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聴覚障害者留学

 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子などをお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。


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2008年 2月生活記録 富田 望 [2008年03月31日(月)]
2008年 2月 生活報告 富田 望
挨拶
 憂鬱な雨期が嘘のように、最近ではからっとしたいい天気が続いています。バレンタインも通り過ぎ、忙しない週末と共に、3月に入りました。ここでのバレンタインでは、男性が赤いバラとキャンディ女性に送るのが常識で華やかに彩られた店内のデコレーションがバレンタイン独特の雰囲気を醸し出していました。最近読んだ新聞のコラムでも「バレンタインの男女の葛藤」と云った面白いテーマで「バレンタインが生み出す男女の間の溝」をメインに皮肉さを示唆した文章で綴られておりました。学校生活の方では秋学期よりも、英語クラスに集中し、今回新しく受講したボキャブラリークラスが面白くなってきた今日このごろです。

トムの講演について
トータルコミュニケーションを考案したRoy K Hulcomb氏を父に持ち、現在オーロニ大学でdeaf culture/deaf educationなどを受け持っておられるTomas K Hulcombの講演がJASSとの遠隔指導により設けられ、この機に講演に参加してきました。テーマは「トータルコミュニケーションの歴史と現在」で、日本では誤解されがちなトータルコミュニケーションについてTomas氏の「バイリンガル教育が主流である今日では、トータルコミュニケーションによる教育方法は目立たなくなってきているが、根本的なところは同じだ」という言葉が印象に残りました。

英語スキルの向上のために
 春学期には、去年から受講している英語クラスを引き続き受講し、加えてボキャブラリークラスとASLクラスを受けています。ボキャブラリークラスでは一週間に40程の単語を覚えなければならないので、毎日暗記、英作の練習の繰り返しです。自分の英語がいかになっていないか実感させられるのもしょっちゅうで、英作にはいまだに悪戦苦闘の日々ですが、グループをつくって英語の勉強をすると不思議と効率があがるもので、最近では特定の友人達と時間をつくって勉強をしています。
2008年3月 生活記録(第2期生 高山 亨太) [2008年03月25日(火)]
サマータイム
ブッシュ現アメリカ合衆国大統領による去年から始まったサマータイム期間の延長が今年も3月から実施された。これまでは確か4月1日からサマータイムになるのだが、どうもなぜか去年から3月9日から実 施されるようになった。 1つの目的として、サマータイムに慣れるための準備期間が必要と言うことらしいが、本当は経済的な面での理由があるのだろうが、どうもじっくりこない。今年も、3月9日の午前2時から半年以上にわたるサマータイムに突入した。 1時間進むので、春休み直前の宿題ラッシュで忙しくて、少しでも時間が惜しい自分にとってはちょっと損した気分だった。これまで6時半におきるとちょうど日が昇り始め、明るく なるのに慣れていたせいか、今は6時半に起きてもまだ暗く、7時半になってやっと日が昇って来る。ついでに夜も8時ぐらいまで明るいので、どうも感覚や食欲がおかしくなっても仕方ない。

インターンシップ
多くの学生が旅行などを楽しんでいる春休みの最中に、自分が担当するケースの裁判を経験した。ケースを担当するソーシャルワーカー(実際にはインターンであるが)として、前回の裁判から3月までの3ヶ月間にわたる家族の状況やサービス提供の状況などを実際のサービス提供状況に基づいて、裁判官の前で話をした。
裁判では、Child and Family Service Agency側の弁護士、高山(ソーシャルワーカー)、子どもの弁護士、母親、父親の順にテーブルで横に並んだ。一般的な虐待、育児放棄のケースではこのように一列に並ぶようだ。後ろに両親のそれぞれの弁護士、私のスーパーバイザーなどがそれぞれ着席し、主に裁判官の質問に答える形で裁判が進められた。私も含め、当事者である両親もろう者であるため、裁判所から1名の法律専門の手話通訳者、Gallaudet Universityからインターンである私のためにもう1名の法律専門の手話通訳者が派遣され、それぞれの手話通訳者が協働しながら手話通訳を行っていた。
法律専門の手話通訳というのは、法律に関わる手話通訳を有している手話通訳のことであり、裁判などの場面での通訳技術や知識、また経験が求められている。具体的には、Registry of Interpreters for the Deaf (RID、日本で言う日本手話通訳士協会)が実施する試験であるSpecialist Certificate: Legal(SC: L)の試験に合格した手話通訳者が裁判所に派遣される。具体的な条件や内容については、以下のウェブサイトから閲覧できる。
http://www.rid.org/education/edu_certification/index.cfm/AID/46

