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聴覚障害者留学

 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子などをお届けするものです。
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2008年3月生活記録 (第3期生 管野 奈津美) [2008年04月10日(木)]
● はじめに
この頃、桜も満開で日差しが暖かく、もう春だと感じる季節になった。3月初旬は中間テストがあり、いくつかプレゼンも重なってとても忙しい月であった。しかし、3月の中旬に1週間の春休みもあり、友人達とジャマイカ旅行に出かけ、リフレッシュできた。

● クラスの様子
English
毎クラス3時間なので、スローペースに物足りなさを感じるが、毎回出される語彙テストにも慣れてきた。最近はエッセイを書いて提出することが増え、いい刺激になっている。エッセイのテーマの1つに「Deaf President Now(略称: DPN 今こそろう学長を)」があり、Gallaudet Universityでその運動が起こってから今年で20年目を迎えるという。Deaf President Now は、1988年に起こったろう者の学長の選出を求める学生運動である。Gallaudet Universityの歴史は長いが、長年、学長は聴者であった。1988年、理事会は新しい学長に手話のできない聴者を選出した。それに不満を持った学生達が運動を起こし、Gallaudet Universityだけではなく、アメリカ中から支持者が集まり、 「Deaf President Now!!」とデモ行進を行った。それを受けた理事会はろう者であるキング・ジョーダンを8代目学長として選出した。そんな運動が20年前にあったのかと思うと、ただ感心するばかりである。

Deaf Culture
3月はCultureからDeaf Cultureに移行し、Audismについて学んだ。日本ではあまり知られていない言葉だが、アメリカのろう者の間では有名な言葉である。性差別や人種主義のように、色々な差別や抑圧があり、Audismはろう者に対する聴者による差別や抑圧を指している。Gallaudet Universityではずいぶん昔からAudismをなくそうと運動してきており、その一環としてビデオも作られている。クラスでそのビデオアメリカのろう者がAudismの経験談を話すという形式のビデオだが、クラスでそのビデオを鑑賞した。日本にはAudismという概念がないので驚いた。

Deaf Art
マイノリティ出身のアーティストについて調べてプレゼンテーションをする課題があり、私のグループのテーマは「レズビアン」であった。レズビアンのアーティストがいつ、どんなきっかけでレズビアンになったのか、どのように作品との関わりがあるのか発表しなければならなかった。まず、レズビアンのアーティストについての情報を求めて、日本のサイトを検索したのだが、まったくゼロと言っていいほど情報がなく、次にアメリカのサイトを検索したら、情報が山のように出てきて驚いた。また、レズビアンアートの本が何冊か出版されており、そこにアメリカという国のパワーを感じた。
また、クラスメイトのプレゼンのテーマも多岐に渡り、ゲイ、インディアン、黒人、ヒスパニックなど…。アジア系アメリカ人もあり、日本人が何人か取り上げられていた。聞いてみると、アジア系では日本人がトップレベルであるということだったので、改めて日本の芸術の高さを再認識させられた。
レズビアンのアーティストについて調べたが、彼女達はレズビアンであることを誇りに思っており、同時に世間の偏見に苦しみ、レズビアンであることをカミングアウトするまでの苦悩、偏見などを自分の芸術作品を通して表現しており、そういうところでは、デフアートと通じる部分があると感じた。パワーポイントを作るのに苦労したが、同じグループの日本人のクラスメイトとASLを練習したりと、とても楽しい経験だった。次は4月下旬にデフアーティストについてのプレゼンなので、上手く進められたらと思っている。

Ceramic
本当に日本と授業のプロセスが異なり、特に初心者のクラスなので、どう作るか一から指導しなければならないが、道具や機械も効果的に取り入れている。そもそも私が大学時代に履修していた芸術学科のクラスではほとんどの生徒が芸術専攻なので、機械も使わず、技術やセンスを生かした作品が多かったが、このクラスは少し異なる。クラスメイトの上達も早く、驚いている。発想が豊かで道具や機械を効果的に使って幅広い作品を作っている。日本では使わなかった機械ばかりなので、少し戸惑いもあったが、楽しく制作している。道具や釉薬の名前もほぼ英語で理解できるようになった。

● Spring Break
日本で言う春休みのことである。中間テストが終わった後、1週間春休みであった。インターナショナルの学生12人ほどで、ジャマイカを旅行した。リドート地として有名な場所でもあり、ビーチがとても美しく、感動した。ただ、貧しい人たちの暮らしもたくさん見ることができた。途上国を訪れたのは初めてだったので、ショックもあったが、色々とても良い経験になった。一緒に旅行したインターナショナルの学生のほとんどはアメリカ滞在歴も長く、経験豊富な方ばかりで、一緒に旅行し、色々経験談を聞けて勉強になった。一生忘れられない旅行になったと思う。

●最後に
早いもので今学期も残り1ヶ月を切るので、期末テストに向けて気を引き締めていきたい。期末にいくつかプレゼンがあるのでそれに向けて準備していきたい。5月から夏休みだが、どう有効に使っていくか考えていきたい。