• もっと見る

川北秀人on人・組織・地球

「地球上のすべての生命にとって、民主的で調和的な発展のために」を目的に、市民団体(NPO)・社会事業家(ソーシャル・アントレプレナー)や社会責任(CSR)志向の企業のマネジメントの支援や、市民・企業・行政の協働の支援などに奔走する、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表者の毎日の、ほんの一部をご紹介します。


Google

Web全体
このブログの中
カテゴリアーカイブ
リンク集
最新コメント
プロフィール

川北 秀人さんの画像
https://blog.canpan.info/dede/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/dede/index2_0.xml
東海ろうきんで「地域再投資のススメ」をお話ししました! [2011年10月31日(Mon)]
岐阜・愛知・三重の3県のための「非営利」の金融機関
東海ろうきんの会員である労働組合の方々向けの勉強会に
お招きいただきました。
その際にお示しした資料を、下記に添付しますね。


労働者を支える労働組合とろうきん。
では、人口構成が大きく変化して、高齢者が増えて、
雇用や介護や地域の子育て活動に不安を感じて
出産や育児をためらう若者が増えてしまっている
日本の地域社会で、今後、どういう役割を果たすべきか。

答えは、地域に再投資する枠組みを、新たに作るしかない、
と考えます。
ISO26000のJIS化 検討開始! [2011年02月23日(Wed)]
昨年11月に発効したISO26000。
日本では、経済団体の中に「あくまでガイダンス文書だから」と、
対応の加速を阻害するかのごとき説明や働きかけをされる方や、
それを真に受けてしまっている方もいらっしゃいますが、他国では、
国内規格化や、これを生かした取り組みなどが進んでいます。
とても心配していたのですが、先ほど、こんな記事が!

「あくまで工業規格だけに特化すべき」という慎重派(=抵抗勢力)を
抑えながら、検討を始めてくださった、経産省の担当課長はじめ、
みなさまに、心から敬意を表するとともに、みなさんもぜひ、ぜひ、
応援してあげてください!
(この記事にコメントいただく形でも構いません!)

日本の企業やすべての組織が、世界の経済社会で求められる
次のスタンダード(水準)に適応し、先取りして市場をリードできるか、
が問われる重要な局面。ぜひみなさんの組織でも、ISO26000を
ご自身たちの運営に、照らし合わせてみてください。
リンクインベスターリレーションズで、CSRについてお話ししました [2010年11月19日(Fri)]
リンク アンド モチベーションのグループ企業である
リンクインベスターリレーションズの社内勉強会に
お招きいただき、CSRと、そのコミュニケーションの進化や
今後のポイントについて、お話しする機会をいただきました。

会議室がいっぱいになるぐらい、たくさんの方が、とても熱心にお聞きくださり、
その全員から、翌日にご感想のコメントをいただきました。
お話しする側としては、とてもうれしい限りでした。

そこで2つ、ご質問をいただきました。
とても重要なご質問なので、この場で公開してお答えしますね。

> CSRレポートの提案時には、いつもレポートの編集軸に悩みます。
> ステークホルダー別で切っている企業が多数を占めますが、
> やはりこれが一番伝わりやすいのでしょうか??


いいえ。
ステークホルダーは、組織が「どのような人たちと接しているか」、
正確に言えば「利害を共有しているか」を整理するために例示されて
いるに過ぎず、読者の属性・特性の一つの切り口にすぎません。

「会社・商品(製品・サービス)から、近いか・遠いか?」と、
「会社・商品に対する関心・理解が、深いか・浅いか?」という、
2つの距離感を軸にとると、「消費者」「NPO」「取引先」などは、
実に広く分散してしまいます。
その反面、格付機関や私どものような「オタク」的なNPOは、
「近く深い」ゾーンで重なります。
レポートがコミュニケーションの道具である以上、対象や場面に
応じたつくりにするのが当然。
「近く深い」と「遠く浅い」という両極端と、その間、という
3つのパターンで想定するのが、基本です。
(この点については、近いうちに、環境gooの連載で必ずご紹介します。)

> ◆企業とNPO/NGOの結びつき。
> 今後、この動きは活発になっていくのではないかと考えております。
> NPO/NGOが熟知している現場を知らない企業
> 解決策を知っていても資金のないNPO/NGO
> そんな2つの組織の結びつきが強くなるのではないかと思っております。
> 今後、このように結びつきが強くなっていく中で
> 企業が意識しなければいけない点はどういった点だと思いますか。