日本財団会長
 春休み直前に、私がお世話になっている日本財団の笹川会長がGallaudet Universityを訪問し、日本財団に支援を受けている多くの留学生との情報交換、懇談を目的とした懇談会に参加した。Gallaudet Universityのロバート・ダビラ学長も臨席し、それぞれの留学生が自己紹介、さらにそれぞれの国のろう社会の問題について話し合ったりした。

国立大学法人筑波技術大学訪問団
 Gallaudet Universityの協定大学である国立大学法人筑波技術大学筑波技術大学から7名の訪問があり、彼らと交流した。メンバーは、学生4名と教員3名であった。今回の訪問の目的は、Gallaudet UniversityとNational Technical Institute for the Deaf(NTID)といった国立大学法人筑波技術大学の協定校との交流が目的である。しばらくは、このような細々とした大学間交流が続くのだろうが、いずれは正式に単位互換制度を創立して、1学期や1年の計画で交換留学が実現するとよいのではと個人的に思っている。国立大学法人筑波技術大学はNTIDをモデルにして設立されたが、それにこだわらずにGallaudet Universityの持つ強みやノウハウから、研究実績といった知的財産まで含めて、ろう社会の発展、高等教育の発展のために様々な形で両校間の研究交流や学生交流がさらに盛んになってほしいと感じている。Gallaudet Universityにいる在籍している間は、可能な限り多くの訪問者と交流したいと思った今回の交流であった。

その他
もうすぐWashington,D.C.にも桜が咲く時期になり、日本での桜の時期の思い出などを改めて思い出し、日本が恋しくなってきた。残り、1ヶ月ちょっとの学期であるが、気を抜かずに勉強に集中していきたいと思っている。
2008年2月生活記録 (第3期生 管野 奈津美) [2008年03月24日(月)]
● はじめに
2月はアパートから大学までの電車通学やお弁当作りなど慣れないことばかりだったが、3食自炊しているおかげなのか、風邪をひくことなく健康に過ごすことができた。早起きしてルームメイトと一緒に通学し、電車の中で「眠い眠い…」と言いながら今日は何のクラスがあるなどたわいない会話をする時間が好きである。3人のルームメイトとアパートの家賃や食費などをシェアしているので、ルームシェア生活での役割分担やお金に関するルールを話し合ったりなど色々良い経験になっている。私は主に家賃の支払い担当でルームメイトから家賃を集めて自分の口座に振り込んでいるが、アメリカのATMが古く、何度振り込んでも受け取ってもらえず、直接銀行に振り込みにいくハプニングを経験した。(日本の機械は本世界トップレベルと言っていいほど本当に質が良いと改めて感動しているこの頃です…。)また、週末には友人をディナーに招待し、日本食を作ったりおしゃべりしあったりとアパート生活を楽しんでいる。

● クラス
今学期は4つのクラスを履修しており、詳細は以下の通りである。

English
語彙、文法、エッセイとバランス良く勉強できるクラスである。語彙に関しては毎回小テストがあり、とても良い刺激になっている。本を読んで議論する時間があり、テーマはイスラム教とイラン革命である。本といってもアメリカでベストセラーになったコミックであり、筆者が少女時代に味わったイラン革命・イラン&イラク戦争の経験がコミカルに描かれていて読みやすい。そこで2人でパートナーを組んで、イスラム革命について調べてプレゼンをするという課題が出て、私のグループのテーマは「イスラム教の信念と他の宗教との違い」であった。私はイスラム教と他の宗教の違いを簡潔にまとめてプレゼンをした。イスラム教について調べた時に世界中の様々な宗教観に触れることができ、元々、日本では宗教に対する意識は薄いと改めて感じた。宗教について考えるいい機会になったと思う。

Deaf Culture
前学期のDeaf Studiesのクラスの内容をより深く学べるクラスと言っていい。2月はまずCultureとは何かというテーマから入り、アメリカにおける価値観、外国人から見たアメリカ人は何かというテーマの本を中心に進めた。それと同時にリサーチプロジェクトの課題があり、もちろんDeaf Artistについての本を選択し、読んでいる。とても分厚い本なので読み切れるか心配だが、頑張って読んでいきたい。

