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川北秀人on人・組織・地球

「地球上のすべての生命にとって、民主的で調和的な発展のために」を目的に、市民団体(NPO)・社会事業家(ソーシャル・アントレプレナー)や社会責任(CSR)志向の企業のマネジメントの支援や、市民・企業・行政の協働の支援などに奔走する、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表者の毎日の、ほんの一部をご紹介します。


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「CSRの取り組みでどんな成果をめざし、どのような成果指標で測れば良いのか?」 [2018年05月18日(Fri)]
あるテーマにおいて、事業者による倫理的な事業慣行の確立に
向けて、企業との対話を丁寧に積み重ねているNPOの代表の
方から、下記のご質問をいただきました。

「CSRの取り組みでどんな成果をめざし、
どのような成果指標で測れば良いのか?」


みなさんだったら、どうお答えになりますか?

この質問の本質は、CSRとは何を目的に行うのか、という
問いと同義です。
では、CSRはいったい、なぜ、どういう目的で行うのか。
それは、CSR(企業の社会における責任)として問われている
要素を個別にみれば、すぐにわかります。
ガバナンス、人権、労働、環境、公正な慣行、消費者への対応、
そして、コミュニティへの参画。
どれも「短期的にはやらなくても済まされるかもしれないけど、
中長期的にはちゃんとやっとかないと、事業も組織も持たない」
というものばかり。つまり、研究開発や品質管理、顧客満足の
向上と同様に、持続可能性を高めるために、不可欠だからこそ、
世界各国の主要企業が競うように取り組みを積み重ねているのです。
日本企業はどう取り組んでいるのかについては、この機会に再度、
「ソシオ・マネジメント」第5号をご参照ください。

では、どんな成果を生み、どのような指標で測るのか。
労働関連なら、働き続けやすさの向上によって生まれた価値
(たとえば新たな市場への参入によって生まれた利益や、
採用や医療などに要する費用の削減。決して女性管理職比率ではない。)
環境関連なら、環境の負荷削減や保全・活用によって生まれた価値
(たとえば温室効果ガスの排出削減量や吸収量と、それによる収益など)
「守って当然」と言われる公正な慣行や消費者への対応、人権なら、
交通安全や労働安全衛生などと同様に「無事故時間」と、
失わずに済ませることができた費用の推計値、といったところです。

では、コミュニティ参画(=社会貢献)では?
実は、社会貢献活動の評価については、もう20年以上前に、
今ではその分野におけるベスト・プラクティスと言われている
いくつかの会社のお手伝いをさせていただきました。
(「えっ、どこ、どこ??」とおっしゃる方、直接お会いした時に
おたずねください。)
社会貢献活動が、企業にとって「利益の社会還元」=配分ならば、
配分さえしてしまえばよいので、効果を問われることも指標も不要です。
(額が多かったり、相手先の数が多ければ、いいかもしれませんが。)

しかし、社会貢献活動も企業にとって「よりよい社会・市場づくり」
に向けた投資であるならば、その目標は自らの事業や組織がめざす
社会そのものであり、その定量的な目標こそが、効果測定指標です。
たとえばデンソーでは、事業と社会貢献の両輪で、「交通事故ゼロ」
をめざしています。
https://www.denso.com/jp/ja/csr/csr-policy/top-message/

「ウチのトップ、ここまで本気じゃないし。。」という場合には、
効果を生む対象を「社外」と「社内」の2つとし、
「社外」向けには、対象の置かれた状況の改善、当事者の評価、
行政をはじめとする自社に影響あるステークホルダーの評価などを、
「社内」向けとしては、メディア紹介などの広告換算価値、
参加・関与した従業員の満足度、本業(収益部門)との連動性、
といった項目を、それぞれ指標とすることになります。

こういう領域の勉強会も継続して開きたいと考えたことから、
ソシオ・マネジメント・スクール」を開講しています。
次回の予定はまだ決まっていませんが、その節はぜひご参加ください。
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