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西アフリカエボラウイルス病流行の動向 [2014年12月01日(Mon)]
西アフリカエボラウイルス病流行の動向


※本内容は2013年12月からのエボラウイルス病の流行を、西アフリカ3カ国(リベリア、ギニア、シエラレオネ)の状況、国連、WHO、国境なき医師団などの国際機関の対応、米国をはじめとした諸外国の対応、および日本政府・企業の対応を中心に追ったもので、当団体が独自に作成したものです。
赤字:リベリアに関係する事項
青字:日本に関係する事項


【2013年12月】
今回のエボラウイルス病の流行はギニアで始まる。最初の感染者とみられるゲケドゥ在住の男児(2歳)が感染、2日に発症し6日に死亡。その後家族に感染して祖母・母・姉(3歳)が死亡。

2014年
【3月】

エボラウイルス病発生が報告され、国境なき医師団ボランティアがギニア入りする。隣接するリベリアの北部の病院へ治療を受けにきた患者にエボラウイルス病の患者がいたことが明らかになる。

エボラウイルス病の国際的な報道がされる(3月19日)。

世界保健機関(WHO)がエボラ感染流行に関する第1報を出す(3月23日)。

西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)が国際的支援が必要との声明を発表。第44回 西アフリカ政府長官会議期間中に、ECOWASは2万5千USドルの支援を発表(3月30日)。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、ギニア保健省とWHOのサポートとして、5名のチームを派遣(3月31日)。

【4月】
国境なき医師団が「(拡大範囲では)前例のない規模」であると発表し、食い止めの難しさを物語る。

国際赤十字・赤新月社連盟の災害調査調整チーム(FACT)の保健部門リーダーとして、日本赤十字社から古宮伸洋医師(和歌山医療センター感染症内科部副部長・国際医療支援部)が派遣される。約1カ月にわたりリベリアおよび周辺国で活動(4月26日)。

4月下旬には収まったように見えたが、5月に入ってから流行が急拡大。

【5月】
WHOからの支援要請で(独)国立国際医療研究センター国際感染症センター国際感染症対策室医長の加藤康幸医師がWHOミッションに専門家として5/3〜24までの間、リベリアに派遣される。12名の患者を確認(WHO発表)。

【6月】
国境なき医師団が「制御出来ない状況」との声明を発表(6月23日)。

【7月】
WHOが死亡者518名死亡者を含む感染者が844名に拡大したと報告(ともに疑い例を含む)。この時点で過去の最大年間死亡者数を上回る規模に。

リベリアのエレン・ジョンソン・サーリーフ大統領が「リベリア国境を封鎖する」と発表(7月27日)。
この封鎖において主要な空港などいくつかのポイントについては例外とされたが、例外とされた場所については検疫所が設けられた。さらに、国内で最も感染が深刻とされる地域を隔離することを決定。また、国境封鎖から3日後にサーリーフ大統領は、リベリア大学を含む国内すべての学校を閉鎖し、さらにいくつかの自治体を隔離した。


シエラレオネのアーネスト・バイ・コロマ大統領が非常事態宣言を発表。国内において流行の深刻な地域を隔離するために軍隊を配置した(7月30日)。

【8月】
エレン・ジョンソン・サーリーフ大統領が90日間の非常事態宣言を発表。エボラウイルス病による医療体制の弱体化によりリベリアにおける感染症(マラリアなど)を治療することが困難になる可能性があることも一因となり、非常事態宣言が出される(8月6日)。

スペイン人神父がリベリアで慈善活動中にエボラに感染、スペイン政府が用意した特別機で帰国(8月7日)。

WHOが専門家による緊急委員会を開き「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」を宣言、CDCは最高度の緊急体制に入る(8月8日)。

西アフリカで大流行しているエボラウイルス病の医療チームで感染した米国人2人に対して投与された実験用の抗体治療剤「ZMapp」の効果があったことから、この未承認薬のエボラウイルス病患者への投与承認を求める申請がWHOになされる。

(独)国際協力機構(JICA)はギニア、シエラレオネ、リベリアに派遣している日本人を国外待避させると決定(8月12日)。

中国から医療物資100トンがリベリアに届く。

ギニアのアルファ・コンデ大統領が公衆衛生上の非常事態宣言を発表(8月13日)。

エボラウイルス病の未承認治療薬「ZMapp」がリベリアに到着(8月14日)。

日本政府がエボラウイルス病対策のため、150万ドル(約1億4,550万円)の緊急無償資金協力を実施することを決定(8月15日)。

国境なき医師団インターナショナルの ジョアンヌ・リュー会長が「戦争状態だ」と危機感を訴える(8月15日)。この声明に先立ちWHOはエボラの流行規模がこれまで「大幅に」過小評価されてきており、拡大防止のためには「異例の措置」を講じる必要がある、との見解を表明。

リベリアの首都モンロビアにおいてエボラウイルス病の患者が隔離されている施設がスラム街の若者数百人により襲撃され、患者17人が隔離施設から逃走。その後、全員の消息が判明し、別の治療施設に移送されたことが発表された(8月16日)。
この事件の他にもエボラウイルス病に感染した患者が、自分に感染することを恐れた他の住人に放置されるといった状況が生じる。