Deaf Art
アメリカのDeaf Artistとして有名なポール・ジョンソン先生のクラスでDeaf Artについて学べる講義である。先生いわく、Deaf Artについて詳しく学べるのはGallaudet Universityだけで、「君たちはとてもラッキーだ」と言っていた。Artとは何かという議論から始まり、2月はマイノリティとは何か、マイノリティとアートの関わりは何かというテーマで進められた。マイノリティのアートについて調べてプレゼンをする課題があり、黒人、アジア、ヒスパニック、女性、ゲイ、レズビアンなどのテーマが出て、私はレズビアンのテーマを選んだ。今まで知らなかった新鮮な世界に触れることができ、今学期で一番楽しみにしているクラスである。また、様々なDeaf Artの作品に触れることができ、良い刺激になっている。先生に作品集を見せたところ、「wonderful !! 」と喜んでいただき、「ぜひ、ここで学んだことを日本に持ち帰って広めてほしい。」と励ましの言葉とヘンリー・ムーア(アメリカの有名な彫刻家)の作品集をプレゼントして下さった。インターンシップ先や進路についても色々アドバイスを頂き、きっとこの先大きな力になってくれるであろう。この出会いに感謝している。

Ceramic
前回は中級クラスで今学期は上級クラスを履修しようかと思ったが、時間がどうしても合わず、先生と相談した結果、初級クラスを履修することになった。初心者と一緒に授業を受けているが、アメリカと日本では教える内容とプロセスが全く違うので、いい勉強になっている。また、クラスメイトから作り方について質問を受けることもあり、どうやって説明したらわかりやすいのか考えながらアドバイスしている。前学期はまだASLと英語に慣れず、ついていけなかったが、今学期は落ち着いてクラスに溶け込むことができ、色々釉薬の重ね塗りを試してみたりなどチャレンジしている。

● バイト
週に6時間だけだが、今学期からLab Assistantという学内のバイトを始めた。Lab Assistantというのは主に実習室の管理で、夜実習室を生徒のために開けなければならないが、先生の代わりに部屋にいて、生徒が誰か来たか確認したり、機械を使う時に危険がないかどうか見たりする仕事である。私は陶芸部屋のLab Assistantで、ほとんどの生徒が初心者なので生徒に作り方をアドバイスすることもでき、とても良い経験になっている。

P.S. もうすぐ春!!
日本はそろそろ桜が開花する季節ですね。ワシントンDCに、明治時代に日本から贈られた桜の並木道があり、とても美しいスポットだそうで、今から楽しみです。ただ、アメリカでは外では酒を飲んでいけない法律があるので、日本と同じようにお花見はできなさそうです…。健康的にお弁当を持ってハイキングに出かけようかと計画中です。
2008年2月生活記録(岡田) [2008年03月18日(火)]
3月に入り再びサマータイムになった。1時間時計が進むのであるが、この1時間が思いのほか、体に合わないようで慣れるのに苦労している。5月頃になればまた違うと思うが、午後8時近くになっても空が明るく、朝は8時過ぎになってやっと明るくなる。おなかの空く時間と実際の時間が合わなかったりリズムが狂う。もっともこれはアメリカ人でも慣れないようであるが、すっきりしない今日この頃である。

■履修クラス

今学期は英語に重点を移し、英語中心の時間割になった。

Mon: 13:30-15:10 Reading Strategy

Tue: 9:00-10:00 Special Project
11:30-13:10 Deaf Education
13:40-15:10 Fundamentals of Composition (Writing)

Wed: 13:30-15:10 Reading Strategy

Thu: 11:30-13:10 Deaf Education
13:40-15:10 Fundamentals of Composition (Writing)

これ以外に、コンピューターで行うVocabularyの授業を履修している。


■英語

学期が始まった当初は授業の要領がつかめなくて苦労した。というのも、例えばReadingのクラスで、日本でやっていたように解答すると「不十分」と言われるということがあった。こちらとしては「ポイントをおさえて簡潔に」とのつもりが、情報不足となってしまう。また、ライティングのクラスでは毎回エッセイを読んで感想を書くのだが、この感想も実はある一定の条件があって、日本のように自由に述べるのではない。こういった「ルール」を知らないために、かなり戸惑ったが、授業で詳細な説明を受けて慣れることができた。

