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聴覚障害者留学

 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子などをお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。


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2007年8月 生活記録(第2期生 高山 亨太) [2007年08月31日(金)]

秋学期のスケジュール


1.はじめに
 長い夏休みも終わり、ついに所属するMaster of Social Workの授業が8月27日の月曜日から始まった。授業開始に先立って、大学院全体のオリエンテーションや専攻別のオリエンテーション、指導教員(Academic Supervisor)との科目履修、科目免除に関する相談が1週間にわたって行われた。それとともに、半年にわたって生活を共にした二人のルームメイト、それぞれが大学院、語学留学を修了したことに伴って帰国するので、アパートの新規賃貸契約や、インターネット、ガス、電気の名義変更の手続きに追われた。帰国するルームメイトや同じ部屋に住む第1期生の池上さんなどと協力しながら、何とか手続きを終えることができたが、すぐに新しい中国とタイ出身のルームメイトの引っ越しを手伝ったり、これから忙しくなるので、勉強に集中できるように自分の部屋の模様替えをしたりと学校が始まる直前まで何かと落ち着かない日々を過ごした。

2.専攻別オリエンテーション
 はじめに各教員の紹介と新入生の紹介が行われ、その後にMaster of Social Workの理念や今後の流れについて説明を受けた。驚いたのが、修士論文がない代わりに、1年の終わりに進級テストがあり、合格しないと2年生になれないか、もしくはあまりにも成績が振るわない場合には強制的に退学させられることもあるという大変なテストが控えているとのことであった。これには驚き、これまでの経験や知識に頼らずにソーシャルワークを始めて習うつもりでしっかりと1年間を学びぬいていきたい。

3.科目履修
Master of Social Workの科目は、Council of Social Work Education(CSWE)の基準に従って、社会福祉専攻の学生が基礎的なソーシャルワークについて学ぶ基礎クラスなどの様々なソーシャルワークに関するクラスが組まれている。なお、Gallaudet UniversityのMaster of Social Workは、CSWEからお墨付きを得ており、具体的にはろう・難聴者を対象にした社会福祉を学ぶことができる全米唯一の質の高いプログラムとして認められ、評価されている。そのため学生の裁量で自由にクラスを選ぶ余地はあまりなかった。指導教員との相談結果、Research Methodsが免除となったが聴講生として科目履修し、その他の今学期の履修科目は、Human Behavior and Social Environment、Foundation Field Practicum、Social Work Practice、Social Policy & Social Services、Social Work Practice Laboratory、Foundation Field Practicum Laboratory、Special Topicsの合計7科目、単位に換算すると18単位となる。これまでの各学期毎の平均が12単位だったことを考えるとこれからかなり大変な、地獄のような日々が待っていることが想定できる。詳しくは、9月の生活記録にて述べたいと思っているが、簡単に各クラスの内容を説明したい。Research Methods(統計、社会福祉調査法)とは、言葉通り様々な対象を統計的手法を用いながら調査するための基礎知識や調査のデザイン、アセスメントを学ぶ。今学期は、調査の種類やことになっている。Human Behavior and Social Environment(人間行動と社会環境)は、人間の各種行動や発達と社会環境や様々な要因をあらゆる方法で多角的に学ぶ、Foundation Field Practicum(基礎現場実習)は、文字通り火曜日と木曜日に現場に出て、ソーシャルワークのプロセスや方法を現場実習で直に経験するなかで、ソーシャルワークについて学ぶ、Social Work Practice(社会福祉援助技術実践)は、ソーシャルワークの各種方法を学ぶ、Social Policy & Social Services(社会的理念と社会福祉サービス)は、アメリカの社会福祉制度の設立の流れや現在の法律、サービスについて学ぶ、Social Work Practice Laboratory(社会福祉援助技術実践ゼミ)とFoundation Field Practicum Laboratory(基礎現場実習ゼミ)は、講義形式ではなくディスカッションなどの演習形式にて様々な問題について議論し、フィードバックを得ることが大きな目的となる、最後にSpecial Topicsとして、集中講義として状況にあわせた文化や言葉、コミュニケーションの理解の方法について10月に2日間学ぶことになっている。
2007年8月 生活記録(第1期生 太田琢磨) [2007年08月30日(木)]
 8月は留学生活最後の月であり、あわただしい日々を過ごした。帰国まで一ヶ月を切りその間に終わらせなければならないことが山積みであった。

