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川北秀人on人・組織・地球

「地球上のすべての生命にとって、民主的で調和的な発展のために」を目的に、市民団体(NPO)・社会事業家(ソーシャル・アントレプレナー)や社会責任(CSR)志向の企業のマネジメントの支援や、市民・企業・行政の協働の支援などに奔走する、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表者の毎日の、ほんの一部をご紹介します。


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中前忠さんの視点と指摘 [2008年01月10日(木)]
本当に遅ればせながらですが、あけましておめでとうございます。
本年も、みなさんの団体や地域を少しでも良くしようという営みの
お手伝いに、微力を尽くしたいと存じます。
どうか、よろしくお願いします!
このブログも、更新頻度がすっかり落ちてしまっているので、
せめて「週刊」ぐらいにはしたいと、反省しております。。。

その第1弾は、新年にふさわしく(?)視点のお話しから。

このブログのプロフィール欄をご覧くださった方は
ご存知のとおり、「尊敬する経済アナリスト」として、
中前忠さんを挙げています。
ご著書がほとんどなく、知る人ぞ知るという存在かもしれませんが、
日本経済新聞をご購読の方は、朝刊毎週月曜の「週目点」と
夕刊コラム「十字路」の連載執筆者のお一人でもあり、
その視点の確かさと指摘の鋭さに驚かれた方も多いでしょう。

僕は「経済学部」を出たことになっていますが、
マクロもミクロも経済学の授業はほとんど出ておらず、
卒論も不要の大学だったので、正直なところ、
経済は全くといっていいぐらい、わかっていません。
しかし、中前さんのコラムを続けて読んでいるうちに、
「なるほど、こういう視点で見れば、こういうことが見えてくるのか」
と気付くようになってきました。

知的所有権を侵害せずに、なんとかその一端をお知らせしたいので、
過去3年間の「十字路」のコラム・タイトルと、その掲載時期をご紹介すると、
「米国発不況の構造」(2005年4月26日)
「対中ではなく、対米投資を」(2005年6月17日)
「原油価格とアジア経済」(2005年8月5日)
「市場経済は生き残れるのか」(2005年9月20日)
「金利上昇を妨げるな」(2005年11月15日)
「原油高は持続的成長の条件」(2006年1月4日)
「金利上昇は財政を悪化させるか」(2006年2月21日)
「預金金利の引き上げで円安是正を」(2006年4月14日)
「まず、デフレに備えよ」(2006年6月13日)
「小泉改革をどう発展させるか」(2006年8月8日)
「サービス産業を育成できるか」(2006年9月19日)
「いま、なぜ投資減税なのか」(2006年11月10日)
「中小企業の活性化を最優先課題に」(2007年1月4日)
「日銀は連続的利上げを」(2007年2月20日)
「高株価経営の行き詰まり」(2007年4月5日)
「インフレ調整しかないのか」(2007年5月22日)
「ファンド資本主義の罪」(2007年7月5日)
「過剰流動性時代の終焉」(2007年8月28日)
「米国赤字縮小のコスト」(2007年10月12日)
「過剰流動性にどう対処するか」(2007年12月11日)
「日中協調で円、人民元の切り上げを」(2008年1月4日)

どうですか、ちょっと経済を気にしている人だったら、
そのタイミングの早さと、内容の的確さに、うなるはずです。

ぜひ、日経の紙面で実際にコラムをお読みいただきたいのですが、
中前さんのすごさは、提言内容を論証する具体的なデータを
トレンド(過去からの経緯)を踏まえて説明されること。
とはいえ、経済に馴染みのない方は、一度読んでもわからないかも
しれませんが、そんなときは、もう一度、今度は声に出して読む、
あるいは鉛筆を持って、線を引きながら読むことを、強くお勧めします。

大切なことをわかりやすく伝えることは大切ですが、
日本のテレビ番組や週刊誌のように、単純化してしまうことは、
背景を理解する力を育てず、結果として情報を使い捨てさせる
ことにつながります。
しかし本来、情報は資源です。
その資源を、有効に使い続けられるようになるかどうかは、
読み手の問題。
だからこそ、背景や文脈(コンテクスト)を理解することが、
加工された結果(コンテンツ)だけを受け取ることよりも、大切です。