2ヶ月前と比べて語彙力も上がっていることが実感できるし、読むスピードもだいぶ上がってきたと思う。先生からは「文法的なミスはわずかだし、気にする必要なないレベル。ただし not natural」と評価を受けている。しかし、ここが本当に難しいところである。

健聴者ならば聞きながら自然な英語を少なくとも「受ける」ことはできる。でもろう者の場合、その機会は著しく落ちる。以前にろう学生の英語クラスを担当している先生と「ろう者で非ネイティブの学生が英語を身につけるのはどのくらいかかるか?」と話したとき、以下のような趣旨のことをおっしゃられた。

「どのくらいかはハッキリわからないし、個人差があるけど、少なくともアメリカ人のの健聴者との比較で考えれば、彼らは生まれた瞬間から目と耳両方使って少しずつ身につけ始めて、大学生になるまで、18年間その状態できてる。で、大学入って、カレッジレベルのエッセイの書き方とかリーディングの仕方を2年間みっちりやって、ほかの科目もやって、プラス4年。こういう状態の人が大学院に入るようになってる。

ろうの留学生って言うのは、まず耳からの情報はなしって考えて、さらにアメリカ人が20年かけて身につけることを、短期間でっていうんだから、その差はもう想像を超えている。もちろんチャレンジしていくことは大事だし、そのためのバックアップもできる限りするけど、一方で、『外国から来た』『ろう者』が『目だけ』で英語を身につけるプロセスは、言うほど簡単じゃないってことを、もっと周りの人にも理解してほしい」

今このことを痛感している。例えばエッセイの適切な表現を知りたいとき、健聴者の学生はその場で先生に質問したり、アメリカ人のクラスメイトに聞くことができる。でもろう者の場合は、通訳がいないと深いコミュニケーションは取れない。もちろん先生は気軽に質問に来てというのだが、時間が合わなかったり、通訳の手配をしてアポイントとって、というプロセスが次の授業に間に合わなかったりで、不本意なまま提出せざるを得ないこともしばしばである。

ろう者のクラスでは、先生が私たちの事情を十分に理解しているため、不利になることはないが、メインストリームのクラスでは、naturalな英語ではないと大減点する先生もいる。メインストリームの環境では、ろう者は想像以上に難しい問題に直面する。

こうした経験の一つ一つを、「もし日本だったら??」「自分がサービスプロバイダーだったら?」と考えながら対処していきたいと思う。
2008年2月 生活記録(1期生 池上 真) [2008年03月17日(月)]
□ Deaf-REACH

 先月の生活記録にも書いたが、今学期は、「Deaf-REACH」という、さまざまな障がいを併せ持つろう重複者を対象とした生活就労施設でソーシャルワークの実習をさせていただいている。現在は、CSP (Community Support Providers)という部門で、主にケースマネジメントやカウンセリングなどの業務を担当させていただいている。日によってばらつきがあるが、多くて一日に3、4人の利用者の相談にのったり、カウンセリングを行ったり、近所の精神科医やリハビリテーションセンターへ利用者に同行したりしている。Deaf-REACHでの実習を始めてから約2ヶ月が経つが、毎日失敗だらけ、まだまだ分からないことだらけであぷあぷしているが、周囲の職員や他の実習生に聞いたりしながら、日々多くのことを学んでいる。直上司は、去年ギャローデット大学大学院のソーシャルワーク学部を卒業した人で、実習生という立場をよく理解し、責任ある仕事を分けてくださるので、心強い存在となっている。

□ 日本財団笹川会長との面談

 先々週の木曜日、日本財団の笹川会長がギャローデット大学を訪問され、会長を囲んでの懇親会に出席させていただいた。そこには、ギャローデット大学の第9代学長であるロバート・R・ダビラ学長をはじめ、世界聴覚障害者リーダーシッププログラムの奨学生や、日本財団の奨学金を受けて勉強している日本の学生たちが出席した。奨学生たちは始めに、それぞれの学年や専攻、出身国など、簡単な自己紹介を行い、続いて、それぞれの国のろう者を取り巻く環境の状況説明や帰国後の目標、現在の学校生活の様子などを報告した。最後に、笹川会長より一人一人に対して「これからも頑張ってください」と、励ましのお言葉を頂いた。どの学生も意欲的に勉強やその他様々な活動に取り組み、逆に自分が刺激を受け、気持ちを新たにしたものである。

