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聴覚障害者留学

 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子などをお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。


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2008年3月 生活記録(第2期生 高山 亨太) [2008年03月25日(火)]
サマータイム
ブッシュ現アメリカ合衆国大統領による去年から始まったサマータイム期間の延長が今年も3月から実施された。これまでは確か4月1日からサマータイムになるのだが、どうもなぜか去年から3月9日から実 施されるようになった。 1つの目的として、サマータイムに慣れるための準備期間が必要と言うことらしいが、本当は経済的な面での理由があるのだろうが、どうもじっくりこない。今年も、3月9日の午前2時から半年以上にわたるサマータイムに突入した。 1時間進むので、春休み直前の宿題ラッシュで忙しくて、少しでも時間が惜しい自分にとってはちょっと損した気分だった。これまで6時半におきるとちょうど日が昇り始め、明るく なるのに慣れていたせいか、今は6時半に起きてもまだ暗く、7時半になってやっと日が昇って来る。ついでに夜も8時ぐらいまで明るいので、どうも感覚や食欲がおかしくなっても仕方ない。

インターンシップ
多くの学生が旅行などを楽しんでいる春休みの最中に、自分が担当するケースの裁判を経験した。ケースを担当するソーシャルワーカー(実際にはインターンであるが)として、前回の裁判から3月までの3ヶ月間にわたる家族の状況やサービス提供の状況などを実際のサービス提供状況に基づいて、裁判官の前で話をした。
裁判では、Child and Family Service Agency側の弁護士、高山(ソーシャルワーカー)、子どもの弁護士、母親、父親の順にテーブルで横に並んだ。一般的な虐待、育児放棄のケースではこのように一列に並ぶようだ。後ろに両親のそれぞれの弁護士、私のスーパーバイザーなどがそれぞれ着席し、主に裁判官の質問に答える形で裁判が進められた。私も含め、当事者である両親もろう者であるため、裁判所から1名の法律専門の手話通訳者、Gallaudet Universityからインターンである私のためにもう1名の法律専門の手話通訳者が派遣され、それぞれの手話通訳者が協働しながら手話通訳を行っていた。
法律専門の手話通訳というのは、法律に関わる手話通訳を有している手話通訳のことであり、裁判などの場面での通訳技術や知識、また経験が求められている。具体的には、Registry of Interpreters for the Deaf (RID、日本で言う日本手話通訳士協会)が実施する試験であるSpecialist Certificate: Legal(SC: L)の試験に合格した手話通訳者が裁判所に派遣される。具体的な条件や内容については、以下のウェブサイトから閲覧できる。
http://www.rid.org/education/edu_certification/index.cfm/AID/46

日本財団会長
 春休み直前に、私がお世話になっている日本財団の笹川会長がGallaudet Universityを訪問し、日本財団に支援を受けている多くの留学生との情報交換、懇談を目的とした懇談会に参加した。Gallaudet Universityのロバート・ダビラ学長も臨席し、それぞれの留学生が自己紹介、さらにそれぞれの国のろう社会の問題について話し合ったりした。

国立大学法人筑波技術大学訪問団
 Gallaudet Universityの協定大学である国立大学法人筑波技術大学筑波技術大学から7名の訪問があり、彼らと交流した。メンバーは、学生4名と教員3名であった。今回の訪問の目的は、Gallaudet UniversityとNational Technical Institute for the Deaf(NTID)といった国立大学法人筑波技術大学の協定校との交流が目的である。しばらくは、このような細々とした大学間交流が続くのだろうが、いずれは正式に単位互換制度を創立して、1学期や1年の計画で交換留学が実現するとよいのではと個人的に思っている。国立大学法人筑波技術大学はNTIDをモデルにして設立されたが、それにこだわらずにGallaudet Universityの持つ強みやノウハウから、研究実績といった知的財産まで含めて、ろう社会の発展、高等教育の発展のために様々な形で両校間の研究交流や学生交流がさらに盛んになってほしいと感じている。Gallaudet Universityにいる在籍している間は、可能な限り多くの訪問者と交流したいと思った今回の交流であった。

その他
もうすぐWashington,D.C.にも桜が咲く時期になり、日本での桜の時期の思い出などを改めて思い出し、日本が恋しくなってきた。残り、1ヶ月ちょっとの学期であるが、気を抜かずに勉強に集中していきたいと思っている。