会社の内部で方針を決めた後に、団体にコンタクトをとる(&業務を頼む)
のではなく、ISO26000での「エンゲージメント」の定義にもあるように、
中期的な方針など、重要な決定を行う前に、NPOなどと協議の場を設け、
その提案・意見を踏まえた判断を行うことです。
画期的な新商品をつくり続けるには、社内だけじゃ絶対無理で、
取引先にも、初期構想の段階から相談しますよね。
それと同じぐらい、深く広い視野を共有しないと、相手の力を最大限に
引き出すことは、できません。
リクルート卒業生の会で、同社のCSRについてお話ししました。 [2010年10月29日(Fri)]
リクルート卒業生による「ななの会」の定例勉強会にお招きいただき、
「リクルートの社会責任を問う」というお題で、お話しさせていただき、
同社の経営企画室長の鬼丸淳さんと、対談させていただきました。
その際に、僕のお話の内容と、鬼丸さんのお話のポイントと、
質疑応答の概要を、下記にご紹介しますね。


かつて、社会に新しい価値や切り口を提示し続けてきた同社が、
社会責任については、率直に申し上げれば、現状では世界の
3周遅れと言わざるを得ません。

同社に育てていただいた一人として、少しでも、より良い会社として
存在し、機能し続けられるよう、お手伝いできればと願っています。
率直にお話しくださった鬼丸さん、
機会を与えてくださった水谷さん、柳澤さん、ありがとうございました!
祝!損保ジャパンCSOラーニング制度10周年! [2010年09月22日(Wed)]
首都圏や関西・東海・東北地域の環境系NPOに、毎年数十名の
大学生・大学院生をインターンとして8か月間(有償で!)派遣する、
という「損保ジャパンCSOラーニング制度」が10周年を迎えられ、
その記念シンポジウムが先週末18日に開かれ、お招きいただきました。
その際にお話しした資料を、下記に添付しますね。


第10期までの修了生と、現在実施中の第11期を合わせると、
50以上の団体で、600名近い若者たちが、環境系NPOの活動の現場に
携わっていることになるとのこと。
社会貢献は、資金の提供や自社の従業員によるボランティアも大切ですが、
社会に貢献するてこの原理をしっかり考えて、同社のように、若者とNPOとを
巡り合わせる機会づくりをして下さる企業が増えることを、願っています。
祝!ISO26000可決!! [2010年09月16日(Thu)]
すでに日本経済新聞などでも紹介されているので、
ご存知の方も多いと思いますが、すべての組織の
社会責任の実践のためのガイダンス文書である
「ISO26000」が、加盟各国の投票により可決されました!

準備作業が始まったのは2005年。
以来、ずっと主体的に参画し、数千人の人々が
継続的に参加する協議にすばらしいイニシアティブを
発揮された日本の産業界、特に損保ジャパンの関さんを
はじめとする方々に、心から敬意を表します。

さぁ、次は、これをどう使いこなせるかが勝負。
「ガイダンス文書ってことは、認証は要らないんでしょ?」と
甘く見ているあなた、それはまったく違います。
5年以上の時間をかけて、何十回も協議を重ねてきたのは、
途上国・新興国から先進国までが共有できる枠組みにするため。
つまり、本当のグローバル競争に生き残るための、
基礎として問われます。

すべての組織を対象にする、ということは、私たちNPOにも、
教育や医療や福祉の現場にも、行政にも、求められるということ。
この機会に、しっかり社会との接点を、棚卸してみませんか。
ステークホルダー・エンゲージメント塾第3期 デンソー視察付きで募集開始! [2010年06月18日(Fri)]
CSRへの取り組みは、
「自分たちだけで決めて自分たちだけで実践し、結果を発信すればよい」
という段階から、
「社会と一緒に決めて社会と一緒に実践し、そのプロセスを発信する」
という段階へと、進化・深化が求められています。

IIHOEでは2001年から、各社のCSRレポート(当時は環境報告書でした。。)に
すでに80件以上の第三者意見を執筆し、市民との対話のお手伝いも、すでに
70件以上に達しています。

レポートの原稿を読んだ「感想文」としての第三者意見ではなく、
また、形式的な(正確にいえばアリバイとしての)対話でもなく、
よりよい取り組みを本気で志向する企業のお手伝いを、10年にわたって
続けてきたIIHOEの総力を結集して(!?)、
ステークホルダー・エンゲージメント塾の第3期を、開催します。

今回は、世界最高水準の取り組みと言えるデンソーの視察付き!