□ 筑波技術大学の学生との交流

 先々週の日本財団の笹川会長の訪問に続き、先週末は、筑波技術大学の学生4名がギャローデット大学を訪問し、彼らとの夕食会に招かれ、短い時間ではあったが、有意義な時間を過ごした。彼らはこちらに来る前に、ロチェスターにある国立ろう工科大学(National Technical Institute for the Deaf)をも見学してきたと言い、少々お疲れの様子だったが、「アメリカに来て一番自分自身が変わったと思うものは何か?」「ギャローデット大学に入るにはどれくらいの英語力が要求されるか?」「ギャローデット大学にはどんな学部があるか?」「ギャローデット大学に来てからASLはどれくらい上達したか?」などと、活発な質問を受け、3年前の渡米時の自分の姿を思い出した。アメリカの大学、あるいは、大学院への留学を希望する人が今後ますます増えると想像されるが、自分も初心を忘れずに頑張っていきたくと思う。
2月生活記録 【第2期生 谷口】 [2008年03月15日(土)]
非常に冷たい風が身に凍みる季節となり、インターンシップのために毎朝5時半には起床し、まだ朝明けしていない夜空の中を歩き、ギャロデット大学に通学して1ヶ月以上経つ。ワシントンDCの緯度は日本の東北地方に一致し、東北地方に住んだ経験の全くない私にとって2度とこのような経験はしたくないというほどの辛さだった。おかげで喉を痛め、風邪を3回もひいてしまったのである。

■IIP■

インターンシップ
英語教育指導を見ていく中で、解決できるとは到底思えないほど1番大変な問題は、生徒たちそれぞれ違った言語を持っており、概念も当然異なる。その上、生徒たちのほとんどはアメリカで生活してから1年しか経っていなく、ASLも簡単な会話程度しか習得していない。そのような環境の中で、be動詞と一般動詞を教えていくかということが先生にとって一番辛い試練だと思っている。絵を使ったり色々な方法を使用して指導して、その時は生徒たちは「分かった!!」と嬉しそうに答えてくれるが、次の日にまた復習すると忘れてしまうのである。それは理解していないということになる。今のところは読書を通して使い方を指導するという方法を行っている。

ENG 103S
毎回、初めにボキャブラリーのテキストブックを使用して意味の確認をした上でテストを受け、次に文法の訓練、そして最後に「PERSEPOLIS」という本について議論し合うことになっている。特に生徒たちの関心を最も引き寄せたものはイラン革命についてである。実際にイラン革命を目の前で見ながら育ってきたイラン人の講演もクラス内で催され、生の経験談が聞けて大変良かった。その講師によると、そういう環境で育ったイラン人の子供たちは子供でさえ特に政治に非常に関心を持っており、それに関する話を子供同士で議論するという。

EDU 311
最初に、言語とコミュニケーションとは何か、それらの違いは何なのかという議論から始め、言語は生まれつき備わっているものなのかという非常に熱い討論までに発展していった。教育学では、言語は先天的なものであると定義されているが、少し矛盾していることがある。インドのある村でオオカミに育てられた人間の子供が10歳くらいになって以後無事に保護され、徹底的に教育を受けた結果、死亡されたという残念な結果に終わったという有名な実話がある。言語の臨界期があるが、もし言語が先天的であるならば、臨界期とは関係なく言語は発達するはずなのである。そういう討論がなされたが、結果としてうまくまとめられなかった。こういうテーマだと終わりなき議論になるのは無論のことである。

EDU 605
今学期の講義は評価方法についてである。成績を出すために生徒たちはテストなどを受ける必要があるが、評価は大きく分けて2つの種類がある。1つ目は形成的評価で、生徒の学習進度を継続的に評価する方法であり、もう一方が総括的評価でテストなどで確認する評価である。どうやって正当に評価するかという議論を毎回行っている。

■ELISO■
毎週火曜日の夜6時に委員会の会議があるが、あいにく他の講義と重なっているために今学期はその会議に出席することは出来なくなった。しかし、陰ながら企画の担当として色々と企画を練っていきたいと思っている。

