていく過渡期で、広告業界は規模が小さくなってきていました。伊藤先生に雑誌の編集者になりたいと相談すると、力をつけて私のお墨付きを与えたらどこでも紹介すると言われました。
 やがて、香保里さんはアメリカのファッション雑誌『Harper’s BAZAAR』の編集者として働くことになります。広報と編集の両方の気持ちがわかるのが香保里さんの強みでした。ここでの仕事ももちろん忙しかったのですが、ファッションの最前線を目の当たりにし、アーティストやデザイナーのインタビューなど、とてもやりがいのある仕事でした。雑誌の編集者に転職し半年が過ぎた頃、ショーンさんも大学を卒業し、日本に来て英語の教師になりました。2人はその後長女を授かり、結婚しました。
5年間ファッション雑誌の編集者として働きましたが、雑誌が休刊になったこと、そして二人目を妊娠したこともあり、富山に帰ることを決めます。先輩からの自分のタイミングで自分の時間を大切にしなさい、との言葉も背中を押してくれました。富山に行くことには田舎が好きなショーンさんも大賛成でした。
 
こうして息子さんの生まれる年に富山に戻ります。それは東日本大震災の少し前のことでした。子育てしながら主婦として過ごす1年くらいを過ごし、このままでいいのかなと落ち込んだりもしました。高校の時から富山にいなかったので、友だち作りも一からのスタートでした。東京の仕事や翻訳の仕事もポツポツとはありましたが、自分で何かしたいという思いが湧き上がってきました。ちょうどそんな時にご主人のショーンさんのいとこが結婚した人が、ワインの醸造家だったのです。南アフリカで飲んだそのワインは本当に美味しかった!なんて美味しいワインなの!香保里さんは思いました。でも、南アフリカのワインは日本ではそれほどたくさん流通していませんでした。このワインを日本に広めたい。香保里さんの中にそんな思いが膨らみました。人気クリエイターとワイナリーがコラボして誕生した素敵なワインに心が躍り、ポテンシャルの高さを感じました。そして、編集者時代にお世話になった方の力添えで、有名百貨店の社長にプレゼンする機会を得ました。その百貨店での取り扱いを機に、香保里さん夫婦は酒販免許を取り、南アフリカワインの輸入販売の仕事をスタートさせます。もちろんそれは平坦な道のりではありませんでした。今から5年前のことでした。
 昔気質の酒屋さんとの付き合いも香保里さん夫婦には初めてのことばかりでした。でも持ち前のバイタリティで乗り越えてきました。何より、今まで踏み入れたことのない分野の仕事にワクワクしました。ずっとファッションの世界で生きてきたけれど、ファッションとワインもアートでつながる。そこに大きな可能性を感じています。
 そして南アフリカワインを飲むことで、南アフリカに興味を持つ日本人が増えてくれたら嬉しいという気持ちも強く持っています。ワインを通した南アフリカツアーを企画したり、逆に富山を紹介したり…そんな夢がどんどん膨らみます。

 海外に出たことで、逆に富山の魅力も感じることができるようになりました。そして富山には才能豊かな人財もとても多いのだということにも気づいたと香保里さん。

 そんな忙しい日々の中の楽しみは小4と小2のお子さんたちと話すこと。そして、夢は南アフリカと日本をもっと近い関係にすること。両国はお互いのよさをもっと取り入れることができる。そして両国の良さを知っている香保里さんとショーンさんだからこそできることがたくさんあるにちがいありません。富山のおかきを南アフリカで売り出したいとにっこり笑う香保里さん。私としては、南アフリカの人にもぜひ日本語を勉強しに来てほしいなと思うのでした。

 まだ南アフリカワインを飲んだことのない方は、ぜひ一度お飲みになってみてください。ボトルもおしゃれだし、なんといっても美味しい。今年もクリスマスの一本は、決まりですねウインク
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