本気で社会とエンゲージして、自社の取り組みを進化・深化したいと
お考えの企業のご担当のみなさまのご参加を、お待ちしております!!

ISO26000を、団体に照らし合わせてみると? [2010年04月07日(Wed)]
ISO26000の発効(役所は「発行」と呼んでますが)まで、あと半年余り。
「すべての組織の社会責任!」を問う以上、よりよい社会づくりをめざして
活動する私たちNPO自身が、どれだけ社会責任を果たしているのか、
あるいは、果たせる体制を整えられているのか。

こういう議論になると「難しい」「複雑」「自分たちは規模が小さいから・・」など
取り組みそのものから逃げる人たちが少なくありませんが、そんなことを
言ってる間は、自分たちも、社会全体も、決して良くなりません。

そこで、ISO26000の第6章を、自分たちの運営に照らし合わせる会、
というのを、ダイバーシティ研究所とIIHOEが呼びかけ、
難民を助ける会、地球と未来の環境基金、せんだい・みやぎNPOセンター、
岡山NPOセンターの4団体にもご参加いただき、
4月4日という、年度明け早々の週末に、4時間にわたって開催しました!
(加藤哲夫さんが、早速ブログでご紹介くださっています。)

その際に使用した資料が、このファイルです。

知的所有権尊重の観点から申し上げると、左側に記入した第6章の
各条項は、(財)日本規格協会が発行していらっしゃる訳文を
参考に作成したものであり、引用にあたるのですが、公益を目的とし、
営業を目的とするものではないので、お許しいただけることを願っています。
(現時点での最新案の日本語訳は、こちらから。)

やってみると、いろんなことに気付き、足りないことばかりだと思い知らされますが、
だからこそ、期限を定めて取り組みを進めることこそ、組織と社会を変える第1歩。
そう信じて、進めていきます。進捗は、随時お知らせしますね。

実は昨日夕方、NNネット主催で、「NPO/NGOにとってのSR」という勉強会が開かれ、
その講師を担当しました。
その際にお示しした資料が、下記のファイルです。


その最後から2枚目のスライドに、照らし合わせてみた結果、気付いたこと、
不足していることを、リストアップしてみました。
みなさんの団体でも、ぜひ、やってみてください。
仙台では、6月13日(日)に、開催されるかもしれません。
決まったら、お知らせしますね。
環境goo大賞の授賞式でした! [2010年03月31日(Wed)]
なんと10回目を迎えた環境goo大賞の授賞式が、昨日開かれました。
受賞されたみなさま、おめでとうございます!
また、エントリーしてくださったみなさま、投票してくださったみなさま、
本当にありがとうございました!

フィードバックを兼ねた、審査員と受賞・エントリーされたみなさまとの
トーク・セッションの際にお示しした資料を、添付しますね。


実は、その第1回から審査員を務めさせていただいているのですが、
気がつくと、ずーーっと残ってるのは、事務局のご担当も含めて、
僕だけのようです。。。

気付いたことはたくさんありますが、やはり、添付のパワポの「2枚目」と、
「4枚目の最後の行」に申し上げたことが、一番のポイント。
道具はどんどん進化しますが、それを発信者としてどう使いこなすか、
あるいは、どう表現を洗練するかだけでなく、見てくださる方を、
自分の味方にして、一緒に動いてほしいという姿勢を貫けるかどうかが、
永遠のポイントだと思います。
その点では、選に漏れた企業や団体にも、すばらしいものはいくつかあります。
たとえば、パナソニックさんのeco-ideas.netも、そのひとつ。
こういう取り組みがふくらみ、拡がることが、社会を変えることや、
会社を変えることに、結びつきますよね。
損保ジャパン主催「名古屋CSRフォーラム」でした [2010年02月12日(Fri)]
損保ジャパンでは、本社のみならずグループ会社や代理店などの
方々にも呼びかけた、CSRの勉強会を随時開催していらっしゃいますが、
今日は名古屋で、約60名の方々がご参加されて開催されました。

その中でお話しした資料を、下記に添付しますね。


特に、人的多様性については、「社内でどう対応するか」ではなく、
「特徴を持つ市民の代表が社内にいるんだから、
その人たちの意見や特徴を最大限に生かして、
マーケティング上、ビジネス・プロセス上、生かせないか?」
と考えるのが、欧米の先進企業の基本スタイルです。
ぜひ、そのあたりまで、踏み込んでみてください!