リベリア政府はエボラウイルス病の拡大を防ぐため、夜間の外出禁止と首都モンロビアの1地区を含む2地域を隔離下とすることを発表(8月19日)。

日本政府がリベリアに対し、JICAを通じ,約3,000万円相当の緊急援助物資(テント,毛布等)を供与することを決定(8月25日)。

国連が「大規模農業に従事する多数の農民の活動が妨げられている」と発表、食糧危機の発生の恐れがあるとした(8月26日)。

WHOが「エボラウイルス病流行の最終的な感染者数は、2万人に拡大する恐れがある」と警告(8月28日)。

【9月】
国連総会が開かれ、エボラは2大議題の一つとなる。
国連安全保障理事会はエボラに関する緊急会合を開き、異例の公衆衛生に関する国連安全保障理決議2177号を出す。
リベリアのブラウニー・サムカイ国防相は、国連の安全保障理事会の会合で、「リベリアは国家存亡をかけた深刻な脅威に直面している」と訴える。

商船三井がエボラウイルス病対策に必要な支援物資を米国から空輸するための原資として1,000万ドルを拠出(9月2日)。

国境なき医師団が「世界の指導者たちはエボラウイルス病への対応に失敗しつつある」との見解を緊急発表し、西アフリカ各地の緊急仮設病院の増床への資金提供と訓練された要員の派遣、さらにギニア、シエラレオネ、リベリア全域への移動検査所の展開に対する援助を求める(9月2日)。

シエラレオネ政府はエボラウイルス病の流行の封じ込めを目指し、19日から国民に72時間の外出禁止を命じると発表した(9月6日)。

エボラ拡大で感染者の飛躍的増加、制御不能な状態にリベリアの国防相は、「リベリアは国家存亡をかけた深刻な脅威に直面している」と発言(9月6日)。


日本政府がシエラレオネ、リベリアに対し個人防護服の供与を決定(9月9日)。

リベリアのエレン・ジョンソン・サーリーフ大統領が、日本の安倍晋三首相に書簡を送り、自衛隊などからなる緊急医療隊の派遣を要請した(9月18日)。

WHOがエボラウイルス病の流行を食い止める劇的な抑制策が行われない限り、11月までに感染が2万人に拡大すると警告(9月22日)。

日本政府がリベリアなど感染国に緊急支援計約500万ドル(約5億4千万円)相当の拠出を決定(9月23日)。

CDCが、適切な対処が取られなかった場合、2015年1月中旬には感染者数が55万人〜140万人に拡大すると警告。
流行は指数関数的であり、収束の兆しは見えておらず、国連、WHO、国際赤十字、MSF、米国政府などは「世界の安全保障上の脅威であり、緊急に対策を実施しない限り収束させることは不可能であろう」として、とりあえず1億ドルを対策に使うとした。9月下旬から6ヶ月の予定でアメリカ軍3000人を感染3カ国に派遣。

エボラウイルス病の感染患者をアメリカ国内で初確認と発表。テキサス州の成人男性(9月30日)。

【10月】
世銀総裁がエボラウイルス病の封じ込めに失敗し、現在の感染国以外にも急拡大「数百億ドル(数兆円)、あるいはそれ以上の経済成長が損なわれる可能性があると警告(10月1日)。

ブリヂストンがエボラウイルス病の治療支援で1億円寄付(10月1日)。

タイのシリラート病院がエボラウイルス病の治療に有効な抗体を作ることに成功したと発表(10月2日)。

富山化学工業が開発したファビピラビル(アビガン錠)を投与された国境なき医師団のフランス人看護師が治癒する(10月4日)。

日本政府が、リベリア向け(供与限度額:38,815,423円),及び対シエラレオネ向け(供与限度額:38,581,653円)草の根・人間の安全保障無償資金協力(「エボラウイルス病対策のための緊急車両及び医療機材整備計画」)に関する契約を署名。日本の自治体や企業から無償で提供された救急車,指揮車,医療用ベッド等の輸送,整備等を支援する(10月10日)。

米国の一部の州が西アフリカから帰国する医療従事者全員に対して感染の有無にかかわらず21日間の隔離措置を導入。

WHOはナイジェリアにおける流行終息を宣言(10月20日)

米国でギニアから帰国した男性医師の感染が確認される(10月24日)。

オーストラリア政府が西アフリカからの入国を制限するため、ビザ発給手続きを停止する措置をとる。

【11月】
富士フイルムホールディングスが、子会社の富山化学工業が開発した「アビガン錠」が、年末から年明けにもエボラウイルス病の治療薬として国際的に承認される可能性があるとの見通しを示す(11月11日)。

公益財団法人労働科学研究所国際協力センター長の吉川徹医師が、エボラウイルス病対策のWHOミッションに参加する専門家として、11月19日から約3か月間、リベリアに派遣されることが決定(11月11日)。


リベリアがエボラ非常事態宣言を解除(11月13日)

日本にて、エボラウイルス病や新型インフルエンザなど、国民生活に重大な影響を与える感染症の疑いがある患者から血液などの検体を強制的に採取できる規定などを盛り込んだ改正感染症が成立。2016年4月1日から施行される(11月14日)。

ファーストリテーリングが西アフリカの子供の支援ため、UNICEFを通じて1千万円の寄付を決定(11月24日)


日本政府が国際緊急援助隊として西アフリカへの自衛隊の派遣を決定。ガーナに防護服を輸送する(11月27日)。


最新の動向についてはこちら(当団体Twitter)
感染者・死亡者数の推移・最新情報はこちら(WHOサイト)

参考リンク:
2014年の西アフリカエボラ出血熱の流行(Wikipedia)



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