日本財団公益コミュニティサイト CANPAN CANPANブログ:公益法人,NPO,CSR,社会貢献活動のための無料ブログ

聴覚障害者留学

 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子などをお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。


カテゴリアーカイブ
最新記事
最新トラックバック
日別アーカイブ
月別アーカイブ
2008年 4月生活記録 富田 望 [2008年05月14日(水)]
2008年4月 生活報告 富田 望


 桜が比較的多く見られるフリーモントでは、もう桜が咲き、中間テストも終わったせいか、どことなく落ち着いた、懐かしい空気が漂っています。

感動したこと
 最近、感動した事があったので、それについて書きたいとおもいます。英語教授がTeaching the would English Conferenceに参加した際に、色々と資料を集めてくれたということで、私が教授のオフィスルームにお邪魔をしていた時の事でした。
 英語クラスで一緒に受講したことのある一人の学生が部屋に入ってきて、今秋から編入することになったと報告しにきました。普通ならば、先約で来ている私の立場を優先するべき状況なのですが、嬉しさでそこまで気が回らなかったのでしょう。「先生はいつも僕を助けてくれたから、編入できた」と感謝の気持ちを述べ始めました。
 教授はといえば、一部始終まで穏やかな目で、その学生を見つめていました。その目はどことなく優しく、嬉しそうでした。彼が去ったあと、教授は私の方に向き直って『ほら、ごらん。彼の目を見たでしょう、今の彼は初めにここに入学して来た時とは全く違う。全く別人だわ。』とおっしゃいました。偶然にも、彼が入ってくる前、話し合っていたのが「ろう者が英語を学ぶ時に、興味を喚起、補助する教材として何が一番適切か?」というテーマでした。というのも、学習者に教育者が「これを学べ、あれを学べ」といっても効果はない、一番大切なのは本人の学習意欲だという話から、この話し合いに発展したのです。
 ともかく、このような出来事があって、私は彼が去る間際の行動、言葉を思いだしていました。彼は去る時にも、私の方「君はいつも僕によくしてくれた。これからは逢えなくなるね。最後にいやじゃなかったら、ハグしてもいいかい?」とも言いました。初めて出会った時の彼の印象、ことば、行動からは考えられないことで、すごく、私の心に残っています。
 この出来事を通して、良い教育環境に恵まれなかった聾者が、第一言語の習得に多くの問題を抱えていること、そして、その問題は本人の姿勢、教育、生活などの社会的な立場にも影響を与えるということを実感したのでした。どんな問題があったとしても、人間は希望をもつことによって、変われるのだということも。教育者はその助け、機会を与えることのできる仕事だとも思いました。

今後の指針
 これから最終テストがはじまり、これからが正念場になってくる。春学期の経験もあって、前よりは余裕をもって試験に挑む事が出来ると思う。良い成績を残せるように頑張っていきたい。
Posted by 富田 望 at 10:05 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)