CSRの最前線は、本社ではなく、支店や営業所、代理店などの
日常業務の社会との接点そのもの。
だからこそ、トップダウンではなく、ボトムアップでの取り組みが
求められ、成果を出しやすいんですよね。
今後も引き続き、自分たちへの期待を、行動や成果へと結びつける
きっかけとするために、こういう機会が増えてくださることを
願っています。
NSC生活者部会で「2020年を見据えた企業内環境教育」のお話し [2010年01月21日(Thu)]
1月15日(金)に、サステナビリティ・コミュニケーション・ネットワーク
(NSC)の生活者部会にお招きいただき、
「会社と社会の持続可能性を高めるために
2010年代を俯瞰した企業内『環境教育』の考え方・進め方」
というテーマで、お話しさせていただきました。
その資料を、添付しますね。


このお題をいただいて気付いたのは、
企業における環境への取り組みが深まったり拡がったりしているのに、
企業における環境教育をどう進めるかについては、
私たち市民団体からの働きかけが、体系的でなかったり、
単発的だったり、領域が狭かったりと、とにかく、不十分だったこと。

企業を刺激し、加速するのは、私たち市民の責任ですが、
その責任をしっかり果たすためにも、「自分たちの活動を拡げる」
ためではなく、「社会とともに社会を動かし、変える!」ことに
しっかり目と腰を据えた取り組みが必要だと、再認識しました。
今年の一村一品、激戦です! [2010年01月11日(Mon)]
ストップ温暖化「一村一品」大作戦は、今年度が3回目。
昨年度から実行委員に、そして今年度は審査委員にもお招きいただき、
つい先ほど、書類審査(1次)を終えました。

いやー、今年も、めちゃめちゃ面白い!
しかも、激戦です!!
これまでの審査委員のみなさんのご苦労が、よくわかりました。。。

さすがに47都道府県の代表(今年は応募総数1,394件から選ばれた47件)
だけあって、めちゃめちゃレベルが高いです。
その全国大会(つまり、公開プレゼンテーション)が、
2月13日に、東京で開かれます!

CO2の削減に、企業や地域で取り組まれていらっしゃるみなさま、
ぜひ、ぜひ、ご参加ください!
お席に限りがありますため(各県からの代表の方たちだけで、かなりの数なので。。)
ぜひ、事前に、事務局にお問い合わせください!
(「僕のブログを見た」と、おっしゃってみてください。。。)

もうひとつ、実は明日(1月12日)から、ウェブでの投票も始まります。
みなさまからご覧になって「これは!」というものには、
ぜひ、投票をよろしくお願いします。

各県の代表のみなさま、発表の完成度より、取り組みの拡がりを
少しでも進めておいていただけるよう、よろしくお願いします!
静岡県労福協で「CSRの基礎」をお話ししました [2010年01月10日(Sun)]
昨年10月、静岡県内の労働金庫や全労済などが
構成する、静岡県労働者福祉協議会(労福協)にお招きいただき、
構成団体の従業員のみなさま100名以上の方を対象に、
CSRの基礎に関するお話をさせていただきました。

同日の、私の講演の後に行っていただいた、グループ作業の
結果については、以前、このブログでもご紹介しましたよね。

当日の講演部分の抄録を、同会の機関誌にご紹介いただくことになり、
ご了承をいただいて、このブログでもご紹介できることになりました。
「CSRの基礎を確認したい」という方、どうかご参照ください。
本日お話しできなかったこと。。 [2009年12月17日(Thu)]
本日 某社でのCSRワークショップにご参加くださったみなさま

本日は、お忙しい中、積極的にご参加くださり、ありがとうございました。
私の時間管理が甘く、結果として時間内に終わることができず
申し訳ありませんでした。

みなさんのご発表の後に、少しお時間をいただいて、
ご紹介したかったのは、お席の上にご用意いただいていた
各社の報告書の「ここは必ずご参考に!」というポイントです。
あまりにもったいないので、この場を借りてご紹介します。
(ご参加でなかった、世の中の多くのみなさまも、
ぜひご参考になさってください。。。)
続きを読む...
「ろうきん森の学校」5周年記念シンポジウムでした [2009年12月09日(Wed)]
労働金庫連合会の設立50周年を記念して、
2005年から10年間にわたって、日本の里山再生を
テーマに、富士山・福島・広島の3か所で行われる
森林環境教育事業「ろうきん森の学校」。
そのスタートから5周年を記念したシンポジウムが開かれ、
パネル・ディスカッションにお招きいただきました。