■抱負■
また、来月の春休みに友達とドライブでフロリダを周遊する予定である。今年最後のアメリカなので、ディズニーランドの有名なオーランドや魅力的なビーチのあるマイアミなどを観光してみたかったからである。今回が最後のアメリカの旅になるだろう。
Posted by 谷口恵美(第2期) at 11:22 | 奨学生生活記録 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
2008年2月 生活記録(第2期生 高山 亨太) [2008年03月04日(火)]
1.はじめに

皆さんもご存じのように2月14日は、バレンタインデーであり、多くのアメリカ人や学生が女性のためにチョコレートとバラを買う光景が多く見られた。特に圧巻だったのは、日本でも有名なチョコレートのお店であるGodivaのお店でチョコレートを買うために30名ほど男性が行列に並んでいる様子は見物であった。バレンタインデーというと日本では、女性が男性のために奮発するというイメージがありますが、世界一般常識としては逆なのである。そもそもホワイトデーは日本独自の文化?であり、アメリカ人に話すと不思議な目で見られ、あり得ないと言われたことがあった。

2.履修クラス

月曜日 1pm-4pm Human Behavior and Social Environment II
火曜日 10pm-6pm Internship
水曜日 9am-12pm Social Work Practice II
    1pm-4pm DSM-IV-TR
    5pm-8pm School Social Work Policy
木曜日 10am-6pm Internship
金曜日 9am-12pm Data Analysis
    1pm-3pm Internship Lab

Human Behavior and Social Environment IIでは、国家や地域レベルの政策がどのように人々の生活に影響を与えるのかについて学び、さらにその分析方法を学ぶことを目的としている。また組織や施設の構造分析についても学び、よりよい施設運営のための各種分析技術について学ぶ予定となっている。

Internshipは、秋学期同様にChild and Family Services Agency(CFSA)にてインターンをし、各種援助技術について現場経験を通じて学んでいくことを目的としている。秋学期にお世話になったGallaudet UniversityのMSW卒の手話のできるソーシャルワーカーが退職したため、今学期から、新しいプログラムに異動し、新しいソーシャルワーカーの下にて1つのデフファミリーのケースを全面的に担当している。このケースは、裁判所も関わっているため責任は重大であるが、指導を受けながらよりよい支援ができるようがんばっていきたい。

Social Work Practice IIでは、Human Behavior and Social Environment IIと同じように国家や地域レベルの政策がどのように人々の生活や地域の活動に影響を与えるのかについて学び、それに対する介入方法や制作策定の過程について学ぶことが大きな目的となっている。

DSM-IV-TRは、The Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 4Th Editionであり、「精神障害の分類と診断の手引き」と訳される。「アメリカ精神医学会」で定義している精神疾患の分類と診断のマニュアルと基準となっている。現在は、第4版1994年から発行されている。近年中には、第5番が発行される予定となっている。携帯用に適するように作られた小型版と具体的な診断例などを網羅した大型版の2種類ある。ソーシャルワーカーは、医者ではないので、このクラスでは、主に小型版を使用して、クライエントの精神状態を判断し、援助に役立てることを学ぶことを目的としている。日本でも精神保健福祉士国家資格が精神疾患についての知識を求められるようにアメリカでも多くの社会福祉系教育学校がDSM-IV-TRのクラスを開講している。日本では、ICD-10などの診断方法も使用されていることから、アメリカのようにDSM-IV-TRによる診断に統一されているわけではないが、ソーシャルワーカーによるクライエントの精神状態の理解において役に立つツールでもある。

School Social Work Policyは、言葉通り、学校現場における法律や方策について学び、基本的なスクールソーシャルワークについての概念を学ぶことが目的となっている。アメリカは、1900年初頭から学校におけるソーシャルワーク的な試みが開始されており、現在は法律的にも明記されており、多くの学校にスクールソーシャルワーカーが配置されている。日本でも文部科学省が2008年4月より全国の約140地域にスクールソーシャルワーカーを配置することを決定しており、今後のろう学校におけるスクールソーシャルワーカーの配置を目指すためにたくさんのことを学んでいきたい。

Data Analysisは、各種調査で得られたデータを分析するための各種手段を学ぶことを目的としている。調査方法については、日本で十分に習得してきたのでこのクラスは免除されたが、英語の各種専門用語を理解するために聴講生として参加している。