 まず、8月上旬は私の一年半の調査レポートの作成とそのプレゼンテーションの準備に多くの時間を費やした。今まで集めた資料を改めて再整理し、自分の研修の結果としてまとめ上げる作業は、想像以上に大変な作業であった。8月19日に私のこれまでの研修報告をPEN-Internationalで行い、無事に合格をいただくことができた。これらの資料は最終報告書として書き直し、日本ASL協会に提出を行う予定である。
 
 それらの合間を縫って、ロチェスターに住む友人や、先生たちに別れを告げたり、部屋の片付けを行った。残念なことに、夏休み中のため帰郷してしまっている友人や、学校に来ていない教員も多くお世話になった人々全員に挨拶をすることができなかったことが心残りである。片付けは家具付きの部屋に住んでいた関係、家具の処理などを行う必要はなかったのであるが、1年半の生活の中で増えた様々なものの処分に苦労させられた。また、これまでに集めた資料などの整理を行ったが、持って帰らなくてはならない物が多く、本などの資料は、段ボールに詰め別の便で日本に送ることとなった。

 帰国の前日にはPEN-Internationalの職員の皆さんとのお別れ会があった。また、その夜にはロチェスターに残っている国際学生の友人たちと一緒にレストランに行きお別れパーティーをした。長い間会えなくなってしまうが、又いつか会おうと約束し最後の夜を楽しんだ。

 そして、8月24日の朝、アメリカを発った。私が渡米したのがちょうど1年半前の2月24日であった。ちょうどその一年半後にアメリカを出国し、8月25日に無事に日本に帰国することができた。

 今月の投稿で私の生活日記は最後となります。長い間私の留学生活を支えてくださった、日本ASL協会の皆様、日本財団の皆様、そしてこのブログを訪れてくれた多くの皆様に感謝いたします。
4期生募集説明会 [2007年08月24日(金)]
4期生募集説明会<東京>

1期生の太田琢磨奨学生ご本人からも投稿がありましたが、明日留学を終えて帰国する太田奨学生が説明会に来ます。


日 時: 8月26日(日) 午後2時〜3時30分
場 所: 日本ASL協会事務所
千代田区飯田橋 3丁目3番11
     飯田橋ばんらいビル701号 
      Tel/Fax 03-3264-8977
      
● 事前申し込み不要、参加費無料 ●
●今年度最後の説明会●


★今年度応募締切り日: 9月8日(土)午後6時必着★


事業責任者 野崎
安倍夫人訪問 [2007年08月22日(水)]
 皆さま、こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか。
 さて、報告が遅くなりましたが、去る8月7日に高山をはじめ、日本財団石井さん、日本ASL協会大杉副会長、第1期生の春日さん(留学を終了されて、帰国しました)、第3期生の岡田さん、管野さん、富田さん(3人とも訪問後に渡米しました)、全日本ろうあ連盟認定の手話通訳士2名とともに安倍首相夫人を首相官邸へ訪ねる機会に恵まれました。

 この訪問が実現したのは、安倍さんがこの4月に高山が在籍するGallaudet Universityを訪問したときにメールアドレスを交換したことをきっかけにメールで交流を重ねてきたことがきっかけでした。幾度かメールで交流を重ねる中で、安倍さんが首相官邸に情報交換、交流を目的に招待したいと企画されたことで、日本財団の石井さんなどのお力添えで第3期生も含めて訪問することが出来、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。

 安倍さんとの交流に先立って、公邸と首相官邸を見学させていただくことが出来、普段はおなかなかお目にかかれない政治の中枢を見学してきました。

 安倍さんとの交流では、まず、大杉さんから留学生の状況を簡単に説明した後、トップバッターとしてすでに留学プログラムを終えて帰国した春日さんが留学テーマとその成果、現在の状況を説明され、その後、富田さんがオーロニー大学と最終目標について、管野さんが聴覚障害者の芸術活動について、またこれまでの作成芸術品の写真を一つ一つ説明しながらこれまでの自分の活動について、岡田さんがオーロニー大学のデフセンターと留学テーマとの関連について、最後に高山が現在の状況と今後について各自それぞれの留学テーマについて説明しました。安倍さんからも多くの質問が寄せられて時間を忘れるほど活発な話題があがっていました。

 場所を移して、和食のお店にて、おいしい料理を頂きながら、聴覚障害の仕組み、日本手話と日本語対応手話の違いや、ろう学校の現状、アメリカの現状、聴覚障害者の参政権の保障、人工内耳について語り合いました。
 
 予定の時間が過ぎ、まだまだ話題がある中で、また次の再会を約束して、解散したのですが、お互いにとって今後の課題ややるべき事を再認識することが出来た有意義な時間だったのではないかと感じています。ともあれ、予定の時間を過ぎても通訳してくださった手話通訳の方々に感謝です。