同連合会理事長の岡田康彦さんは、環境事務次官も
お務めになられた方で、CSRについて
「法令順守など、社会の中で最低限度果たすべき責任」、
「事業を通じた社会的課題の解決への参画」、
「もう一歩踏み込んだ、社会貢献活動」
の3つの領域があると、的確に指摘されました。

また、福井隆さんは、「地域には、希望づくりが大切。
そのためにも、『自分たちでやるんだ』という気概を持って、
ボランティアなどを受け入れる体制を」と呼びかけられました。

僕がお話ししたのは、今年春に、林野庁の研究会で
お話しした内容でした。


森を守り、生かす人材を、どう維持し、増やすかを
真剣に考えれば、まずは小・中・高校の在学中に、
森林率の特に高い道県では学年を超えた合同合宿を、
それ以外の都府県では、同じく学年を超えた
木のすごさを体験する1日の合同総合学習を、
毎年10万人程度は行っていかないと。
日本経団連で「社会貢献戦略」についてお話ししました [2009年12月02日(Wed)]
昨日(12月1日)は、とてもあわただしい1日でした。

午前中は日本経団連の社会貢献委員会で、
「社会的課題の中期展望と課題解決に果たすべき
企業の役割」、つまり、2020年までの今後10年間の
世界と日本を俯瞰した上での社会貢献戦略について
お話しした後、名古屋に移動して、昨日からの
「東海若手起業塾」のしめくくりの個別発表を伺って
コメントしたのち、岐阜県恵那市で開かれた、
同市の自治連合会・地域自治区地域協議会の
合同研修会にお招きいただきました。

朝、経団連でお話しした際の資料を添付しますね。

今日の日本の社会経済の厳しさは、一過性のものではなく、
今後ますます厳しさを増す、構造的なものです。
だからこそ、社会貢献も、片手間の単年度の配分ではなく、
中期的な戦略を持った投資にしていただきたい。

そのためには、現物寄付の拡大が重要ですが、現在の
日本の税制では、それを各税務署の裁量で判断することに
なってしまっているために、滞ってしまっています。
欧米のように、一律で現物寄付を認める仕組みをつくらない
限り、現金だけの寄付では、業績に左右されてしまい、
社会への安定的な投資には結び付きません。

こういうテーマは、企業と市民が一緒になって、財務省・
国税庁に働き掛けないと。
ぜひ、企業のみなさまのご協力を、よろしくお願いします!
「価値を創造する助成へ」完売! [2009年11月30日(Mon)]
すでにIIHOEの団体サイトや、書籍サイト
ご覧くださったかもしれませんが、
IIHOEが2000年5月に刊行した
「価値を創造する助成へ−フィランソロピーの新しい課題」が、
おかげさまで完売しました。

マーケティング戦略論の泰斗であるマイケル・ポーターが、
ハーバード・ビジネス・レビュー(英文版)で発表した論文の
翻訳版ですが、ハーバード大学にメールを送って翻訳権を
取得し、「500冊だけ」という契約で刊行したもので、
逆にいえば、たった500冊売るのに、10年近くかかって
しまった、とも言えるのですが。。。

この論文が英文で紹介された当時、アメリカでさえ、
こういう論文が発表されるぐらい、財団(や企業の
社会貢献)には戦略性が低く、その意義から説明せねば
ならない状況だったことを思えば、今や、日本では、
経費としてではなく、投資として社会貢献を位置付ける、
ということが、ある程度、共通理解となりつつあるという点で、
そのご紹介や、働きかけを続けてきた者として、
少しはお役に立てたのかなぁと感じています。

IIHOEの書籍はいずれも「難しい」とか「わかりにくい」とか
評判が悪いのですが、申し上げていることは、
どれもシンプルな原則で、お読みくださるみなさんが、
どれだけご自身の活動に素直にあてはめていただけるかに、
かかっています。
もちろん、僕の表現力が弱いから、広がらないのですが。。。
社会と企業をつなぐCSRフォーラムでした [2009年11月06日(Fri)]
CANPANのCSR大賞表彰式を兼ねた、
「社会と企業をつなぐCSRフォーラム」が開かれ、
受賞された企業のみなさんのお取り組みのご紹介に
続くパネル・ディスカッションのお手伝いをしました。

その際に画面に呈示した資料を、下記に添付しますね。


基本的な体制づくりから、現場での取り組みを促すために、
社内外を巻き込んだエンゲージメントへ。
CSRの真価が問われるのは、これからです。
今年、必ず読んでほしいCSRレポート [2009年10月26日(Mon)]
今年も10社以上から、CSRレポートへの
第三者意見執筆のご依頼をいただいています。
(中には、お断りせざるを得ないものもありましたが。。。)

