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川北秀人on人・組織・地球

「地球上のすべての生命にとって、民主的で調和的な発展のために」を目的に、市民団体(NPO)・社会事業家(ソーシャル・アントレプレナー)や社会責任(CSR)志向の企業のマネジメントの支援や、市民・企業・行政の協働の支援などに奔走する、IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表者の毎日の、ほんの一部をご紹介します。


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真摯で謙虚な経営者を育てる社会に! [2017年12月31日(Sun)]
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年も大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。

このブログで年始のご挨拶を申し上げるようになって、もう10年以上に
なるのではないかと思い、履歴を調べてみたところ、
2010年は「2020年までの10年間を、どう生きるか?
2011年は「逃げるな、日本人!
2012年は、東日本震災の犠牲者と、相次いで旅立たれた先輩への約束を、
2013年は「『しくみをつくる人と組織』を育てる
2014年は「21年目の再スタートに備えて
2015年は「課題解決先駆国であるための姿勢と力を
2016年は、IIHOEの3つの事業の柱における転換点について、
2017年は「greatでもfirstでもなく、betterをめざして進化する社会を
といったことを、それぞれ申し上げておりました。

その時々に大切なことを、先を見通す俯瞰と、足元・目前の優先順位とを
ともに踏まえながら申し上げ、その実現に微力を尽くしてきたつもりであり、
お手伝いさせていただいた個々の現場では、着実に、歩みを進めていただいて
いるのですが、しかし、本当に悔しいことに、世の中全体ではよい方向に
進んでいるという実感は得られず、また、いくつか(いくつも!)の現場では
甚だ残念な事態に至ってしまってさえいます。

その象徴例は、製造業大手による品質偽装でした。
製造業以外の生産性が他国より著しく低い日本の経済・社会において、
製造業の品質の高さこそが、成長どころか、国力維持の基礎中の基礎で
あるにもかかわらず、それを、従業員にはまるで還元されないコスト削減を
優先するために偽装してしまう現場と、現場感覚を喪失してしまった、
あるいは、そもそも現場感覚のない人々によって管理される中央。
形式的な謝罪、「立て直しこそが責任」と居直る経営者、踏み込みが浅く
具体的な改善提案に乏しい検証は、現場の事務手続きを増やすだけ。

これは、決して製造業大手だけの問題ではなく、不祥事が相次ぐ行政や
教育はもとより、急増したNPOや、今後も増え続ける小規模多機能
自治の担い手となる地域運営組織においても、状況は変わりません。

詳細は年次報告書の公開時に改めて申し上げますが、IIHOEにとっても、
昨年は、いただくご依頼の傾向という点からは、静かに、大きな転換点でした。
率先垂範を自らの責任と心がけ、なすべきことをなし、申し上げるべき
ことを申し上げてきたにもかかわらず、社会の変化に直面して、進化が
求められる、地域や行政、NPOやその支援者、企業や、その顧客である
市民から、しっかりご依頼をいただけるよう、これまで以上に働きかけを
強めなければならないと痛感しています。

上述のとおり、企業ではもちろん、行政でも、地域でも、NPOでも、
今ほど、真摯で謙虚な経営者を育てる必要性が高まっているときはありません。
ようやく日本でも、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、
主要国に遅れてつつも、環境・社会・ガバナンス(ESG)評価に基づく
投資を、昨年春以降本格化させたことを契機に、やっとガバナンスに
おける多様性をはじめとする持続可能性を高める経営基盤づくりの
重要性への認識が、広がりつつあります。
業務ができるだけでなく、小さな現場を切り盛りできるだけでなく、
俯瞰的に先を見通しながら、しくみづくりという大きな現場の組み立てや
運営も、また、持続可能性を大きく左右する人材の育成もできる、
真摯で謙虚な経営者は、企業でも、行政でも、地域でも、NPOでも不可欠です。

IIHOEでは2000年(もう18年前!)に、当時の全米NPO
理事センター(NCNB)が刊行した「NPO理事会の自己評価」と
「NPO理事による事務局長評価」の日本語版を発行するなど、
事業だけでなく組織の評価を、特にマネジメントとガバナンスの
自律的な評価から改善を促すことを主眼として進めてきました。
できる限り早い時期に、勢いは衰えたとはいえ、わずか20年足らずの
間に各地に急増した、特定非営利活動法人や社団・財団法人、さらに、
地域貢献が法令により求められるようになった社会福祉法人の役員や
管理職層において、真摯で謙虚な経営者を育てる機会を設けるとともに、
手引きとなる資料を改めて刊行いたします。

また、小規模多機能自治を進める地域組織においても、設立段階だけ
ではなく、地域の持続可能性を守り続けるための担い手となる、真摯で
謙虚な経営者を育てられるよう「地域経営研究所」の設立を働きかけ、
判断の根拠となるデータづくりや、互いから学び合える環境づくりなど
お手伝いさせていただく所存です。

戦争でも天災でもないのに、人口減少と少子化と高齢化が同時に進行
する日本が、持続可能性を確立するためには、時間という貴重な資源を
最適に活用できる経営者の育成を、急ぐしかありません。

みなさまの組織や地域におかれても、継続ではなく、成長のために、
天動説ではなく、地動説で、真摯で謙虚な経営者を、早く、
一人でも多く。もちろんご自身も率先して、大きな声で #me too と。
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