 




4期生募集説明会 [2007年08月18日(土)]
4期生募集説明会(無料) in 広島

日 時: 8月19日(日)午前11時〜12時30分
場 所: 広島市心身障害者福祉センター
      地図: http://www.normanet.ne.jp/~ww100059/map.html
      広島市東区光町2丁目1ー5
      Tel 082-261-2333
      Fax 082-261-7789


*東京8/26(日)以外での今年度募集に関する説明会はこれが最後となります。

*説明会の事前予約は不要です。当日直接会場にお越し下さい。


事業責任者 野崎
第3期生: 管野奨学生渡米 [2007年08月17日(金)]
第3期生: 管野奨学生渡米!!

先週の8/8に渡米した岡田・富田奨学生の2名に続き、8/13(月)に3期生3名の管野奨学生がギャロデット大学留学に向け、渡米しました。





右より2番目→管野奨学生/ご家族と












見送りに来られた皆さんと一緒に









管野奨学生が渡米し2007年8月17日現在の留学中の奨学生は計7名となりました。
奨学生の留学状況は以下の通りです。

1期生(2名) 
池上−ギャロデット大学大学院社会福祉学部入学
太田−NTID/RITでの留学を終え、8/25に帰国予定

2期生(3名)
春日−ギャロデットでの留学を終え5/4に帰国済
高山−ギャロデット大学大学院社会福祉学部入学
谷口−ギャロデット大学、IIPにて英語指導について研修

3期生(3名)
岡田−オーロニ大学にて高等教育の場での情報保障に関するマネージメント関係研修
管野−ギャロデット大学のIIPにて美術館コンサルタント・デフアート関係研修
富田−オーロニ大学での英語/ASL研修を経て、ろう教育/英語教育関係で大学院進学予定


事業責任者 野崎





7月生活記録 【第2期生 谷口恵美】 [2007年08月16日(木)]
7月は2つのろう者会議に参加し、数多くの情報そして数え切れない貴重な経験ができた。

■NADC
6月30日から7月4日までサンフランシスコでアジアろう者会議が開催され、ほとんどの参加者が日系アメリカ人で、彼らの母語は英語またはASLであった。昼中はワークショップが行われ、私は「アジア人の消極的さ」というテーマのワークショップに参加し、passive・aggressive・assertiveの意味と個人主義であるアメリカで生活していく上でassertiveを身につける必要があると教わった。その講師は春学期にELIで受講したCSSの担当だった講師である。次に参加したワークショップは「それぞれの国の伝統」で、私は日本の伝統的なスポーツの1つである相撲のやり方などを説明した。
そのアジアろう者会議に参加したギャローデット大学生は私を含めて約8名で、それ以外の参加者たちのほとんどは40歳以上の一般人だったが、彼らたちは年を取っている分様々な経験を積んでいるので、交流を通して様々な情報を得ることができた。
そのNADCは3年に1度の会議で、次回はニューヨークで開催される予定である。

■WFD
待ちに待った世界ろう者会議が7月16日から22日まで約1週間スペインで催され、私はギャローデット大学生の友人たちと共に参加したが、驚いたことに日本人の参加者が約200人だったということである。
17日に私が加入しているNPO法人しゅうわえもんという団体の代表者である竹内かおり氏が講師として、「日本のバイリンガルろう教育」について講演し、私たちは静聴した。竹内氏が最後に言った言葉「教育は人なり。一生涯続くものである。」は多くの静聴者の感動を呼び寄せた。
WFD開催日の前日から毎晩パブにて各国からやってきた多くのろう者たちが集まり、そこで交流を楽しんだ。それを通して感じたことは、当然の話だが多くのヨーロッパ人ろう者たちは国際手話を使用しており、将来のためにも国際手話をさらに磨いていく必要があるということだ。次回のWFDは南アフリカ共和の予定で、行く方向で考えている。
7月19日にギャローデット大学生の友人たちと私4人でマドリードを発ち、スペインの南の方に到着し、そこから約1週間のスペインの旅が始まった。その中で最も感動したことは、ドライブしている間にアフリカ大陸が明らかに見えたことである。最後にスペインの第2都市であるバルセロナに着き、ガウディが建築した建物を見学して、スペインの旅はそこで終えた。色々とカルチャーショックを受けたが、有意義な2週間のスペイン旅行だったと思う。
Posted by 谷口恵美(第2期) at 13:11 | 奨学生生活記録 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
三期生の富田です [2007年08月15日(水)]
  はじめまして!
 こんにちは、三期生の富田望と申します。