今年の傾向というか、ポイントと言えるのは、
厳しい経済環境の中で、雇用・人員の削減を、どう適正に
進めたかと、環境負荷削減の手を緩めなかったか、
そして、ワーク・ライフ・バランスや総労働時間管理、
人的多様性などこれまで「人事の担当」とされてきた
ことがらについて、経営企画と人事がちゃんと連携して、
中期的な人的ポートフォリオを見通したうえで、
「働き方・働かせ方を変える」シナリオをどれだけ明確に
持てているか、といったところです。

これらの観点を含め、第三者意見のヒアリングをする中で、
「この会社はちゃんとしてる!」と深く感じ入ったのが、
損保ジャパン、デンソー、日本航空、ブラザー工業です。

各社のポイントは、本当はいくつもあるのですが、
あえて1つずつだけご紹介するなら、
今年で9回目の第三者意見執筆となった損保ジャパンでは、
業務プロセスの抜本的な見直しを行うと同時に、
「紙使用量総合管理計画」を策定して、09年度は
前年比11%減の目標を掲げた取り組み
を始めていること。

デンソーでは、もともと、とっても進んでいる省エネを
さらに進め、工場の稼働率が60%なら、エネルギーの消費量も
60%程度に抑制できるよう、「エネルギーのジャストインタイム」
を展開していること(リンク先のPDFのP56をご参照ください)。
また、同社では従来から、同社の調達先や取扱店を
巻き込んだ取り組み
が、他社を圧倒的に上回る水準で
進んでいます(同P9−10)。

日本航空では、食器やコンテナの軽量化などに加えて、
客室乗務員の荷物も減量するとともに、
今年度からは、客室の日よけを降ろして空調時間を短縮する、
乗客を巻き込んだ取り組みも進めています。

ブラザー工業では、事業のグローバル展開を進める上で、
人的多様性の向上や最適活用が不可欠であると位置付け、
実践を進めるとともに、関連情報も世界各国の主要拠点について
すべて開示しています。

誤解のないように、重ねて付け加えますが、
ここにご紹介していない各社が、ダメだったり、
ちゃんとしていないということではありません。
上記の4社は、着実に進めてきただけでなく、昨年度のような
厳しい環境下でも、エポック・メイキングな成果を実現された、
という点で、画期的だと感じるのです。

「CSRレポートなんて、どこも同じ」だと思っていらっしゃる方も
多いかもしれませんが、いえいえ、そんなことはありません。
上記4社は、ぜひ、隅から隅まで、熟読してみてください。
静岡県労福協で、CSRセミナーでした! [2009年10月24日(Sat)]
10月下旬の貴重な週末、曇ったり雨だったりですが、
そんな中、静岡県労働者福祉基金協会の主催で、
「CSRと福祉事業団体」がテーマのセミナーに
お招きいただきました。
なんと、同県内の労働金庫や全労済などの従業員の方々
120名以上がお集まりくださいました!

私のお話の後、各自で
「自分の部署」と「所属組織全体」で、「今年度」「来年度」に
それぞれ力を入れるべきことを紙に書き出していただき、
それを、10人ずつ程度のテーブルごとで共有していただき、
その討議のポイントを、1分ずつ程度でご発表いただきました。

その、ほんの一部をまとめたメモが、下記の通りです。

・省資源(紙)、働きやすい環境→やらない事業整理、発信
・サービス残業、対話不足、子育て・介護・看護休暇
・業務刷新!、コミュニケーション、金融教育、障碍者雇用
・環境配慮型店舗、営業車、KES、くらしの応援制度見直し
・省エネ、整理整頓、「支店レポート」、地域貢献、若手職員も参加
・エコ優遇などの広報、残業削減
・地域清掃・緑化、KES、職場のコミュニケーション、地域参加
・高齢者配慮店舗
・LED導入、AED配備、車椅子配慮通路、子育て支援融資
・業務効率化(会議!)、付箋、障碍者雇用
・融資周知、相談対応できる人材育成、地域団体連携、子育て支援
・安全性・平準化、エコ対応、公益認定対応、小集団活性化、BCP
・仕事すべて!、残業させない!、仕事への誇り
・障碍者・非正規職員の働きやすさ、紙削減、営業車管理、災害

各自の日常の仕事の中にある社会責任への取り組みの大切さや、
具体的なアクションのきっかけをつかんでいただければ、
うれしい限りです。。。