自分の力不足を正当化するつもりはないのですが、
「NPOマネジメント」をはじめとするIIHOEの刊行物も、
ぜひ、有効に使い続けていただきたいと願いつつ、執筆・編集しています。
本年もぜひ、ご活用くださいますよう。
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コメント
5月26日と6月30日の「週目点」は、それぞれ「米原油在庫量(29日)減少が続き、価格は上昇」、「6月の米新車販売(7月1日)金融危機、実体経済に波及」でした。まったくタイトルどおりの内容で、現状もそのとおりですね。
また、かつて中前さんが何度も指摘されたとおり、アメリカの企業の設備投資や国・自治体の公共投資の遅れは、今回の洪水や旱魃などの状況悪化に顕著に影響を及ぼしています。
中国への投資が完全に勢いを失いつつある今、日本には消費(を促す利上げ)が、アメリカには投資が求められている、という状況が、より明確になってきましたね。
Posted by:川北 秀人(本人)  at 2008年06月30日(月) 08:29
今日(4月25日)の日経夕刊の「十字路」では、「サブプライム後の論理」として、国家にとって戦略的に重要な企業の独占的な超過利潤は、消費者に分配すべきであり、J-Power問題は単に市場の閉鎖性といった観点ではなく、消費者や従業員の利益を損ない、経済の健全な発展を妨げるような投資を政府が規制するのは当然、と説いていらっしゃいます。
企業に株主に対する責任があるなら、株主にも企業とそのステークホルダーに対する責任がある、という論理。全くそのとおりです。
Posted by:川北 秀人(本人)  at 2008年04月25日(金) 19:02
22日に発表された3月の米国中古住宅販売件数は、年率換算で493万戸、前年同月比19.3%減でした。在庫件数は405.8万戸と、販売実績の9.9か月分に達しています。
中前さんが指摘される信用危機深刻化の要因は、着実に進んでいます。
Posted by:川北 秀人(本人)  at 2008年04月25日(金) 09:26
すでにお読みになった方も多いと思いますが、「日経ビジネス」4月21日号の巻頭に中前さんのインタビューが。「『世界10年不況に活路』日本の立場は浮上、利上げで消費拡大を」というタイトルで、(1)世界経済の調整には最悪10年近くかかる、(2)日本は利上げにより高い成長を目指せ、(3)「強い政府」が投資促す、という3点を説いていらっしゃいます。まったくそのとおりで、世界経済の転換点にあるという実感が、官民を超えて金融関係者の不安の背景にあるのだと思います。
もう1つ、今朝(4月21日)の日経朝刊の「週目点」では、22日発表予定の3月のアメリカの中古住宅販売価格について、「下落続けば信用危機深化」と書いていらっしゃいます。
サブプライム問題の歴史的構造とそのインパクトについては日経ビジネスを、その直近の見通し方については日経朝刊の週目点を、ぜひしっかりお読みください。
Posted by:川北 秀人(本人)  at 2008年04月21日(月) 10:53
3月17日の「週目点」は「2月の米卸売物価指数(18日)インフレの加速見極め」でした。結果は小幅ながら上昇でしたが、その後発表された住宅着工件数などを受けたのか、FRBは追加利下げを実施しましたね。中前さんのおっしゃるとおり、欧州は反応せず、ドル安+原油高→インフレ→不況、という悪循環がより具体的になってきました。
Posted by:川北 秀人(本人)  at 2008年03月19日(水) 12:39
出張から戻って、数日分の新聞を走り読みしたところ、2月27日(水)の「十字路」で「債券市場の規律回復を」とおっしゃっています。
「財政と金融の分離が必要なのは、「債券市場の規律」を取り戻すためである。財政赤字の拡大に対して長期金利が上昇し、政治に赤字の削減を求める、これが市場経済の原則である。
 日銀が国債の引き受けを続ける限り、赤字が拡大しても長期金利は上昇せず、債券市場は危険信号を発することができない。結果的に1990年代以降、財政赤字は拡大し続け、国債発行残高の国内総生産(GDP)比は151%と、第2次世界大戦末期の昭和19年の147%を上回っている。・・・」と
いう鋭い指摘は、日銀総裁がどんな人であるべきかを端的に示唆しています。ぜひ、お読み逃しのないよう。
Posted by:川北 秀人(本人)  at 2008年03月03日(月) 15:32
今日(08年2月11日)の日経朝刊11面に、中前さんの「週目点」が掲載されています。トピックは07年10−12月期のGDP速報値について。切れ味は、いつもほどではありませんが。。。
Posted by:川北 秀人(本人)  at 2008年02月11日(月) 11:16