はじめに
 私は、中学校から大学時代に受けた英語教育を通して、ろう教育における英語教育分野に強い関心を持ちました。英語教育において、主幹となる発音を持たないろう者がどのように“生きた英語”を習得していくか、私自身の英語習得過程においても最も大きなテーマの一つです。大学時代に英語教授法、音声学、英文法などと英語教育科目を受講してきた中、ろう者にはろう者に合わせた教育が必要であると感じたこと、英語教育方法について考える時、やはり自身の経験も合わせて、常に自問自答しながら考えてきたというのがあり、それが、今回の応募に繋がってきたのだと思います。
 留学の一つの目的として英語教育関連でMA(今、希望しているのが、University of California SAN DIEGOのMA:ASL-English Bilingual Educationを取得)を卒業することがあります。また、今後の日本の聴覚障害英語教育の展望をふまえた上で、アメリカのろう学校での英語教育(国語)の歴史、状況、実態、実践方法を学ぶ事によって、ASL/fingerspellingによる“生きた英語”の習得方法を探っていけたらとおもっています。
 日本帰国後には、ろう学校など、聴覚英語教育研究に関わる様々な分野で頑張っていきたいと思っていますので、よろしくお願い致します。

幅広い教養として、教科学習としての英語
 現在、障害児教育の中でも、ろう教育が一番しわ寄せの影響を受けていると思います。私の研修テーマもしかり、その状況に無関係ではいられないでしょう。これからは、今後の方針・動向に柔軟に対応でき、またろうの特性にとどまらず、障害の程度や学習の習熟度に対応出来るというような専門性の向上、すなわち、聴覚障害英語教育研究が深められること、ろう児たちが英語を高い教養として、教科学習として、英語を学ぶという環境を提供をしていけるように動いていかなければいけないでしょう。とはいえ健常者と比べ、幼児期から言語力の確立がなされにくいというハンディを持つろう者にとって、英語学習は「3む思想」(中西 喜久治先生 著)というほど難しいことでしたし、自分の基底言語が手話であれ日本語であれ、日本人である以上、生きていく為に2つの言語を習得していかなければならないという負担がろう者にはあります。ろう者がこれらを習得するまでの道のりを考えれば、(日本語か手話のどちらかがいいかは別として)なんと遠く、険しい道でしょう。しかし、時代は変わってきています。ろう者の間でもデフリンピックや国際大会などで外国への興味が強くなってきていますし、実際に海外へ行かれているろう者も増えてきています。英語学習が、言語運用能力の優れているろう者のみに教科学習として働くだけではなく、これからはたくさんのろう者が英語を、社会人としての幅広い教養として、また高い専門教育の準備として行なわれる教科学習としての英語教育を受けられるようにしていくべきでしょう。
 ろう者の特性、また、いままでに問題とされてきた言語力の低さを考えれば、簡単ではないでしょうが、今、日本でも変わろうとしていく動きがあります。
 私も非力ながら、現場を問わず様々な場面で、そのお手伝いをさせて頂きたいと思っています。
 そして、教員を目指す一人として、社会の中に自分と他者を位置付けて考え、日本人として国際人として、ろう者として、幅広い視野を持ち「生きていけるろう者」が増えていくことを願ってやみません。
まもなく帰国します。 [2007年08月15日(水)]
 10日後の8月25日に、いよいよ日本に帰国いたします。私の一年半という短い私の留学生活も、それと同時に幕を閉じることとなります。現在は、留学生活最後のレポートの仕上げを行っているところです。それが終わり次第、あわただしく部屋を片付けることとなりそうです。

 帰国翌日の8月26日に行われる留学説明会に、飛び入り参加をすることが決定しました。当日、参加者の皆様とお会いできるのを楽しみにしております。

 第一期生 太田琢磨
Posted by 太田琢磨 at 00:00 | その他 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
第3期生: 2名渡米 [2007年08月11日(土)]
第3期生: 2名(岡田考和・富田望)渡米!!

いよいよ今年もこの時期がやって来ました。

去る8月8日(水)に、3期奨学生の3名の内の2名がカリフォルニア州のFremontにあるOhlone College留学のため渡米しました(詳細は本人からの投稿をお楽しみに・・・)。



左より→ 富田奨学生、岡田奨学生











右→見送りに来た同期の管野奨学生(8/13に渡米)












見送りに来られた皆さんと






留学期間、目的、内容などそれぞれ異なりますが、渡米したばかりのお2人を応援してあげて下さいね!

管野奨学生については、8/13の渡米後にお知らせしますのでお楽しみに。


事業責任者 野崎


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